×

先週のアドテクシーン:インターネット広告売上最新調査、フリークアウトやニールセン新サービス発表など

(ライター:岡 徳之

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。


 

 

 

 

フリークアウト、YouTube動画をRTB 広告として展開

フリークアウトは、YouTubeにホスティングされた動画を利用した動画広告配信サービスの提供を10月17日より開始した。YouTubeホスティングによる動画広告配信サービスの展開により、 YouTube上にアップロード、ホスティングされた動画を広告素材として活用することが可能となり、これまで大きな負担となっていた配信コストを大幅に削減することができるようになったという。

 

より正確なネット視聴率情報のための新測定定義を導入

ニールセンは、より正確なインターネット視聴率情報を提供するために、インターネット視聴率データサービスNetViewに新測定定義を11月1日より導入する。同社は、ブラウザのHTTPトラフィックの追跡を基にしたウェブ利用状況計測を行ってきたが、ウェブブラウザの進化がデータの精度と有効性の担保を難しくしたため新測定方式の導入に至った。

 

DAC、Interactive Advertising Bureauと協業

DAC(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム)は10月11日、Interactive Advertising Bureau(米国、以下 IAB)が開発・標準化を進めている次世代のアドフォーマット・コンテスト「Rising Stars」の知見を参考に、日本国内におけるPC、スマートデバイスのプレミアム広告市場の更なる活性化を推進していくと発表した。今後は、Rising Starsの米国での推進ノウハウの活用を含め、IAB「Rising Stars」準拠アドフォーマットを各媒体社へ推奨していく。また、日本におけるゲート広告、エキスパンドスクリーン、動画広告等の標準化されつつあるアドフォーマットも積極的に販売する。また、Rising Starsとの広告効果指標の共有及び日本における独自の広告効果調査を行い、広告主・広告会社にも提供していく。

 

エスワンオーインタラクティブとオムニバス、ビデオDSPを運用

エスワンオーインタラクティブは、オムニバスとチューブモーグルが日本市場で展開する米国最大級のビデオ広告専門DSPプラットフォーム「Playtime™」に関するディストリビューション契約を締結 した。10月15日より、それを活用したビデオDSPの運用を開始した。本連携により、エスワンオーインタラクティブは、既存のパフォーマンス運用と平行に、ブランディング運用の新規領域にも参入する。本年度中に20件の導入を目指す。

 

 

D2C、広告効果を一元測定・管理するツール「ART」をリリース
D2Cは、複数のサイトやアプリの広告計測を効率化し、一媒体に限定しない多角的かつ多様な切り口で広告効果測定を行う広告効果測定ソリューションツール「ART(Advertising Response Tracking)」を開発。10月15日より、100%子会社である株式会社D2C Rが提供を開始した。ARTはスマートフォン、フィーチャーフォン、PC等向けにマルチデバイスで展開する広告出稿に対応。またワンタグ、ワンSDKでメディアの効果測定が可能なため、広告出稿後のオペレーションが効率化される。「LINEフリーコイン」、「nend(ネンド)」、「i-mobile」をはじめとした、リワード広告やアドネットワーク広告と連携し、幅広い広告メディアの効果測定ができるという。

 

2013年上半期のネット広告売り上げは前年同期比18%増の201億ドル

IABは10月9日、インターネット広告売り上げに関する調査結果 を発表した。それによると、2013年上半期のインターネット広告売り上げは、前年同期比の170億ドルから18%増の201億ドル。モバイル広告売り上げは、145%増の30億ドルだったで、デジタルビデオは24%増の13億ドル。検索連動型広告は7%増で87億ドル。ディスプレイ関連広告は9%増で61億ドルに留まった。

(編集:三橋 ゆか里)

 

 

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。