ATS Tokyo 2026 注目のセッション ②AIが“買い物”する時代、リテールメディアは次のステージに進めるのか?
日本のプログラマティック・マーケティング及び広告業界のトレンドと、日本と海外における将来的な市場動向を取り上げるAd Trading Summit(ATS) Tokyo 2026(11月20日開催)の開催日が迫ってきました。 今回ご紹介するのは、リテールメディアの成長を阻む課題と、AIが購買を担う時代の新たな可能性を議論するセッション「AIが“買い物”する時代、リテールメディアは次のステージに進めるのか?」です。 拡大を続けるリテールメディア市場。しかし現実には、「広告費」か「販促費」かという予算の壁や、リテーラーごとに異なる計測指標の分断が、本格成長を阻んでいます。 本セッションでは、こうした構造課題を乗り越え、リテールメディアは次のステージへ進めるのかを徹底議論。さらに、AIが比較検討から購買までを担う“エージェンティックコマース”時代において、広告・販促・購買体験そのものがどう変わるのか、その未来に迫ります。 本セッションには豊富な知見を有する以下の有識者の方々にご登壇いただきます。 ・株式会社セブン‐イレブン・ジャパン 新規事業推進室 リテールメディア推進部 総括マネジャー 株式会社セブン‐イレブン・アドコネクト 事業推進本部 本部長 大石 健司氏(写真左) ・サントリーホールディングス株式会社 宣伝部 課長 野口 光太氏(写真右) 【登壇セッション】 「AIが“買い物”する時代、リテールメディアは次のステージに進めるのか?」 その他最新のセッション及び登壇者情報などについては、イベントページを御確認ください。 【イベント概要】 ■日時:2026年11月20日(金)9:00-19:30(予定) ■場所:シェラトン都ホテル東京 (東京都港区白金台1丁目1-50) ■定員:500名 ■主催:ExchangeWire Ltd.(ExchangeWire.com) 【チケット概要】 テクノロジーベンダー向けチケット【Standard】:99,400円 広告主・広告会社・媒体社向けチケット【Standard】:79,700円
ぜんぶ議論しよう―マーケターの価値って、結局なんだ? 広告代理店と広告主、両方やってわかったこと―
新涼や 値のつかぬもの 量る夜 メインホストの一人である、あの天野 耕太氏が、また本企画に戻ってきていただき、久しぶりに居酒屋対談が実現した。 今回のゲストは、大手総合代理店を経験し、その後スタートアップのマーケティング責任者、経営メンバー、そして大手事業会社のマーケティング責任者へ。広告を「売る側」と「買う側」、さらに経営側まで一通り歩いてきた人物である。 そんな覆面氏に聞きたいのは、「マーケターの価値って、結局なんなのか」というシンプルな問いだ。大きな広告予算を動かした経験なのか。CPAやROASを改善する能力なのか。ヒットする企画を生み出すことなのか。それとも、事業そのものを成長させることなのか。 広告主側に立ってみると、代理店やマーケターの価値はどう見えるのか。コンペは本当に必要なのか。そもそも広告は、期待するほどの効果があったのか。そして生成AIによって多くの業務が代替されるとき、マーケターには何が残るのか。 恵比寿の居酒屋のカウンターで、三時間半にわたって「ぜんぶ議論」した記録である。 ■覆面ゲスト:広告代理店、媒体社、大手事業者でマーケティングを歴任 ■聞き手:天野 耕太氏(InMobi Japan) ■モデレーター:池田 寛氏(株式会社HEWEGO(スナック 支えあい) 代表取締役) ※取材協力:十兵衛(東京 恵比寿) 池田氏:さて、久しぶりの居酒屋対談ですね。天野くんがiPhoneを作っている有名な会社にいたりして表にでれない期間が続きましたが(笑)、その間は山田翔くんが代打を務めたり、杉原剛さんとスナック対談を始めたりと何とかつないできた感じです。 天野くん、ご無沙汰です!君は今、いったい何をしているの? 天野氏:15年前に日本立ち上げ時に勤めていたInMobiというグローバル広告プラットフォームの会社に出戻りまして、全体を統括する立ち位置ではありますが、メインはブランド広告を担当しています。 最近はグループ会社が「Glance」という、AndrooidスマホやAndroid TVの待機画面(スクリーンセーバー)を、AIを活用したインタラクティブな情報・コマース画面に変えていくプラットフォームなどを展開しています。 要するに、これまで広告とはあまり縁のなかったテレビの待機画面まで、広告や買い物の接点にしていこうという話です。 広告を出す場所も、広告のあり方も、どんどん変わってきているなと感じながら、相変わらず広告業界で頑張っています(笑)。 池田氏:しっかり宣伝してる時点で元気ってことですな。 そして今回のゲストですが、広告代理店から広告主にスタートアップの経営サイドなど、盛りだくさんのキャリアを積んだ覆面さんをお呼びしております。 とりあえず、みんなで乾杯ですね!乾杯! 天野氏:乾杯!(復活の喜びで、天野がグイグイ) 覆面氏:乾杯!(天野につられて、覆面もグイグイ) 池田氏:あらま、みんな喉が乾いてたんですね。 さて、今回のテーマは、 「マーケターの価値って、結局なんだ? 広告代理店と広告主、両方やってわかったこと」 です。 “マーケター”という言葉を取り上げると少しドキドキしてしまうのですが、毎年ATS Tokyoのトリを務めていただいている同志社大学教授の高広伯彦さんのお考えを私なりに解釈すると、マーケターとは「売上を追う人」ではありません。 「どう売るか」を考える前に、顧客にとっての価値とは何かを考え、その価値を高め、さらに「買われる」仕組みをつくっていく人。つまり、売上はマーケティングの目的というより、その結果としてついてくるもの、ということだと理解しています。 ですよね〜。 ただ、今日これから話そうとしている「マーケターの価値」は、たぶんCPAとかROASとか、予算とか、売上とか、そういう生々しい方向にどんどん行く気がしています(笑)。 (京都の方角を向き)高広さん、どうか読まないでください(笑)。 ということで今日は、広告代理店と広告主、さらに経営側まで一周してきた覆面さんに、実際のところマーケターは何を評価され、何にお金が払われ、これから何が価値になるのか。 今は何でも話せる立場だと思うので(笑)、その辺をぶっちゃけて聞いていきたいと思います。 「広告代理店ってかっこいいな」──研究室からテレビの買い付けへ 池田氏:まず、覆面さんって何者なんですか。これまでの経歴を伺えますか。 覆面氏:もともとは理学系の基礎研究をやっていました。そこから新卒で広告代理店に入って、テレビの買い付けを3年です。 天野氏:それはまた、広告からいちばん遠いところからのスタートですね。 覆面氏:「広告代理店ってかっこいいな」と思って入りました。それだけです。 池田氏:それだけかい。 天野氏:テレビの買い付けというと、当時?今も?総合代理店のど真ん中ですよね。 覆面氏:一番大事なところですね。2011年入社で、入社の直前に震災があって。まだスマホが出始めた頃で、テレビがむちゃくちゃ調子がよかった時代です。 池田氏:で、どういう仕事だったんですか。局の方と飲み会を繰り広げてたんですよね? 覆面氏:会食の機会は多かったですね。枠のやり取りは、最後は人と人の信頼関係で動く世界なので。 天野氏:代理店と局って、どういう関係なんですか。 覆面氏:どちらが上ということではなくて、お互いに欠かせない関係です。代理店は年間の大きな出稿をお預かりする立場ですから、局の方からも早いうちから声をかけていただく。若手のうちに顔と名前を覚えていただいて、その関係が何年か後の仕事につながっていく。そういう積み上げの世界でした。 池田氏:そこから事業会社側に移られたわけですね。 覆面氏:メディア系のスタートアップです。今の会長にあたる方が、大学のサークルの先輩なんですよ。資本提携でお金が入ったタイミングで、「CMをやりたいから、CM分かるならやってよ」と誘われて。 天野氏:いきなり代理店からクライアント側ですね。 覆面氏:出稿は代理店を通しましたけど、局がいくらで下ろしているかを知っているので、交渉は自分でやりました。デジタルに触れたのもそこからです。テレビの買い付けとデジタルの買い付けは全く別物なので、最初は全然わかんなくて。 池田氏:それはタチが悪いですねぇ。局の方もやりにくかったでしょう(笑) 天野氏:どういうお立場だったんですか。 覆面氏:最初はマーケティングの担当で、社員としては20番目ぐらいです。お金を一番使う立場だったので、「事業計画を書け」と言われて。書けるわけないじゃないですか。CFOと一緒に、教えてもらいながら結構書きました。上場審査の時の交渉も証券会社とのセッションもやらせてもらって、めちゃくちゃ幅を広げてもらいました。 あと「出稿してるから運用型広告は分かるでしょう」ということで、自社メディアのマネタイズで運用型広告の売上責任者もやることになりました。 池田氏:そこで私と会うわけですね。パブリッシャーと広告事業者という関係で。 覆面氏:そうです。 池田氏:結局何年いたんですか。 覆面氏:5年です。入った時が20人で、辞める時には社員が250人ぐらいいました。マザーズに上場して、その後東証一部市場変更して、業務提携もいろいろあって。 天野氏:すごい経験をされてますよね、一気に。 覆面氏:次は、友達がやっていたコスメ系のスタートアップに、シリーズAが終わるくらいのタイミングで入りました。4年ぐらいですね。事業自体はうまくいっていました。 池田氏:良いですね、覆面にする意味がドンドン薄れていく感じで(笑)。 テレビもデジタルもリアルも、同じ土俵で比べる 池田氏:そこからまた大手事業会社ですね。 覆面氏:知り合いがいたので誘われて。「マーケのヘッドのポジションが空いてるけど」という話になりました。 天野氏:次は何を見ていたんですか。 覆面氏:本体のマーケティングを全部です。テレビCMやアプリ内でのキャンペーン、イベント等含めて丸ごと。予算の規模は、それまでとは桁が違いました。 天野氏:テレビからデジタルまで、まとめて見るわけですよね。 覆面氏:チャネルごとに担当はいますけど、配分を決めるのは自分です。テレビにいくら、デジタルにいくら、と決めて、最後は全体でいくら使って、流通額の規模がいくらになったかで評価される。そこは前職までと責任の重さが違いました。 