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先週のアドテクシーン:オプトグループ動画広告強化。Platform IDがインストリーム動画広告専用DSP開始、スキルアップ・ビデオ動画広告配信システム「ULIZA AD Exchange」ともRTB接続

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(ライター:岡 徳之

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

 

 

「AMoAd ネイティブ広告」の導入サービス数が300件を突破

サイバーエージェントのアドテクスタジオが、連結子会社 AMoAdが提供する「AMoAdネイティブ広告」において、導入サービス数が300件を突破したと発表した。これにより、ネイティブ広告として国内最多規模の導入サービス数となったという。AMoAd ネイティブ広告は、2014年9月12日の提供開始以降、600媒体を超えるパブリッシャーの導入により、月間100億インプレッションを超える配信ネットワークに成長。ネイティブ広告が、モバイルのマネタイズの王道となりつつあることがわかる。

 

サイバーエージェントがアドテクスタジオ大阪支部を設立

サイバーエージェントが、アドテクノロジー商品の開発・運営を行うアドテクスタジオの大阪支部を設立した。大阪支部設立に伴い、大阪府周辺エリア、及び西日本エリアの広告主企業・広告代理店企業へのサポート体制を強化し、国内の事業展開の拡大を図る。大阪支部では、2015年3月末までに新規の取引社数100社を目指す。西日本エリアは、東京圏よりも伸びしろが大きくまたEC関連も強いエリアである。

 

アイコン型広告ネットワーク「アスタ」が台湾配信で「AdStir」「アドフリくん」と連携

マルジュが、同社が運営するアイコン型広告ネットワーク「アスタ」の台湾配信において、ユナイテッドが提供するSSP「AdStir」、寺島情報企画が提供するSSP「アドフリくん」との連携を開始した。マルジュは、今年のはじめにVpon.incの日本法人 Vpon Japanとの提携を発表し、台湾戦略に注力している。この連携によって、台湾アクセスのマネタイズも進んでおり、今回AdStirとアドフリくんを経由した台湾アクセスのインプレッションもマネタイズできるようになった。

 

サイバーエージェントが位置情報を活用した成果報酬型広告の提供を開始

サイバーエージェントのアドテクスタジオが、同社が提供する企業のオムニチャネル戦略をサポートする「AIRTRACK」において、店舗来店を成果とした成果報酬型広告「AIRTRACK Reward」の提供を開始した。AIRTRACKは、位置情報の取り扱いに関する注意事項に予め同意したオプトインユーザーのみを対象としたサービス。企業は、あらかじめ指定したエリアに来たユーザーに対してターゲティング広告やプッシュ通知を配信することができるほか、ユーザーの来店頻度など状況に応じて最適な広告配信を実現する。今月に入りマイクロアドプラスも同領域のソリューションを開始しており、国内でもハイパーローカルターゲティングが活性化してきている。

 

The Trade Deskが「DoubleClick Ad Exchange」「MoPub」と接続を開始

DSP大手のThe Trade Deskが、グーグルの「DoubleClick Ad Exchange」とツイッターのExchange「MoPub」との接続を開始した。同社は先日、アップルの「iAd」とのパートナーにも認定されており、モバイル戦略を拡大している。

 

「DACプレミアムインリードビデオネットワーク」がスマートデバイスでも開始

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムが、同社が2014年1月より提供してきたインリードビデオ・アドネットワーク「DACプレミアムインリードビデオネットワーク」のスマートフォンへの配信を開始した。動画広告の配信をスマートデバイスにも行うことで、PCユーザーだけでなく、スマートデバイスのメインユーザーである若年層に対しリーチを拡大することを見込む。まだまだ在庫の少ないモバイルの動画広告の成長に弾みをつける。

 

PubMaticがネイティブ広告分野においてBidtellectと提携を発表

グローバル大手SSPのPubMaticが、ネイティブ広告DSP事業者のBidtelletとの戦略的提携を発表した。PubMaticにとってネイティブ広告のDSPとの接続はこれが初めてとなり、同分野への本格的な参入とも言える。

 

DACが米国の動画広告配信企業 YuMe Inc.との包括的パートナーシップを締結

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムが、米国において動画広告の配信やPMPについて実績をもつ YuMe Inc.とのパートナーシップの締結を発表した。日本国内に向けてスマートテレビ動画広告配信事業を強化していく。この提携によりYuMeの国内販売のみならず、今後成長が期待されるスマートテレビ広告の分野における開発においても協力する。

 

Criteoが2015年に注目すべき7つのトレンドを発表

Criteoが、2015年のEC業界予測として特に注目するべき7つのトレンドをまとめ、発表した。主として、モバイル・ネイティブ・プログラマティックなどが紹介されている。

 

DACとキュレーションマガジン「Antenna」がネイティブ広告配信で提携

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムが、400万を超えるユーザーに利用されているキュレーションマガジン「Antenna[アンテナ]」を運営するグライダーアソシエイツと、ネイティブ広告配信において協業し、「BRAND Ad NETWORK」を販売していく。BRAND Ad NETWORKは、DACが提供するスマートデバイスに特化したインフィード型のネイティブアドネットワークとエディトリアルタイアップ記事のパッケージ「Smarti Native Feed」と、Antennaが提供するインフィード型の広告商品「ブランドタップ」を統合させたものある。

 

Platform IDがリアルオーディエンスターゲティングを実現するインストリーム動画広告DSPの提供を開始

Platform IDが、インストリーム動画広告を配信する広告配信プラットフォーム「Xrost Video DSPβ版」の提供を開始した。Xrost Video DSPβ版は、国内で唯一1,000万超のリアルオーディエンスに対し配信が可能であり、YouTubeやニコニコ動画をはじめとする様々なパブリッシャーとRTB接続することで、国内最大級となる月間5.5億インプレッション超の配信規模を実現する。

 

SSP「ULIZA AD Exchange」とDSP「Xrost Video DSP β版」が接続を開始

スキルアップ・ビデオテクノロジーズが、同社が運営する動画専門のSSP「ULIZA AD Exchange」と、Platform IDが提供するDSP「Xrost Video DSPβ版」間の RTB 接続を開始した。本連携により、ULIZA AD Exchange経由で動画広告を配信しているメディアは、Xrost Video DSPβ版から入札を受けることが可能となり、多様な広告からメディアに合った広告が配信され易くなることで入札競争が活発化し、広告在庫の豊富化、収益の向上が期待できる。また、Platform IDが提供するDSP経由で広告出稿している広告主は、ULIZA AD Exchangeが保有するインストリーム広告にリーチすることが可能となり、よりユーザーにマッチした広告枠に配信することで、広告効果の向上が期待できる。

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。