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米国発リターゲティング広告の雄AdRollが日本上陸!日本市場でリターゲティング広告市場競争が加速!?

adroll

2月26日、AdRoll が東京オフィスを開設し、3月2日より日本における本格的な事業展開を開始することを公表した。

 

 

 

日本法人AdRoll株式会社の代表取締役社長は、Google Japanで執行役員を務めた香村 竜一郎氏が就任、また取締役会長にはYahoo! JAPAN常務取締役を経て GoogleJapanの代表取締役を務めた有馬 誠氏が就任した。

 

米国サンフランシスコを本拠地とするAdRollは2007年に設立、当初はアドネットワークを運営していたが、2009年にリターゲティング広告の提供を開始、その後リターゲティングに特化したDSPとして急速に売上を拡大した。

同社は売上を開示していないが、2014年の春時点でランレートが1.5億ドルであると報じられている。

 

AdRollが初の海外拠点を欧州アイルランドのダブリンに設置したのが2013年10月、その後2014年3月にオーストラリアシドニー、そして同年8月にロンドンにも拠点を開設、そして約1年を経て日本拠点の設立に至った。

 

AdRollは日本での事業展開に当たり、サイバーエージェント、オプト、セプテーニ、アイレップをはじめとする11のデジタル広告代理店と、メディアレップ最大手のcci、DACとセミローンチ契約を交わした。また、サイバーエージェントのアドテクスタジオが開発した「CA DataFeed Manager」との連携も既に完了している。

 

AdRollのリリースとほぼ同じタイミングで、サイバーエージェントアドテクスタジオ(pdf icon PDF)をはじめ、GMO NIKKOヴィクシアサイバーコンサルタントなどの複数広告代理店が、AdRoll取り扱い開始に関についてプレスリリースを出しており、広告代理店からのAdRollに対する期待の大きさがうかがえる。

 

日本ではCriteoがダイナミッククリエイティブを広め、リターゲティング広告市場を席巻してきた。そして現在これにGoogleが猛追している。その他にも数多くの事業者がAdRollと競合するプロダクトを展開しており、今後ますますこの領域での競争が加速することは間違いないであろう。

 

なお、AdRollの東京オフィスは、業界各社が集まる六本木に新設され、2015年中に25名以上の社員を新規雇用する予定とのことだ。

 

 

 

写真:AdRollブログサイトより

写真:AdRollブログサイトより

 

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。