天野氏:以前のメディア系のサービスとは、マーケティングの構造もだいぶ違いますよね。 覆面氏:全然違います。メディアは、ダウンロードして起動してもらえれば、そこで価値が立つんですよ。でもその会社のサービスは、ユーザーにひと手間かかる行動を起こしてもらわないと、事業として回らない。 天野氏:そこで一番難しいのは何ですか。 覆面氏:その「ひと手間」を越えてもらうことです。受け身で使ってもらうだけなら、そんなに難しくない。でも自分から何かを始めてもらうとなると、途端にハードルが上がるんですよ。 天野氏:いくら簡単にしても、やらない人は一生やらないですよね。だから最初の成功体験が要る。 覆面氏:最初の一回をやってもらう、というのをKPIにしていました。獲得の数字ではなく、そこを見る。 天野氏:それは広告というより、サービスの中の仕掛けの話ですか。 覆面氏:それもありますし、マスの広告で「こんなに簡単にできますよ」と伝えるのもあります。サービスの中での仕掛けは当たり前ですが、サービスを使っている人にしか伝えられません。一方、テレビCMは、なかば強引にサービスを使ってない人にも15秒で伝えられます。 天野氏:関心の高い層は最初に飛びついたわけじゃないですか。でもその後に残った、「まあいいか」と思っている面倒くさがりの層をどう動かすか。 覆面氏:その人たちも、実は受け身の使い方ではサービスに触れているんですよ。知らないわけじゃない。あと一歩をどう踏み出してもらうか、という話でした。 池田氏:ネット広告だけでは届かない層ですね。 覆面氏:そうです。だからリアルの場にも出ていきました。オンラインの広告では絶対に動かない人たちに、対面で「こうすればできますよ」と伝える。デジタルの数字だけを見ていたら出てこない発想でした。 天野氏:予算が大きいと、そういう手も打てるわけですね。 覆面氏:打てます。ただ、大きな予算を預かる立場になると、テレビも、デジタルも、リアルの施策も、全部同じ土俵に乗せて配分を考えないといけない。そこがいちばん頭を使ったところですね。 「デジタルのコンペは、正直しょうもない」 池田氏:そんな覆面さんですが、代理店さんとはどういう向き合い方をしていたんですか?特にデジタル広告について聞きたいです。 覆面氏:大手事業者にいた頃は、結構使ってはいましたけど、運用型はかなりインハウスに切り替えました。 天野氏:もともとはアウトソース、効率化のために使っていたけど、それなら自分たちでやってしまえという判断があった、と。 覆面氏:僕が入った時は、ほぼ全部代理店だったんですよ。なぜ代理店になっていたかというと、運用できる人がいなくなったからなんです。でも出稿金額が大きいと、代理店のマージンが効いてくる。デジタルでも20%取っているところはざらにありますから。出稿金額がでかければでかいほど、自分たちでやった方がいいと考えるのは自然です。だから徐々に、特にリスティングみたいな自分でできる領域から内製化していきました。 天野氏:入った時点では、コンペで代理店が決まっていた状態だったんですか。 覆面氏:「コンペをやって決めました」という状態でした。でも当時の決め方はマーケをよく分かっていないために「コンペをやったからこの会社なんです」と言っているだけでした。個人的にはデジタルのコンペは、正直しょうもないと思ってます。 池田氏:あらま、コンペ、超無駄だと。 覆面氏:デジタルの場合、アカウントを2つ発行してパラレルで走らせて、どっちの成果がいいかを見ればいいだけなんですよ。それをコンペで資料を作らせて、話を聞いて、というのは代理店のリソースも削るし、こっちも選ぶのが大変だし、すごく無駄だなと。 池田氏:テレビは違うと。 覆面氏:テレビはさっきのバイイングの話があるので。大人の値付けがいろいろあるから、そこは知っている人を入れるのが一番いいと思いますね。 天野氏:デジタルでも、特に運用パフォーマンスのコンペは今むずかしいですね。 覆面氏:データをどう扱えるか、というところをコンペでちゃんと見極めるのは結構大事かもしれません。技術がしっかりしている会社だと、自分たちでデータをちゃんと処理できるので、媒体に渡すデータの整形もきれいにやれる。でも、そういう会社ばかりじゃない。自分たちでできない場合は代理店にやってもらわないといけないので、そこは代理店の意味があります。 飲みが面白い担当者は、評価されるのか 池田氏:とはいえ、代理店さんと向き合うにあたって重視するのは、担当する「人」ですか?結局、何においても人に依存する部分が多いと思うのですが、当たり外れって結構ありますか?部署異動とか担当変更とか頻繁にありますよね? 覆面氏:最初はいい人が来るんですけど、予算が減っていくとそうなりますよね。 池田氏:なるほど。予算が減ると部署異動が発生するんですね(笑)。「せっかく育てたのに」って、前に会った時に言ってましたよね。 覆面氏:それはめちゃくちゃあります。こちらもある程度きちんと向き合っていないと、だんだん優先順位を下げられてしまうんですよ。「ここまで説明しておけば大丈夫だろう」「レポートをこの粒度で出しておけば特に何も言われないだろう」と。 天野氏:レポートを出して何も言われなければ、いつの間にか若手だけになっている、みたいな。 池田氏:そんな中で「この人はいい」と思う担当者って、何をもっていいと判断するんですか? 覆面氏:成果が出るのが一番わかりやすいですね。 池田氏:そりゃそうか。とはいえ、飲み会とかで築く人間関係も重視するんでしょ?覆面さん、見た目的にフィジカル系だし。 覆面氏:ないですね。フィジカルは一切関係ないです。 池田氏:怖っ(笑)。「ある」と言ってくれたら誰かに希望を与えられたかもしれないのに。(とりあず、目の前の焼酎を全部飲む) 天野氏:(天野氏も目の前の焼酎を全部飲む) 僕、失敗談があるんですよ。当時あるプラットフォーム企業に提案しに行ったんですけど、相当頭のいい人たちの集団なので、ミーティング中に「結論なんですか」とガンガン詰めてくるんです。「今日はお日柄もよく」みたいなコミュニケーションでいこうとしても、そんなものは要らない、と。 覆面氏:ドライですよね。 天野氏:「何ができて何ができないかを言ってください」という感じで。相手が言ったことをパッと理解して、できる・できない・持ち帰る、をその場で返さないといけない。なぜ失敗談かというと、当時勤めていた企業の該当のソリューションがまだ完全にレディじゃないタイミングで行ったので、できる・できないをパッと言えなかったんです。 覆面氏:こちらの意図を素早く汲み取って先回りしてくれる営業はありがたいです。「何が今したいのか」をちゃんと汲み取ってくれるのはすごく大事。 天野氏:コミュ力って言うと「何々さんゴルフ好きっすよね」みたいな意味に取られがちですけど、そうじゃなくて、相手が今どういうステータスで、こう言ったということはこうしてあげないといけない、というところまで読む力ですよね。 覆面氏:代理店で求められるのは、まさにそのコミュ力じゃないんですよ。 池田氏:とはいえ、そのコミュ力に加えて飲み力もあったほうがいいですよね?(池田、執拗に飲みにもっていこうとする) 覆面氏:(...無視) 天野氏:(...無視) 池田氏:(焼酎のボトルを追加発注) 天野氏:何度かクライアントさんから聞いたのは、コンペの時だけ超優秀なチームが出てくる、という話です。資料も素晴らしいしプレゼンも素晴らしいのに、決まったら全然違う人だったりする。 覆面氏:大手だとありますね。予算が大きいところだとそこまでないんですけど。 天野氏:小さいところだと、取った後は二度と会えなかったりして。 覆面氏:「この金額しか出さないやつは、いつ担当がいなくなってもいい」となってしまうので。 池田氏:現金な世の中ですな。 AI時代の「優秀さ」とは 池田氏:今って、AIをフル活用する世の中になりつつありますが、そうすると、知識とかアフトプットという意味だと「優秀さ」って平準化していきませんか?どういう基準になっていくんでしょう。やっぱり飲み力ですかね?(しつこい) 覆面氏:ロジカルに説明できる正解のテンプレートが、代理店の人にもチーンって出てくるわけですよ。 天野氏:今時点だと嘘もつくので、それをちゃんと見抜けるかというのはありますね。ハルシネーションは全然あります。 覆面氏:それも多分なくなってきますから、そこは埋まる。最後にどこが残るのか、という話ですよね。 池田氏:AIをフル活用できる素晴らしき時代の到来ですもんね。AIが作ったアウトプットのほうが、早いし、わかりやすくて伝わるケースも多いと思いますし、活用しない理由はありません。 覆面氏:結局、その分析や監修が誰なのか、という話になってくる。AIで出てきたレポートについて、内容をちゃんと理解した上で「自分の監修でやりました」と言い切れる人ぐらいしか、価値が残らないんじゃないかと思います。 天野氏:ただ読んでるだけのやつだな、というのは多分バレますよね。 覆面氏:バレます。 天野氏:だから底上げにはなりますよね。人材の底上げにはならないかもしれないですけど、アウトプットのクオリティの底上げにはなる。「この人、何を作ってきたんだろう」というものはなくなるわけですよね。 覆面氏:ただでさえすごい人が、さらにAIをうまく使ったら、さらにスーパーマーケターになる。それは感じますよね。やっぱり頭のいい人は使い方がうまい。 池田氏:最近よく感じるんですが、AIで作ったと思われる資料ってめちゃくちゃ長くないですか?細かいし。ちなみに、ExchangeWireの記事も最近になって編集長がAIをやっと覚えたことで長くなってきてますし、この記事は相当長くなるはずです...(笑)。 覆面氏:長いです。しかもめちゃくちゃ増えてる。 天野氏:提案で持ってくる資料もそうですし、社内で作られるものも、大したことないのに長く作るじゃないですか。 池田氏:で、受け取った側はそれをまたAIにぶっ込んで要約してもらってる。世界の電力がなくなっちゃいますね... 覆面氏:知り合いのマーケターで、「AIが作った資料ははなから見ない」というスタンスを貫いてる人がいますよ。 池田氏:気合い入ってますね笑。とはいえ、資料にも個性というか人間味は必要ですよね。僕はフィジカルな資料が好きです。 覆面氏:そもそもプレゼンって、1ページ1メッセージで作るのが基本じゃないですか。ワンスライド・ワンメッセージ。それがAIだと、1枚に詳細が全部モリモリに詰め込まれた資料が量産されてしまう。 天野氏:最近SNSでも、写真1枚の中にすごく長い文章が全部まとまってるやつがありますよね。