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先週のアドテクシーン: LINE、フリークアウトとアドテク領域で連携、傘下のM.T.Burnと業務資本提携

(ライター:Livit Tokyo 岡 徳之)

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

グローバル・ブレイン、オーディエンスターゲティング技術のプラットフォームを提供するシンガポールのEyeota社に出資

グローバル・ブレインはオーディエンスターゲティング技術のプラットフォームを提供するシンガポールのEyeota社に出資した。Eyeotaはグローバルでハイクオリティーのサードパーティーデータを提供するDMPとして定評がある。今回のファイナンスにおいては、グローバル・ブレインがリードインベスターとして300万ドルを出資し、ドイツのProject A、日本のインフィニティ・ベンチャーズ・パートナーズ、その他の国の投資家を取りまとめ総額約700万ドルの資金調達となった。またEyeotaにはクローバル・ブレインから社外取締役を派遣、Eyeotaの日本参入支援を行っていくとのこと。

イベントレジスト、フリークアウトと提携し広告・PR分野のサービス提供を開始

イベントレジストは、同社のイベントプラットフォームに登録したイベントの集客に特化するソリューションとして、広告とPR分野のサービスの提供を開始した。広告プラットフォームパートナーはフリークアウトとなり、同社のデータから最適なオーディエンスを抽出し、イベント主催者・運営者はそれぞれのイベントの潜在参加者にリーチする広告を実施することが可能となる。

AOL、媒体社向けプラットフォーム「ONE by AOL: Publishers」をリリース

AOLは媒体社向けのプラットフォームをリリースした。(英語) ONEシリーズの1つとして加わる。モバイルを重視したアルゴリズムやホリスティックな在庫管理ができる広告配信システムとなる。

博報堂、屋外行動データを活用したメディアサービスの共同開発を開始

博報堂は、シンガポールのNear社やグループ会社のDACと共同で屋外行動データを活用したサービスの開発を開始した。Near社の位置情報サービスとDACのDMPを組み合わせることで連携した広告配信が可能となり、屋外行動データとWeb行動データを活用したメディアサービスを実現する予定である。

プラットフォーム・ワンの「YIELD ONE」、国内 SSP で初めて「Viewable impression」の自動判定配信に対応

DAC子会社のプラットフォーム・ワンのSSPは、Viewableになった際に初めてRTBオークションを行う仕組みを国内で初めてリリースした。(PDFアイコンPDF) これまでのRTB広告は、Webページが1回表示されるごとに課金がされてきたが、このシステムを導入することで、同一ページ内の広告枠でも、広告枠が表示されるごとに入札、もしくは広告表示リクエストが行われ広告の表示1回につき課金が行われる。PMPにも対応しており、第一弾として日経電子版の面で取引が行われている。

FIVE と TubeMogul、提携しモバイルアプリのビデオ在庫でのプログラマティック取引が本格始動

スマホ特化の動画広告サービスのFIVEは、動画DSPのTubeMogulと提携し、スマホアプリのビデオ在庫でのプログラマティック取引を開始した。FIVEが運営するモバイルビデオマーケットプレイスやネットワークを通じて、TubeMogulプラットフォームよりプランニング・買い付け・レポーティングが可能となる。今回の提携を通じて、FIVEはTubeMogulのグローバルパートナーとして登録されることになる。

サイバーエージェントのDSP「BitBlend」、訪日外国人へ広告を配信するインバウンドターゲティングの提供を開始

サイバーエージェントのDSPは、需要が増大するインバウンド向けの商品の提供を開始する。アジア圏のユーザーを中心として、日本に興味関心のある訪日前のユーザーや、訪日しているユーザー、訪日経験のあるユーザーへ広告を配信することができる。「BitBlend」は多様なデータを柔軟に組み合わせ月間約1,000億インプレッションの広告配信在庫へ広告を配信することができるDSPで、位置情報を活用したリアル行動ターゲティングの動画配信が可能。

SSP「アドフリくん」、人気Youtuberとコラボしたスマホゲーム事業でアプリデベロッパーを支援

SSP「アドフリくん」は、同プラットフォームを利用するゲームデベロッパーが、自身のゲーム内でUUUM社所属のYoutuberによるコンテンツコラボを実施し、Youtuber自身のチャンネル上でプロモーションが行えるサービスを開始する。これによってゲームデベロッパーは、UUUM社所属のYoutuberが抱える視聴者にダイレクトにリーチすることができ、開発・運用リソースを最小限に抑えながら、効率よく広告収益を最大化することが可能となる。

LINE、フリークアウトとアドテク領域で連携、傘下のM.T.Burnと業務資本提携

LINEは、フリークアウト傘下でネイティブ広告プラットフォームを提供しているM.T.Burnの株式を取得し連結子会社化した。LINEとしては独自のネイティブ広告プラットフォーム構築を加速させ、フリークアウトとしては主力のDSPへ資材を集中させることになる。フリークアウトは、LINE広告プラットフォームにRTB接続し、広告枠買い付けを行う国内唯一の認定DSPベンダーとして選定される模様。

サイバーエージェント、「CA DataFeed Manager」に画像配信サーバー機能を追加

サイバーエージェントのデータフィードサービスが画像配信機能を追加した。本来データフィードサービスはデータフィードを作成し、ダイナミッククリエイティブサービスに連携をするツールであったが、データフィードサービス自体に画像配信機能を組み込むことで、それ自体でダイナミッククリエイティブサービスを実施する。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。