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NEWS: cci、英OpenXに出資、マルチデバイスでのアドエクスチェンジ市場拡大を期待

サイバー・コミュニケーションズ(以下cci)は2月26日、ディスプレイ広告のエクスチェンジ事業において日本市場における独占契約を結んでいる英国OpenX Software Limitedに対し、出資したと発表した。出資金額は約250万ドル(約2億3500万円)。

今回のOpenX社への出資は、韓国のサムスン電子の関連投資会社を含む数社が参加し、これまでにOpenX社は7500万ドル(約69億円)以上のファンドを集めた事になる。

OpenX社は2011年から2年連続で100%の売上の伸びを記録、従業員も倍のスピードで増え続け、昨年はNY、ロンドン、東京にオフィスを開設するなど、海外展開も積極的に進めている。また事業戦略的にも、最近では媒体社の在庫最適化(yield optimization)を強みとするSSPのLiftDNA, コンテンツ最適化ツールを提供するJumpTimeを買収、今年の1月にはデバイス識別技術を提供する米AdTruth社とパートナー提携し、モバイルターゲティングを強化するなど、機能強化を進めている。今年2月には、上場前で成長著しい企業を選ぶ、米Forbes紙のAmerica’s Most Promising Companiesの7位にランクし、OpenX社のビジネスの成長性への期待は高い。

cciは既存の純広告販売、アドネットワーク事業に加え、近年急激な成長を遂げているアドエクスチェンジ事業を今回の資本参加で強化することにより、媒体社の広告枠単価の向上、マネタイズの推進を図る。特に、日本や東南アジアで急拡大するスマートフォンやタブレットを含むマルチデバイスでのエクスチェンジ市場を拡大していきたい意向だ。

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。