あれはあれで、めくらなくていいから分かりやすいのかなとも思うんですけど。 実行者で終わるのか、全体像を語れるのか 池田氏:これまでの話の流れ的に、代理店側のマーケターについて話してる感じですよね。 天野氏:代理店もマーケターだし、クライアントもマーケターでいいんですけど、僕が気になるのは、実際のマーケティングという活動の中で、覆面さんは相当多岐にわたる業務をやってるんですよ。会社が求めているマーケターって、実際に商品を普及させるためにいろんなことをやる人ですよね。実行まで見て、その実行がたまたま広告を代理店に任せることだったり、内製化することだったりする。だからマーケターってすごく広いところにいて、そこに対して代理店がある。 覆面氏:パーツごとに任せる場合と、そうじゃない場合がありますよね。 天野氏:小さい規模のクライアントさんだと、壁打ち相手というか伴走者みたいな関係があると思うんです。それは代理店だったとしても、マーケティングのグランドデザインから一緒に話ができないと成立しない。でも大きい規模でパーツを任せている場合、そこで優秀な人って「実行者として優秀な人」になるんですよ。全然違う話だなと思っていて。 覆面氏:まあ、それはそうかもしれない。どっちにも優秀な人はいるし、そうじゃない人もいると思いますけど。ちゃんと事業を分かってくれた方がありがたいですよね。こっちが見落としてるポイントがあるかもしれないから。 天野氏:そうすると、小手先ではできないですよね。小手先の人は上に行かない。 覆面氏:あんまり評価しないかもしれないですね。 天野氏:パフォーマンスが良くて、正しいレポートが返ってきて、というだけだと、それはただの実行者であって。 覆面氏:それは前提なんですよ。それがないと任せられない、という最低限のクオリティです。その上で優秀な人というのは、やっぱり全体像が見えていて、こっちの課題を先回りしてくれる人ですね。 池田氏:で、その先にフィジカルがあると(しつこい)。 覆面氏:フィジカルまで来たら、もう(笑)。 天野氏:最後に言いたかったのは、僕は媒体側にいるので、どうしてもパーツなんですよ。「全体のマーケティングの中の刈り取りの部分をお願いします」「アプリのインストールの部分をお願いします」と。たまたまお会いする機会があった時に、自分は興味があるから「最近こういうことやってますよね」と話したくなるんですけど、それを語っていいんだっけ、良くないんだっけ、と思うんですよね。 覆面氏:語ってくれた方がいいんじゃないですか。 天野氏:クライアントさんが求めてくれてるなら自分はラッキーなんですけど、逆に「そこには忠実であってほしい」というケースもあるのかなと。 覆面氏:「余計なことするなよ」と思う人はいないんじゃないですか。むしろ「こんなことも知らないで営業に来るなよ」という方が多いと思います。 天野氏:質問した理由は、媒体側は間に代理店が入ると、全体像の情報が下りてこないこともあるんですよ。「アプリならCPIが500円で、この後のパフォーマンスはこう判断してます」という話はあっても、全体像は分からない。「そもそも今回のテストは何なのか、どういうフェーズなのか」があまり説明されない。してくれないケースも多いし、そもそもパーツだけを依頼されているということでもあるし、分かってて言わないのか情報がないのかも、こっちには分からない。 覆面氏:僕は割と媒体に近いので直接話したりしますけど、代理店はクライアントが媒体と直接話すのは嫌なんじゃないかと思うんですよ。 みんな薄々分かっているけど、口にしないこと 池田氏:まさにその流れで伺いたいんですけど、広告業界でみんな薄々分かってるけど、あんまり口にしないことって何ですか。「これはもうやめた方がいい」と思う業界慣習とか。 覆面氏:まさにそれじゃないですか。代理店がクライアントと媒体を直接つなげるのを妨げること。 天野氏:それは本当にそうですよね。媒体側から見ても、代理店を飛ばして直接クライアントと話す機会は限られてしまいますね 池田氏:なんで嫌がるんでしょうね。直接話しても、結局その代理店を通すわけですよね。 天野氏:お互いに介在価値があると感じていれば、絶対に通しますよね。 覆面氏:一つは、サボってることがバレるからです。 池田氏:「この人は俺のものだ」みたいな、独占欲とか嫉妬心とかもある感じ? 覆面氏:嫉妬というより、経済合理性の観点だと思います。こっちの媒体にいっぱい発注したいのに、別の媒体に多めに発注しろと言われた、みたいな調整をしていることがバレたくない。 天野氏:かなり前ですけど、地方に出張に行った時に、パーティーでクライアントさんに会ったんです。普段は代理店さん経由のクライアントなんですけど、「御社のマージン、高いですよね」と言われて。「そんなマージンは決めてないですけど」と答えたら、とある代理店がその地域ではかなりの%の代理店マージンを乗せていたことが判明しました。 池田氏:あら、香ばしい。 天野氏:地方でやっていることは東京まで情報が来ないんですよ。行くまで分からなくて。効果がいい媒体で稼いだ分を、他の媒体の不足分の穴埋めに使う「ならし」をやっていたのかもしれませんが。 覆面氏:まあ、だいたいそういう構造だと思います。 天野氏:そこは下手に言えないなと思って、「いや、そんなに高いですか」と一旦ごまかしましたけど。(天野氏、もう一杯発注。) 池田氏:あら、大人。 天野氏:パフォーマンスで突っつかれた時に「もしかしてちょっと乗せすぎてるからじゃないですか」と言えるようにはなりましたけどね。 池田氏:楽しくなってきましたね。クライアント側にいた頃に言えなかったことはありますか?(池田、もう一杯発注。) 覆面氏:クライアント側だと、あんまり言えないことはないですよ。仕入れの話は別ですけど。代理店の時にすごく驚いたのは、同じテレビ枠でも、売っている値段が全然違うことです。 池田氏:あらま。 覆面氏:ナショナルクライアントが数万円で買っているものを、別の会社がその何倍もの値段で買っていたりする。クライアントは知らないんです。 天野氏:予算の大きさによる差ですか。 覆面氏:それもありますし、事情が違うケースもあります。新製品の発売タイミングが直前まで下りてこない会社だと、直前で仕入れないといけない。だから「高くてもいいから絶対に枠を開けてくれ」となる。 天野氏:スタートアップだと? 覆面氏:普通に高値づかみをさせられることはありますね。 池田氏:あらま。 「価値は取扱額で決まる」は本当か 池田氏:話はかわりますが、「マーケターの価値は取り扱っている金額で決まる」って前に覆面さん言ってましたよね? 覆面氏:確かに言いましたね。真意はちゃんと伝わっていないかもですが。 池田氏:真意はどうなんですか。 覆面氏:お金が少なくてもできることはいっぱいあるんですよ。ただ、お金を使った方ができることが増える、というだけです。引き出しの数が増えるんです。いきなり10億渡されて「どう使いますか」と言われても、1000万しか使ったことがない人には想像がつかない。 池田氏:そりゃそうですね。 覆面氏:なので「このぐらい使っておかなきゃ」というより、「どのぐらい使った経験があるか」はあった方がいいんじゃないの、ということです。 天野氏:極端な話ではあるんですけど、実際そうなんじゃないですか。もちろん、どこかにぶっ込んでるだけなら意味がないですけど。例えば月の予算が1000万円ぐらいだったら、僕も提案する時に立場を越えて「まずGoogleだけやった方がいいのでは」と思うこともありますよ。 覆面氏:完全にそうです。 天野氏:でも1億円になると、2割か3割はいろんな媒体を試してみようかとなって、頭を使わなきゃいけない場面が出てくるかもしれませんね。 覆面氏:アプリの獲得だと、Googleで月にいくら使えるかというと、5000万ぐらいが体感の限界なんですよ。だから修行するなら、大きな予算を持っている事業会社に行く方がいいと思います。 天野氏:そりゃそうですよね。BtoCブランドをやってて月100〜200万円だったら、インスタだけやります、で終わっちゃう。 覆面氏:「君はGoogle担当ね」と言われたらそれまでだったりする。でかい組織だと逆に細分化されますから。予算規模が大きい組織の予算配賦も考えられるポジションは頭を使わなきゃいけない場面が増える分、成長機会もあると思います。 その誘い、断りたくなる理由 池田氏:さて、更に話は変わりますが、会食って必要だと思います? 覆面氏:発注につなげようとする下心が見え見えの誘いは嫌ですね。「こういう目的があって飲みに行く」というのが透けて見えると、誘われても断ります。 天野氏:自然な流れがあるかどうか、ということですかね。僕は立場上、誘わなきゃいけないことも多いんですよ。媒体側として、四半期の売上が固まったら「その後に飲みに行きましょう」となる。向こうも言われるんだろうなと思ってるし、こっちもセットしますという流れが多いです。あとは担当者レベルだと、もう友達だからみたいな。 池田氏:恋愛と同じですね。(池田、飲む。) 覆面氏:「この日は空いてますでしょうか」というのが何個も送られてくるわけじゃないですか。自然な流れじゃないやつは断りたくなります。 池田氏:覆面さんはサウナが大好きだと聞いてますが、自分の趣味にあわせてくれるのはうれしいんですか? 覆面氏:実はサウナに誘われるのが一番嫌なんですよ。 池田氏:あらま。 覆面氏:先方が私の趣味がサウナなのを知っていて、「サウナ好きだから、誘えばいいんじゃないか」と思われているのがすごく嫌なんです。趣味ってすごく神聖な場所というか、自分にとっての。そこに仕事が半端に入ってこられるのが。 天野氏:会食のついでの「サウナ行こう」ですね。 覆面氏:そうです。サウナに入ってからご飯を食べに行くということ自体は友達とならいいんですが、シラフでよく知らない人と行くサウナはかなり気まずいです。 池田氏:飲んでからサウナは危険ですもんね。 覆面氏:飲んでからサウナに行こうというお誘いはあまりされたことがないです(笑)ただそもそも、相当仲良くないとサウナ自体辛いですよ。都内のサウナだと会話OKのところも少ないので謎に目配せし合って気を使ってサウナに入るのもなんなんだという、、、かといってプライベートサウナみたいなのを予約されてもあんま私の好みではないのに気を使って「いいサウナですね」と思ってもいない会話をするのは本当に苦痛です。 天野氏:向こうも苦痛ですよね、それ。 覆面氏:コントなんですよ。お互い楽しくないのに「楽しい雰囲気」を演じないといけない。