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先週のアドテクシーン: ログリーがはてなと共同でネイティブ広告向けブランド保護機能を実装、AOLが新たな広告プラットフォーム「ONE」を公開

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(ライター:岡 徳之

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
 

 

アイスタイル・エキサイト・インキュベイトがスマートデバイス向け動画広告ネットワーク事業を展開する新会社を設立

アイスタイル、エキサイト、インキュベイトファンドの3社が共同で、新会社の「株式会社OPEN8(オープンエイト)を設立し、スマートデバイスの動画広告事業を開始した。代表取締役として、アイスタイル取締役兼COOの高松雄康氏が就任する。事業展開の第一弾としてアイスタイル、エキサイトが保持する女性ユーザーへのリーチ力を独占的に活用し、すでに参加意向のあるプレミアムメディアを含めた各社と女性系スマートフォン動画広告ネットワーク事業の構築を推進。第二弾として、インキュベイトファンドとともに、ゲームアプリ市場へのサービス活用も促進する。具体的な参画メディアやサービス内容については順次発表する予定。

 

AMoAd・DeNA共同開発のネイティブ広告配信プラットフォームにて新たに6つの配信先メディアが追加

サイバーエージェントの連結子会社であるAMoAd、ディー・エヌ・エーが共同開発するネイティブ広告配信プラットフォーム「DeNA Ad Platform」の新たな配信先メディアとして6つの媒体が追加された。女性向けメディアの「MERY」や食のメディア「CAFY」などが含まれる。これにより、DeNA Ad Platformを利用する広告主企業は月間延べ利用者数3,500万人以上を対象に広告を配信することが可能になる。また、5月には、新たにリターゲティング機能の追加を予定しているとのこと。

 

ログリーがはてなと共同でネイティブ広告向けブランド保護機能を実装

ログリーが提供するネイティブ広告プラットフォーム「logly lift」が、はてなが開発するアドベリフィケーション機能「BrandSafe はてな」を実装した(ネイティブ広告プラットフォーム「logly lift」)。BrandSafe はてなは、「はてなブックマーク」で使用している機械学習エンジンを基に独自開発したアドベリフィケーション機能。サイト判定アルゴリズムを用いて、不適切なサイトへの広告出稿をコントロールすることができる。この取り組みは、フリークアウトなども行っている。

 

シナジーマーケティングの「Synergy!」が「Yahoo! DMP」と連携

シナジーマーケティングが提供するCRMサービス「Synergy!」が、ヤフーが提供する「Yahoo! DMP」と連携した。Synergy!に格納されているCRMデータとYahoo! JAPANが持つマルチビッグデータを掛け合わせることにより、Webサイトの閲覧履歴データなどを活用してタイムリーなフォローメールを届けたり、自社の優良顧客と似た特徴を持つユーザー層に対して広告配信を行うことができるようになる。

 

サイバー・バズ、マイクロアドと共同で 医療・ヘルスケア業界に特化したDSP広告配信サービスを提供開始

サイバー・バズが提供する医療・健康相談サービス「Doctors Me」とマイクロアドが提供する「MicroAd BLADE」が連携し、医療・ヘルスケア業界に特化したDSP広告配信サービス「Doctors Meオーディエンス広告」の提供が開始される。本サービスにより、Doctors Meが保有するユーザーデータをMicroAd BLADE上で活用することで、「頭痛」や「生理痛」といった症状カテゴリ毎の広告配信が可能になり、医療、ヘルスケア事業者は潜在顧客に対して効果的な広告配信をすることができるようになる。国内ではDSPの専門化が進んでいる。

 

Vizury Japanが電通など広告代理店15社、cciと業務提携

Vizury Interactive Solutionsが、電通を含む国内の広告代理店15社およびメディアレップ cciとの業務提携を発表した。同社はこれまで国内展開のパートナーとして、マイクロアドとマイクロアドプラスと連携していたが、さらなる拡大を目指す考え。

 

KCCSの「KANADE DSP」が「Smart Canvas」と連携を開始

京セラコミュニケーションシステムが提供する広告配信プラットフォーム「KANADE DSP」が、ヒトクセが提供するリッチメディア広告プラットフォーム「Smart Canvas」との連携を開始した。今回の連携により、KANADE DSPを通じて、Smart Canvasで作成したリッチメディア広告の配信が可能となる。

 

プライベートDMP「RightSegment」がスマホ向けディープリンク最適化機能の提供を開始

サイバーエージェントの連結子会社 RightSegmentが、同社が提供するプライベートDMP「RightSegment」において、スマートフォンアプリ向けのディープリンク最適化機能「RightSegment App Direct」の提供を開始した。 これにより、RightSegmentのSDKを導入したアプリは、ランディングページをトップページだけでなくスマートフォンアプリ内の特定ページへ遷移させることができるようになる。また、ユーザーのアプリインストール後のアプリ初回起動画面にて、ユーザーの閲覧した広告に応じた最適なページを表示することが可能となった。

 

AOLが新たな広告プラットフォーム「ONE」を公開

AOLが、同社のプラットフォームを統合した新たな広告プラットフォーム「ONE」を公開した(リンク先は英語)。その名の通り、AOLが提供しているソリューションをすべて統合させて1つにしたものである。ディスプレイ、モバイル、ビデオ、テレビなどすべてが含まれている。

 

Foursquareが新たなソーシャル広告プラットフォーム「Pinpoint」を公開

Foursquareが、新たなソーシャル広告プラットフォーム「Pinpoint」を発表した(リンク先は英語)。モバイル向けにロケーションベースの広告配信を行うプラットフォームである。ロケーション情報の元データは、Foursquareの1st partyデータと、3rd partyベンダーのGPS情報を統合したもの。
 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。