何のコントなんだろう、と。趣味を持ち出すのは、双方のレベルが揃っていない場合、良くない方に転ぶことが多いです。 池田氏:取引先でも気の合う仲間的な人に誘われるのはありでしょ? 覆面氏:そういう人だと普通に楽しいんですけどね。 池田氏:逆に私は、自分が普段良く行くお店とか生活動線上のお誘いは全然ウェルカムだったりしますけどね。「今日、十兵衛で飲みませんか」だったら「いいよいいよ」となる。会食でなくても、普段そこで飲んでるのでそこに仲間が加わるってだけなので(笑)。 天野氏:流れですよね。 池田氏:でも、仲良くなった方が言いやすいのは間違いないですよね。いろいろ。 覆面氏:それはそうですね。池田さんには気を使わずに話せるわけですし。だから、関係構築という意味で会食自体はあった方がいいとは思います。ただ、それを利用して発注につなげようという感じが見えると一気に冷めます。 池田氏:田原俊彦的に「偶然バッタリ出会う(※)」のが一番いいということですかね? (※)1982年発売「ハッとして! Good」参照 覆面氏:利害関係が最初からある出会い方だと、構えちゃいますね。偶然の出会いから続いてる関係の方が長続きしてます。 池田氏:「パッと目覚める」わけですね。(池田、飲む。) 一次会は必ず自分が払う、その理由 池田氏:とはいえ、色々な会食を経験していると思うのですが、印象に残ってることってありますか? 覆面氏:デジタル系の大手代理店はすごいですよ。飲みに行く時は、一次会は必ず自分が払うようにしてました。 天野氏:なぜですか。 覆面氏:二次会がとんでもなく高いからです。現場のメンバーでも、一晩で数十万円は平気で動きますから。 池田氏:わおっ!ぜひ我が「スナック支えあい」に強制収容願います(笑) 覆面氏:場所もだいたい決まってるんですよ。会員制なのかは分からないですけど、使っている店を聞けば絶対に一致すると思います。あんまり好きじゃないので、僕は行かないですけどね。 天野氏:デジタル系の代理店には特殊な事情もあるんですよね。クライアントにはお金を使うけど、逆側の媒体には、代理店ってお金の流れが逆だから普通は使わない。でも一部の代理店は、メディア側の人たちに対しても使うんですよ。 池田氏:ほう。 天野氏:社外の関係者ときちんと接点を持てているか、というところを見ている会社があるからです。使わないでいると、逆に「社外とコミュニケーションが取れていない」と見られてしまう。 覆面氏:もてなしの型が、かなりきっちり決まっているんですよ。全員がほぼ同じやり方をする。 池田氏:それって、される側からすると嬉しいんですか? 覆面氏:正直、そこまでではないです。同じ型が続いているということは、それが成功する確率が高いからなんですよね。クオリティが同じなら、そっちの方がいいよね、というのは人間なのでなくならないと思います。ただ、それで発注が決まるかというと、それは別の話です。 池田氏:同じコースで良ければ、考えなくて良いですもんね。 覆面氏:逆に、女性の担当者と一緒の接待で、マジックバーに連れて行ってもらったことがあるんです。あれは普通に楽しかったですね。 池田氏:マジックバーは面白いですよね、盛り上がる(笑)。 覆面氏:性別を問わず刺さる手札だなと思いました。ああいう工夫の方が、よっぽど記憶に残ります。 天野氏:いい引き出しですね。 池田氏:とりあえず、今後はスナック支えあいに誘導するよう、全力で会食を受けてくださいね。 立場が変われば、連絡は来なくなる 天野氏:ある企業の宣伝部の方から聞いた話なんですけど。その方が一度、宣伝部を離れてグループ会社に出向したら、それまで周りにいた業界の関係者から、一切連絡が来なくなったそうなんです。でも、また宣伝部にマネージャーとして戻ったら、何事もなかったかのように接してくる。 池田氏:そういうのありますよねぇ... 覆面氏:代理店の先輩でも同じようなことがありましたよ。僕は代理店に3年しかいなかったので、10年目の先輩というと、当時はとにかく怖い存在だったんです。こちらは覚えていても、向こうからすれば末端の1年目、2年目の社員ですから、覚えているはずがない。ところが僕が事業会社側に移った途端、その先輩が営業として会いに来るんですよ。 池田氏:あらま。 覆面氏:ちゃんと調べていらっしゃるんですよ。「◯年入社ですよね!よくおぼえてますよ〜」と。まあ、仕事の関わりがあったのは間違いないのですが、すぐ分かる嘘で逆に信頼を失くします。 天野氏:自分も、小さな会社にいる時と大きな会社にいる時とで、代理店の扱いが全然違うのを経験しました。この業界は狭いので情報も回りますし、代理店出身者がクライアント側に転職することもざらにある。だから横柄な感じで接するのは、すごくリスクがある気もしますよね。 覆面氏:僕自身も代理店からクライアント側に行ってますから。 天野氏:逆に、弱い立場やお金を使えない立場になった時に変わらない付き合いをしてくれる人は、本物だなと思います。 覆面氏:前のスタートアップの時、全然お金がなくて出稿できなかったんですよ。それでも同じような付き合いをしてくれる人はいました。でも、お金がなくなったら連絡が来なくなる人もいる。 池田氏:営業って大変だ。 覆面氏:そうかもしれないですけど。立場が変わっても態度を変えない人こそ、本物だなと思います。 好きになった理由は忘れても、嫌いになった理由は忘れない 池田氏:そういえば、ちょっと素敵な記事を見つけて、その話がしたかったんですよ。今、獲得一辺倒の「ファストアドバタイジング」に対して、「スローアドバタイジング」という概念が出てきているそうです。 天野氏:本質的な価値を届ける広告への転換、という話ですね。 池田氏:要は、短期的な広告効果や効率ばかりを追いかけず、時間をかけて生活者との信頼や関係性を育てていこうというやつです。 とにかく効果とか収益とか、短期的で直接的な結果を求めてやってるから、ウェブが広告まみれになってめちゃくちゃになっていますよね。そうじゃなくて、ユーザーの受容度が高い広告をちゃんと作ろうよ、という話です。 覆面氏:事業のフェーズによると思います。最初は絶対に獲得しないとダメなんですよ。プラットフォームはユーザーがいないと価値がないので、獲得で行く。でも、それを続けると伸びなくなるんです。それ以上に、嫌いになる人が出てきちゃう。 天野氏:傍から見ていても、「安心して使える」というブランド訴求を並行してやってましたよね。 覆面氏:途中から愛されるブランドになっていかないと。マーケティングで一番意識しているのは「嫌われないこと」です。 池田氏:嫌われないこと。 覆面氏:恋愛に似てるってよく言うんですよ。好きになった理由は覚えてないけど、嫌いになった理由は絶対に覚えてる。 天野氏:確かに。 覆面氏:「通知が死ぬほど来たから、このアプリを嫌いになった」というのは、はっきり覚えてるんです。好きになった理由は覚えていないから、一度嫌いになられたら絶対に戻ってこない。 池田氏:なるほど。 覆面氏:クリエイティブも、とりあえずクリックさせてLPに飛ばす確率を上げます、というよりも、受容性の高い広告を意識してやる。ただ、バランスが大事で、獲得型が絶対NGというわけじゃないです。ちゃんと獲得しないと成果が出なくて、会社が潰れちゃうので。 天野氏:でも獲得に振り切ると、途中で伸びが止まる。 覆面氏:完全にそうです。 天野氏:事例を調べたら、なるほどなというのがあって。パタゴニアが「Buy Less, Demand More」というキャンペーンをやってるんです。地球環境を守る会社として、なるべく買う量を減らしましょう、と消費者に呼びかける。 池田氏:買いすぎないようにしましょう、というキャンペーンをやったら、逆に売れちゃうんですね。 天野氏:いい会社だと思われますからね。 池田氏:それで言うと、最初に話した高広さんがおっしゃっているマーケターの定義でいう、「どう売るか」を考える前に、顧客にとっての価値を考える人で、「買われる仕組み」を作る人だということになりますね。 覆面氏:ユーザーに動いてもらう仕組みを考えるのは、まさにマーケターの仕事ですね。ただ、経営者視点で言えば、金を使うんだったらちゃんと売上を上げるのは当たり前の話だと思います。金を使ってるんだから業績を伸ばせよ、と。なので、「マーケターは売上を追う人じゃない」というのは、マーケター自身が言うことではないと思います。正直、両方やらなきゃいけない部分だと思います。 「ゲームの担当なのにゲームをやらない」──ダメなマーケター三選 天野氏:逆に聞きたいんですけど、自社も他社も見てきた中で、「これはダメだ」と思ったマーケターのタイプって。 覆面氏:一つ目は、ブランドを作ること自体に没頭してしまうタイプですね。「世の中に残すものを作る」という言い方をされる。でも、映画を撮っているわけじゃないんですよ。それは自分の作品ではないですよね。 池田氏:カンヌで賞を獲りたい、みたいな話ですね。 覆面氏:出してる方は気持ちいいし、「あれやったの、すごいね」となる。「お前がやったのか」と言われたい。でも事業が伸びないと意味がない。それで結果として事業が伸びるなら全然いいんですけど、そうじゃないのがすごく多い。 天野氏:事業会社側にもいるんですか、そういう人。 覆面氏:事業会社にも結構います。いっぱいいます。 池田氏:他には? 覆面氏:コンサルや外資系メーカーのご出身で、フレームワークから入るタイプの方ですね。もちろん、そうではない方もたくさんいます。 説明は整っているんですけど、現場の手触りがないんです。概念としては合っているのに、具体をちゃんと知らない。 天野氏:概念としては合ってるけど、実際は違うじゃないか、と。 覆面氏:三つ目が一番ダメですね。マーケティングの手法だけ分かっていればできるからと、自分が担当しているサービスを実際に使ったことがないタイプ。これは致命的です。使っていないと、どうしても表面的なことしか言えなくなる。ゲームの担当なのにゲームをやらない人とか、実際にいますからね。 天野氏:それは代理店や媒体の営業にも多いですよね。 覆面氏:担当しているクライアントのサービスを一度も使ったことがないまま、提案のアポイントに来られる方がいるんですよ。そうなると「なんでこの人が担当なんだろう」と思ってしまいます。 優秀なマーケター三選──最後は「センス」 池田氏:逆に、いい人の条件はありますか? 覆面氏:一番大事なのは、誰よりもそのサービスを使い込んでいることです。ちゃんと自分が一番使っていた、と言えること。 天野氏:二つ目は。 覆面氏:効果計測をちゃんとやろうとすること。仮説を立てて、検証して、次にどうするか。そのサイクルをちゃんと回せる人ですね。 池田氏:三つ目は。 覆面氏:感覚的な話になっちゃうんですけど、最後はセンスですね。 池田氏:センス? 覆面氏:人に喜ばれるために、ちゃんと努力してきた人だと思います。何をすれば相手が喜ぶかを考えて、実際に動いてきた人。その積み重ねがセンスになる。 天野氏:生まれつきのものではなく、磨いてきたものだ、と。 覆面氏:そうです。だから、そこを面倒くさがってきた人は、どうしても分かるんですよね。 池田氏:あら、とっても大事なことですね。 「マーケティング以外のことをやった方がいい」 池田氏:若い世代のマーケター、20代30代の人がこれからキャリアアップしていくには、どういうことをアドバイスできますか? 覆面氏:僕は、マーケティング以外のことをやった方がいいと思います。 天野氏:マーケティング以外。 覆面氏:マーケティングってお金を使う部署なので、代理店やメディアからは偉い人として扱われるじゃないですか。そこで勘違いしちゃう感じがあって、それがあんまり良くないなと。 池田氏:なるほど。 覆面氏:あと、マーケターは経営企画とやり合うことが多いんです。経営企画は利益を出さなきゃいけない。一方でマーケターは、いろいろなことをやるためにお金が必要で、使いたい。だから経営企画から「利益がどうこう」と頭がよさそうな感じで言われた時に、ちゃんとそれを説明できるかどうかは、マーケターにとってすごく必要な能力です。でも、あんまりできる人がいない。 天野氏:コストとして見られてしまいますからね。「もともとオーガニックで行けたじゃん」「サービスがいいんだから自然増だったじゃん」という話になる。 覆面氏:説明性が低いと説明ができないから、「じゃあお金は少なくてもいいよね」という話に当然なる。結果、事業が伸びなくなって、「伸びない理由は何だ」となった時に「削ったからだ」とちゃんと説明できない。 池田氏:トップが変わったらそうなりがちですよね。 覆面氏:トップがマーケティングの重要性を分かっていれば自由にやらせてくれますけど、変わったらそうじゃなくなる。ちゃんと説明できないとお金を使わせてくれないです。 天野氏:結局、マーケター自身もそうですし、呼応する代理店もそうですけど、全体像を語れないときついですよね。決められた予算の中で実行する人としてどれだけ優秀でも、「いらなくね」と言われた時に必要性を主張できない。しかも実行はAIで代わりができちゃう。そっち側だけの人も「マーケター」と呼ばれていると思うんですけど、そこはAIにカバーされるかもしれない領域ですよね。 また生まれ変わっても、マーケターをやりますか 池田氏:もう長すぎて言葉少なになってる僕ですが(笑)、最後の質問をさせてください。また生まれ変わっても、マーケターになりますか。 覆面氏:やらないと思います。別にやりたくてやってるわけじゃないので。たまたまそうなってるだけです。 池田氏:散々語った後にそれ、めちゃめちゃ面白いですね(笑)。 覆面氏:そのまま研究の道に進んでいたら、ここにはいないかもしれないですし。もともとは学者になりたかった人間なので。 天野氏:人間はなぜ生きてるんでしょうね。 覆面氏:真理の探求のために生きています。それを探求していない人生には、正直あまり価値を感じないです。 池田氏:何の話ですか?心理?(笑) 覆面氏:心理じゃなくて、真の理の方ですね。ものの理を解き明かす。 天野氏:お金を得て生きていくことが真理だ、という感じはないですか。 覆面氏:ないですね。作物を育てて収穫して食べる、狩りをして食べるというのが、たまたま現代ではお金という形に置き換わっただけだと思っています。そこに価値の本質があるとは思えない。 池田氏:あら、続けるのですね?(笑)、覆面さんにとって真理とは? 覆面氏:数学です。絶対に正解が出るので。すべての元になる、一番崇高なものだと僕は思ってます。数学ができることに対しては尊敬を持っています。 池田氏:この長い議論のオチは数学ですか...真理ですな。 天野氏:貴重なお話をありがとうございました。 覆面氏:いやいや、そんな貴重な話じゃないですよ、これ。 池田氏:皆さん、数学を学び直しましょうね! 秋の酒 真理を追うて 三時間 時刻は午後9時を回っていた。 恵比寿ガーデンプレイスから駅の東口へと続く、あの気の長い動く歩道。酒の入った我々は、その上をさらにのんびりと歩く。その脇を、さっきまで働いていたであろう素面の人たちが、早足で抜き去っていく。抜きざまに、ほんの少し白けた空気を落としながら。それを浴びてふと我に返ると、こんな時間から出来上がっている自分が、一瞬だけ気恥ずかしくなる。 東口の改札で、覆面氏は「では」と軽く手を上げた。日課のサウナに向かうのだという。真理の探求者は、最後まで自分の流儀を崩さない。 残った我々は、まだ宵の口の恵比寿の雑踏へと、また紛れていった。
ATS Tokyo 2026 注目のセッション ①人が来ない時代の、メディアマネタイズ — パブリッシャー生存戦略2027
日本のプログラマティック・マーケティング及び広告業界のトレンドと、日本と海外における将来的な市場動向を取り上げるAd Trading Summit(ATS) Tokyo 2026(11月20日開催)の開催日が迫ってきました。 今回ご紹介するのは、AI時代におけるPV依存からの脱却と、パブリッシャーの新たな収益戦略を議論するセッション「人が来ない時代の、メディアマネタイズ — パブリッシャー生存戦略2027」です。 AIによる要約・ゼロクリック化が進み、PV依存型のメディアモデルは大きな転換点を迎えています。では、パブリッシャーはこれから何を価値として戦うべきなのか。 本セッションでは、AIに信頼・参照されるコンテンツ設計、プレミアム広告の再定義、ブランド価値の構築、コミュニティ化までを徹底的に議論し、現実的な戦略に迫ります。 本セッションには豊富な知見を有する以下の有識者の方々にご登壇いただきます。 ・noteプロデューサー / ブロガー エンタメビジネスウォッチャー 徳力 基彦氏(写真左) ・株式会社ジェイ・キャスト 常務取締役 企画営業本部長 一般社団法人インターネットメディア協会 理事 蜷川 聡子氏(写真右) 【登壇セッション】 「人が来ない時代の、メディアマネタイズ — パブリッシャー生存戦略2027」 その他最新のセッション及び登壇者情報などについては、イベントページを御確認ください。 【イベント概要】 ■日時:2026年11月20日(金)9:00-19:30(予定) ■場所:シェラトン都ホテル東京 (東京都港区白金台1丁目1-50) ■定員:500名 ■主催:ExchangeWire Ltd.(ExchangeWire.com) 【チケット概要】 テクノロジーベンダー向けチケット【Standard】:99,400円 広告主・広告会社・媒体社向けチケット【Standard】:79,700円
ATSTokyo2026非公式アフターパーティー、申込み受付スタート! 11/20(金)夜、今年も恵比寿で
毎年200名以上の業界関係者が集う、ATSTokyoの非公式アフターパーティー「Martech & Adtech After Party 2026」の申込み受付が、Peatixで始まった。参加費は、協賛各社のご支援により今年も無料で開催される。 今回はATS Tokyoの新たな会場となるシェラトン都ホテル東京(白金台)よりアフパ会場の恵比寿までシャトルバスが手配される予定だ。合計で80名まで輸送可能との話なので、当日の誘導員の指示に従って、できる限り楽に移動してもらうことをオススメする。 また、アフパの2次会(22時〜翌2時)は、もちろん今年も恵比寿の「スナック支えあい」だ。この日は参加無料。 昼はATS Tokyoのメイン会場で名刺を交換し、会場のネットワーキングで打ち解け始める。恵比寿の夜に場所を移したアフパでは、ジョッキが空くたびに本音がこぼれ始める。そして酔いが深まる支えあいでは、名刺の代わりにマイクが回る。朝の「はじめまして」が、日付が変わる頃には「気心知れた仲」になっているはずだ。 もっとも、この三段階をすべて踏破した方は、翌21日(土)の午前中を有効に使えない可能性が高い。今のうちに予定を見直しておくことをお勧めする。 非公式アフターパーティーの開催概要は以下のとおりである。 ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼ ■開催日時:2026年11月20日(金)19:15〜21:45 ■場所:TOOTH TOOTH TOKYO(恵比寿) ■住所:〒150-0011 東京都渋谷区東3-17-12 クインテット恵比寿1F・B1 ■MAP:https://maps.app.goo.gl/S9B5rUitF3A5Z6pk7 ■参加対象者:広告主、広告代理店、パブリッシャー(※) (※)ATS Tokyo 2026に参加されない方の参加もOK。広告主、広告代理店、パブリッシャーの参加を優先するため、テック事業者の方の参加登録は応募状況に応じて別途ご案内予定 ■参加費:無料 ■開催規模:180名程度 ■申込みサイト:https://peatix.com/event/5207634 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ 最後に、アフターパーティーの主催であり、「スナック支えあい」の代表でもある池田 寛氏より一言いただいた。 「業界の"釣り堀”とも言われる『支えあい』でぜひ大物を釣りあげて欲しい。そのためには自腹(別料金)でのボトルキープは必須の仕掛けとなるので、ぜひメニューの下の方(高額なほう)から遠慮なく選んで欲しい。」 なお、最近のオススメは、無限に営業する元気が沸いてくるオットセイのお酒こと"オットセイストロング”(別料金)とのことだ。たった数mlのショットなのに1杯2,000円もするので特に注意が必要である。 ぜひ、ATS Tokyo2026が開催される11月20日(金)を終日楽しんでいただきたい。
電通デジタル、「エージェンティックコマース最適化」支援サービスを提供開始ほか|ExchangeWire Japan YouTube第12回
ExchangeWire Japan編集部は10月16日、デジタル広告業界の主要ニュースを映像と音声で伝える動画の第12回をYouTubeで公開した。 目と耳でニュースに触れられる新しい形式として、継続シリーズでお届けする。 ■Youtubeチャンネル:https://www.youtube.com/@ExchangeWireJapan ▼【ニュース】電通デジタル、「エージェンティックコマース最適化」支援サービスを提供開始ほか:ExchangeWire Japan(ExchangeWire Japan公式YouTubeチャンネル) 第12回となる今回の動画では、電通デジタルによる「エージェンティックコマース最適化(ACO)」支援サービスの提供開始を中心に取り上げている。 株式会社電通デジタルは、AIエージェントが商品情報や購入条件を正しく理解し、適切に比較・推薦できる状態をつくる「エージェンティックコマース最適化(ACO)」支援サービスの提供を開始した。購買シーンを想定した検証でAIの回答の課題を可視化したうえで、商品詳細ページやFAQなどに分散する情報を整理・構造化し、運用ルールの定着までを支援する。さらに、AIの推薦からカートやチェックアウト画面へ接続できるかをPoCで検証するという。将来的なAIによる自律購買への企業の対応を、一気通貫で後押しする形だ。 ■元記事URL:https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2026-0915-000348 このほか、動画では以下のニュースを紹介している。 博報堂:リテールメディア主要7社と連携し、メディアプラニングツール「Tele-Digi AaaS Simulator」の対象を拡大 ■URL:https://www.hakuhodo.co.jp/news/newsrelease/267393/ Amazon Ads:「unBoxed 2026」で統合広告基盤の新名称「Amazon Ads Agent」を発表、AIによる配信チャネル・クリエイティブ最適化機能も強化 ■URL:https://advertising.amazon.com/library/news/unboxed-2026-news-announcements AJA:Netflixと共同で、データ・クリーン・ルームを活用したコンバージョン計測ソリューション(β版)を開発 ■URL:https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=33863 トライアル・スギ薬局:小売横断のリテールメディア連合「TOKYO Retail Media Federation」を発足 ■プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000137.000043820.html メンバーズ:上場企業1,173社の広告宣伝費を分析した「広告内製化白書2026」を公開 ■プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000326.000000106.html ぜひ目と耳でも、ExchangeWire Japanをご覧いただきたい。
広告主様限定・先着20名様にATS Tokyo 2026 ご招待券をプレゼント
日本のプログラマティック・マーケティング及び広告業界のトレンドと、日本と海外における将来的な市場動向を取り上げるAd Trading Summit(ATS)Tokyoの開催まで、残り約1カ月となりました。 イベント当日は、アドテクノロジー及びデジタルマーケティングの最新動向について議論を行う10以上のセッションを開催。またイベント参加者同士が情報交換を行うためのネットワーキングの機会をご用意しています。 本イベントの運営支援を務めるExchangeWire.jpでは、特別招待枠をご用意。読者の中から、広告主様限定で先着20名様にご招待券を2枚ずつプレゼントいたします(広告主様以外の方はプレゼント対象外となります)。 ご興味ある方は、以下よりお申込みください。 ★対象となる方 ※広告主のお立場で、企業に所属し広告出稿業務に関わられておられる方 ★結果発表 無料招待コードの進呈をもって発表に代えさせていただきます。 *広告主様以外の方はプレゼント対象外となります。対象外の方からのお申込は無効とさせていただきます。 **プレゼント受領者以外の方にはご連絡いたしません。 **プレゼント受領者様には2枚様分の無料招待枠をご用意いたします。ご所属先の企業の方のみのご利用に限定し、他社様への譲渡及び共有等はお控え願います。 お申込みはこちらからお願い申し上げます。↓ https://questant.jp/q/atstokyo2026-brands
新世代のシゴト観-「まずやってみる」から始まった、マーケティングチーム立ち上げへの挑戦:ジーニー・原本真希氏
アドテク業界で働く広報・マーケティング担当者は、専門性の高い業界用語と向き合いながら、自社のプロダクトやサービスを、顧客をはじめとするさまざまなステークホルダーに分かりやすく伝えていくことが求められる。彼らはどのような価値観を持ち、日々の仕事に向き合っているのか。 アドテク業界の広報・マーケティングを担う人々へのインタビューを通じ、そのリアルに迫る。 第10回は株式会社ジーニーでGENIEE SSPをはじめとするパブリッシャー向けサービスのマーケティングを担当する原本真希(はらもとまき)氏にお話を伺った。 (聞き手:ExchangeWire JAPAN 加納 奈穂) 担当領域は「マーケティングに関わる仕事ほぼ全部」 原本氏はジーニーのサプライサイド事業部に所属し、GENIEE SSPを中心に、パブリッシャー向けプロダクトやサービスのマーケティングを担っている。 担当領域はケーススタディの制作、オフラインイベントやウェビナーの企画・運営、広告運用、LP制作、メール施策、プレスリリースの作成など多岐にわたり、「マーケティングに関わる仕事をほぼ全部」を担当しているという。 また、国内だけでなく、インドや東南アジアのチームとも連携している。クリエイティブ制作を海外のデザイナーに依頼したり、施策の進行や数値を管理したりする機会も増え、英語で行われるミーティングも日常の一部だ。 現在の大きなミッションは、新規開拓を担う営業チームと連携し、ジーニーと新たに接点を持つパブリッシャーを増やすこと。すでに多くのメディア企業と取引がある一方、まだ接点を持てていない企業もある。そうした企業に対しプロダクトの情報をどう届け、知ってもらい、商談につなげていくか。それを考えるのが原本氏の役割である。 マーケ未経験。前例もない。でも全力でやり抜く。 原本氏の仕事内容を見ると、もともとマーケティングを専門に学んできたようにも見えるが、キャリアの出発点は営業だ。2023年に新卒でジーニーへ入社し、パブリッシャー向けサービスを担うサプライサイド事業部での新規営業、既存営業を経験。その後、マーケティングチームの立ち上げを任された。 当時、サプライサイド事業部には専任のマーケティング担当が存在していなかったという。原本氏自身もマーケティングは未経験。「誰も正解が分からない状態だった」と振り返る。 だからこそ「まずやってみること」と「いろいろな人に相談すること」を心がけ、社内の別事業でマーケティングを担うメンバーに話を聞いて回った。自分でも試し、うまくいかなければ次の方法を考える。試行錯誤を重ね、少しずつ自分なりの仕事を形にしていった。 そもそも原本氏には、営業時代から感じていた課題があった。 「自社には良いプロダクトやサービスがあります。でも、ずっとマーケティングをしてこなかったので、まだ利用していないパブリッシャー様から見たジーニーのイメージと、実際に自分たちが提供できる価値にはギャップがある。その差を埋めたかったです」 その思いが未経験の業務への異動を前向きに受け止める理由にもなったという。 BtoBマーケの「定石」が、そのままでは通用しない。 サプライサイド領域のマーケティングには独特の難しさがある。市場が成熟しているうえ、ターゲットとなる企業や担当者の母数も決して大きくないのだ。企業によっては広告マネタイズの担当者が1、2人というケースもあり、一般的なBtoBマーケティングで良しとされる施策を当てはめても、期待した結果にならないことがよくある。 原本氏自身、立ち上げ当初は社内のAIやSaaSなど別事業のマーケターからさまざまなノウハウを聞いた。しかし、「同じようにやっても、サプライサイドで成果を出すのは難しい」と感じる場面が何度もあったという。 感覚だけで施策を進めることはできないため、必要な売上から逆算し、商談を何件つくる必要があるのか、そのためにどの施策で何件の接点を生み出すのか、目標を細かく設定した。 原本氏に課せられたマーケティングの主なKPIは商談数だ。認知を目的とした施策など数値化しづらいものに難しさを感じながらも、上司と議論し、数字に落とし込みながら施策を組み立てていったという。 「面白かった」の声が次の取り組みへ。オフラインイベントで得た手応え これまでのマーケティングとして取り組んできた業務の中で、原本氏には特に印象に残っている2つの施策があるという。 一つは、外部メディアを活用した顧客事例の発信。自社のオウンドメディアだけでは、すでにジーニーを知っている人には届いても、まだ接点のない層までリーチするのが難しい。そこで外部の媒体を通じ、パブリッシャーのマネタイズに課題を持つ人へ情報を届ける取り組みを行ったのだ。 「マーケティングとしての予算を使う取り組みはあまり実施してきませんでした。社内で稟議を申請したり、顧客とメディアの両方と密にコミュニケーションを取ったり、とても良い経験になりました」 もう一つが、他事業者と共同で実施した「サプライパス最適化」をテーマとしたオフラインイベント。パブリッシャー・SSP・DSP、それぞれの視点を交えたトークセッションを企画し、40〜50人ほどが参加したという。 テーマ設定やアジェンダづくりでは、営業時代に身につけたアドテクの知識を生かした。構成案を作り、社内レビューを経て、登壇企業とも調整を進めながら内容を詰めていく。 「参加者の立場や理解度がさまざまな中で、どこまで専門的に踏み込むべきか。ニッチなテーマでやらせてもらいましたが、バランスを取るのが本当に難しかったです」 試行錯誤しながら形にしたイベントでは、業界に精通した参加者から「面白い企画だった」と声をかけられ、その後の取り組みにつながったケースもあるという。 AIに任せる仕事と、人にしかできない仕事 マーケティング未経験から仕事を覚え、業務を作り出してきた原本氏にとって、生成AIは心強い存在だという。たとえば広告キャンペーンを始める際、これまで触ったことのないツールや設定が出てくることもある。そうした場面ではAIに質問し、知識を補いながら実践している。 また、海外チームとの英語ミーティングでも、議事録作成や翻訳の補助に活用している。 「営業をやっていたので自社のプロダクトやアドテクへの理解はありますが、マーケティングの知識はありません。例えば広告出稿するためにコンバージョンタグを埋め込む必要がある。でもGTMを使おうにも触ったことがない。そんな時はAIに聞いて設定について教えてもらったりしています。AIを活用できる時代にマーケティング担当になることができて本当によかったと思います」 一方で、AIに任せることのできない領域もあると原本氏は考えている。それが、「顧客が本当に考えていることや困っていることを、腹を割って話してもらうこと」だ。 表面的な要望だけでなく、その背景にある課題を聞き出し、理解したうえで、適切な形で発信していく。AIに作業の一部を任せることはできても、クライアントニーズを正しく掘り下げていく一連のプロセスは、人が担うべき領域だという。だからこそ、オンラインでの商談が当たり前になった今も、直接顔を合わせて顧客の生の声を聞ける場を大切にしていきたいと考えている。 「顔の見える関係をつくろう」とすること 原本氏に仕事をする上で大切にしていることを聞くと、「なんでもトライしてみる」「好奇心を大切にする」「いろいろな人と話す」という三つの姿勢をあげた。加えて、社内でのコミュニケーションについて重視していることを尋ねると、少し意外な答えが返ってきた。 「顔の見える関係を、部署や国を超えてつくろうと心がけています。」 その意味するところは何か。 「一人では進めることができない仕事がたくさんあります。普段から接点があり、互いを知っている人から頼まれた方が、『一緒にやろう』と思ってもらえますよね。だから会社の懇親会だけでなく、日常的なコミュニケーションも大切にする。海外チームのメンバーとも、仕事の話ばかりではなく、食べ物の話など何気ない会話を交わして、距離を縮めることを意識しています。結果、他部署のマーケ担当者の力を借りられたことでチームの立ち上げに成功しました。海外チームとの連携がスムーズにできたのも、このおかげだと思っています。」 原本氏は営業チームとの週次ミーティングに加え、Slackのチャンネルも自ら確認しているという。自分が渡した商談がその後どうなったのか、現場でいま何が起きているのか。 「情報は吸い上げるというより、自分から取りに行くようにしています」 情報を待つのではなく、自ら取りに行く。その積み重ねが、営業やプロダクト、海外チームとの連携を支えている。 若手でも、やる気があればチャンスが来る 現在の仕事のモチベーションは「若手でも、やる気があればチャンスをもらえる環境」だという。 2023年に新卒でジーニーへ入社し、営業からキャリアをスタートした原本氏。営業を経て、未経験のマーケティングを任され、今では海外チームとのミーティングで施策の進行まで担うようになった。 英語が堪能だったわけではないが、気づけば、海外のメンバーと定期的に会議をし、自ら依頼や指示を出すことが日常になっていたという。 「もともと英語が得意でもないのに、海外メンバーとの連携も任せてもらっています。ジーニー以外の会社なら英語ができなければ担当できないポジションだと思います。そんな貴重な経験をさせてもらってありがたい環境にいるので『全力で頑張ろう』と思っています」 ジーニーには、新卒・中途といった区分にとらわれず、やる気のある人に仕事を任せる文化があるという。 マーケティング未経験からでも、好奇心を持って挑み、周囲に相談しながら前進することで、仕事の幅を広げていける。営業からマーケティングへ、さらに海外チームとの連携へ。任された仕事に向き合うなかで、少しずつ担当領域を広げてきたのだ。 「SSP」の枠を超えた価値を伝えたい 今後、原本氏は「ジーニーが提供できる価値をより正確に伝えていくこと」を目指しているという。 「GENIEE SSPという名称ではありますが、実はパブリッシャーの広告マネタイズを支援する複数のプロダクトやソリューションがあります。にもかかわらずSSPに限定されたイメージが強い。SSPにとどまらず『パブリッシャーの課題を一気通貫で支援できる存在』として知ってもらいたいです」 取材の最後、これからアドテク領域に関わる人へのメッセージを尋ねると、「アドテクについて何も知らないままやってみたら、すごく楽しかった。きっと何かのご縁だと思うので、一緒に頑張って業界を盛り上げていきましょう」と続けた。 専門知識や経験がなくても、知らないことに興味を持ち、一歩踏み出してみる。その先で、自分にも思いがけなかった仕事やキャリアに出会うことがある。 原本氏のストーリーは、広告業界を目指す人だけでなく、これから就職活動をしていく若い世代にも、そんな可能性を感じさせるものだった。
SSPの役割は「実行」から「意思決定」へーIndex Exchangeが語る「セルサイドデシジョン」とは[インタビュー]
プログラマティック広告における意思決定が、バイサイドからセルサイドへと広がり始めている。クラウドインフラや処理技術の進化を背景に、SSPが取引のより早い段階でデータやシグナルを活用する「セルサイドデシジョン」への注目が高まる。 Index ExchangeのStuart Gregory氏に、その仕組みやメリット、日本市場における可能性について聞いた。 (Sponsored by Index Exchange) ―自己紹介をお願いします。 Index Exchangeでシニアバイヤー・ディベロップメントディレクターを務めるStuart Gregoryです。デジタル広告業界での経験は10年以上になります。 MediaMath Japanでは、ビジネスデベロップメントおよびカスタマーサクセスのバイスプレジデントとして、またGoogle Japanではプロダクトスペシャリストを務めてきました。 Index Exchangeでは、広告業界における代理店との関係構築を担当しており、カスタムパートナーシップの推進、キュレーテッドディールの作成、そしてプラットフォームエンゲージメントを通じて、透明性が高く、価値の高い取引の実現をサポートしています。 広告取引の「意思決定」がセルサイドへ ―近年の広告取引の動向をどう見ていますか。 過去15年間、プログラマティック広告における価値創出の大半は、バイサイドで行われてきました。データアクティベーション、最適化、ブランドセーフティといった要素はすべてDSP 側で担われており、セルサイドは付加価値の低い役割にとどまり、戦略よりもインフラや実行を担う立場に置かれてきたといえます。 その結果、効率の悪さによりコストが増加する、偏ったエコシステムが生まれました。パブリッシャーは、なぜ一部のインプレッションが落札され、他が落札されないのかを把握できず、サプライサイドでのイノベーションも停滞し、市場全体の可能性を狭めていました。 しかし今、クラウドインフラ、並列処理、エッジコンピューティングの進化により、セルサイドでもよりスマートなリアルタイムの決断が可能となり、入札が送られる前に、より広範なインターネット上のシグナルを活用できるようになっています。 こうした技術の進歩は、これまで不可能だったことを、わずかな時間の中で実現します。オークションのより早い段階でサプライサイドにインテリジェンスを適用できるようになったことで、セルサイドにおけるイノベーションの新たな可能性が開かれます。 ―Index Exchangeではセルサイドにおける新しい考え方「セルサイドデシジョン」を提唱されています。説明いただけますか。 セルサイドデシジョンとは、バイサイドで一般的に用いられてきたロジックやターゲティングパラメータ、最適化の手法をセルサイドにも適用するという考え方です。DSPを代替するものではなく、バイヤーは引き続きDSPを介して取引を行います。むしろ、より質の高いシグナルやスケール、精度を取引の早期段階から提供することで、 DSPがより的確な判断を下せるよう支援します。これは、広告エコシステム全体にメリットをもたらします。 ―これまでセルサイドには「キュレーション」という考え方がありました。キュレーションとセルサイドデシジョンの違いは何でしょうか。 キュレーションは以前、懐疑的に見られることが多くありました。マージンを搾取する手段だと思われたり、DSP内で決められた条件に沿って機械的に選定するだけの取引に過ぎないと捉えられることがありました。しかし今では、キュレーションはデータや在庫、インサイトを組み合わせて成果につながるソリューションを作る、戦略的な取り組みとして位置づけられています。 ここで理解していただきたいのは、キュレーションとセルサイドデシジョンは別々のものではなく、サプライサイドのデータやシグナルを活用する代表的な活用方法の一つであることです。セルサイドデシジョンとは、インプレッションに近い、より早い段階でインテリジェンスを適用する、大きな変化そのものを指します。キュレーションは、セルサイドデシジョンを実践する方法の一つにすぎません。 ―広告主や広告代理店がセルサイドデシジョンを活用するメリットは何ですか。 最大のメリットは、セルサイドデシジョンによってインプレッションが発生するタイミングに近い段階でインテリジェンスが適用されるため、最も正確なシグナルを基に判断できることです。 ―パブリッシャー側にはどのようなメリットがありますか。 パブリッシャーにとってのメリットは、可視性とコントロールにあります。これまでは把握できなかった、自社の在庫がどのように扱われているかだけでなく、自社のオーディエンスがどのように評価されているかも把握できるようになります。 そのため、その評価に応じて適切な対応ができるようになります。また、新たなマネタイズの機会も生まれます。プライバシー上の制約により、これまで活用が難しかったファーストパーティデータを、単体のアセットとして販売し、収益化できるようになるのです。 ―実際にセルサイドデシジョンによって成果が改善した例はありますか。 具体的な事例の一つとして、効率性とパフォーマンスを改善した国内大手小売り企業が挙げられます。Index Marketplacesを通じてセルサイドデシジョンを導入した結果、CPMを20%削減しながら、クリック数を620%増加させることに成功しました。 多くの企業と同様に、この企業もこれまでバイサイドの最適化のみを利用しており、どの入札リクエストが質の高いエンゲージメントにつながりやすいかを示す、セルサイドのシグナルを活用できていませんでした。これは、バイサイドだけにとどまらず視野を広げることで、どのような機会が存在するかを示す好例だと言えます。 拡大するSSPの役割、日本市場でも実装へ ―セルサイドでの意思決定により、DSPとSSPの役割は変化するのでしょうか。 これは、誰かの立場に取って代わるものではありません。DSPは引き続き、キャンペーン戦略、最適化、予算配分において重要な役割を担います。セルサイドは、あらゆる入札リクエストを取引の早い段階から最適化し、すべての関係者により高い価値を提供します。とはいえ、セルサイドの役割は確実に拡大しています。 SSPが一部の判断を取引のより早いタイミングで担うことで、DSPはキャンペーン戦略と最適化に注力でき、無駄のないプロセスが実現します。役割の変化というよりは、進化といえます。 ―海外と比較して、日本でのセルサイドデシジョンへの関心はいかがでしょうか。 キュレーションは、この1年で日本の業界で注目を集めるキーワードです。アドレッサビリティやMFAサイトへの懸念、また、確実に適切なオーディエンスにリーチする必要性の高まりと密に関わっています。注目すべきは、これが単なる話題にとどまらず、新たな企業との連携やセルサイドデシジョンを活用した取り組みの実施につながっているという点です。 広告主に対して、安全で適切な在庫を提供するために、自社で配信面を選定したいという広告代理店からのニーズは、日本国内でも強く、Index Exchangeはそうしたニーズに応えるために、Index Marketplacesを提供しています。そのため、日本は遅れているというよりも、グローバル市場としっかり足並みを揃えていると言えるでしょう。 ただ現時点では、セルサイドデシジョンの中でもキュレーションの領域が先行しており、広告代理店やデータプロバイダーがその流れをリードしています。セルサイドデシジョンが持つ本来の可能性をより広く活用していくことが、今後の課題だと考えます。 ―セルサイドデシジョンは新しい考え方といえます。今後どのような形で定着していくと考えられますか。 これは一過性のトレンドではなく、本質的な変化だと捉えています。SSPのインフラや処理能力がようやく今日のデジタルメディア環境の複雑さに追いつき、わずかな時間内でインテリジェンスを適用できるようになりました。 日本のような市場は、今後の展開を示す良い指標だと思います。日本では、キュレーションが単なるバズワードから、わずか1年ほどで実働に移行し、広告代理店やデータプロバイダーがその先陣を切りました。同じパターンが、他の市場でも繰り返されていくと考えています。私の見解では、セルサイドデシジョンが「新しい考え方」であり続ける期間は長くないと思います。ヘッダービディングやリアルタイムビディングがかつてそうであったように、いずれは、プログラマティック取引で当たり前の存在になっていくと考えています。
【11/5 無料オンラインイベント開催】ExchangeWireJAPAN ThoughtLeaders #011 RTB House Japanが解説「どの広告AIも同じに見える時代に、何を見極めるべきか」
ThoughtLeadersは、ExchangeWireJAPAN編集部と、業界に影響力のある専門家によるキートピックスに関するプレゼンテーション、Q&Aトークやパネルディスカッションなどをお届けする、無料で参加できるバーチャルミニライブイベントです。 第11回は「どの広告AIも同じに見える時代に、何を見極めるべきか」をテーマとして、11月5日(木)17時より開催いたします。 今回のゲストは、独自開発したディープラーニング(深層学習)AIアルゴリズムを活用するデマンドサイドプラットフォーム(DSP)を運営するRTB House Japan カントリーマネージャーの奥内 鉄治 氏です。 機械学習全盛の時代となった現在、ほぼすべての広告配信プラットフォームがデータとAIを最大限に活用した配信最適化を行っています。オンライン広告業界全体で配信精度や効率が高まる一方、各プラットフォームが搭載するAIエンジンの性能や仕組みの違いが見えにくくなっているのも事実です。 「AI搭載」が当たり前となったオンライン広告市場で、プラットフォームの違いをどう見極めるべきか。本セミナーでは、AI全般そして深層学習が担う入札判断と商品・クリエイティブ選択の実態をひも解きます。さらにはAIの性能を成果につなげるためのデータ整備と評価設計、リターゲティングの再定義、マーケターが担うべき役割についての議論を展開。あわせて、Cookieレスをめぐる議論を振り返り、現在のオンライン広告の配信環境を整理します。 セミナーの主な論点 ・広告配信における「深層学習」と「一般的な機械学習」の違い ・広告AIを最大限に生かすためのデータとは ・AI全盛時代においてマーケターに求められる役割と工夫 【開催概要】 ■日時 11月5日(木)17:00~17:50ごろ ■開催方法 ZOOMにて開催 ※URLは、お申し込みをいただいたのち、開催日当日14時までにお送りします。 ■費用 無料 ■プログラム 17:00-イントロダクション 17:05-「RTB House Japanからのプレゼンテーション」 17:35-登壇者とExchangeWireJAPAN 編集部とQ&Aトーク 17:50ごろ-終了 ■スピーカー RTB House Japan株式会社 奥内 鉄治 氏 ■モデレーター ExchangeWire JAPAN 編集部 角田 知香 ■お申込み締め切り 11月4日(水)10時 ■本イベントの対象となる方 ・自社データを活用した新たな広告運用をご検討中のマーケター・広告担当者様 ・従来のやり方に限界を感じ、新たな配信手法を模索されている広告代理店様 ・深層学習を活用した最新のアドテクに興味のある業界関係者様 ■ウェビナー視聴方法 ・お申込みページに必要事項をご記入ください。 ・申込後、メールにてご案内しますリンクからご覧ください。 ・メールアドレスに誤りがある場合、メールが届かない可能性がございますのでご注意ください。 ・お申込者様にお送りするURLは、お申込みいただいた方のみがご視聴できる限定URLです。 ・第三者への共有や公開はご遠慮いただきますようお願いいたします。 (※注)主催者が、登壇企業と競合性が高いとみなした法人・個人の方からのお申し込みにつきましては、お断りすることがございます。恐れ入りますが、予めご了承ください。 ■注意事項 本イベントに登録されたお客様の個人データは、本イベントの適切な運営管理や情報提供及び各社のマーケティング活動に関する情報の連絡などを目的として、主催社である株式会社デジタルインファクト及びRTB House Japan株式会社が利用します。個人情報の削除をご要望される場合は、以下までご連絡ください。 E-mail: info@digitalinfact.com 株式会社デジタルインファクト プライバシーポリシーはこちら RTB House プライバシーポリシーはこちら (※注)主催者が、登壇企業と競合性が高いとみなした法人・個人の方からのお申し込みにつきましては、お断りすることがございます。恐れ入りますが、予めご了承ください。
SeenThis Japan、デジタル広告の「ブランドセーフティ」と 「無効トラフィック対策」の2分野でJICDAQ認証を取得
SeenThis Japan株式会社(本社:東京都港区、マネージングディレクター:今村 幸彦、以下 SeenThis Japan)は、2026年10月1日付にて、一般社団法人デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)が運営する品質認証制度において、「ブランドセーフティ」および「無効トラフィック対策」の2分野で品質認証事業者としての認証を取得した。 SeenThis Japanは、「オープンウェブにおける動画広告のパートナー」として、独自のアダプティブストリーミング技術により、ユーザーの通信環境に応じて動画を最適化することで、これまでは静止画向けと考えられてきたディスプレイ広告枠に動画クリエイティブを配信することを可能にしている。 広告主、そして代理店にとって、透明性が高く安全な広告取引環境を提供することが今後の健全なデジタル広告市場の成長のためには不可欠であると考えから、JICDAQ認証の取得に至った。これからもデジタル広告の品質向上を目指した取り組みを積極的に推進していく。 ■ JICDAQとは デジタル広告市場の拡大に伴い、広告が意図しない不適切な媒体に掲載されることによるブランド毀損リスクや、アドフラウドをはじめとする無効トラフィックによる広告費の詐取は、広告主・パブリッシャー双方にとって大きな課題となっています。こうした中、JICDAQは公益社団法人日本アドバタイザーズ協会(JAA)、一般社団法人日本広告業協会(JAAA)、一般社団法人日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の広告関連3団体を母体として2021年3月に設立され、デジタル広告に関わる事業者の業務プロセスを審査し、一定の基準を満たした事業者を「品質認証事業者」として認証する制度を運営しています。 ■ SeenThis とは オープンウェブ上には、まだ十分に活用されていない膨大な広告ポテンシャルが存在しています。 多くの広告主が大手主要プラットフォームでのリーチを追い求める一方で、ユーザーはプレミアムパブリッシャーやその他様々なコンテンツ上で多くのオンライン時間を過ごしています。 しかし、これまでオープンウェブ上での動画広告は、その力を十分に発揮できていませんでした。 SeenThisは、こうした状況に変革を起こします。 SeenThis はみなさまの動画広告パートナーとして、オープンウェブでも確かな成果が出ることを証明し、パブリッシャーの収益性を維持しながら、コスト効率の高い動画広告によって、より多くのアテンションと卓越した成果を実現します。2017年の創業以来、SeenThisは50カ国以上・5,000を超えるブランドに対し、数十億回規模のストリーミング配信を提供してきました。 ブランドには、オーディエンスがいるすべての場所でリーチする権利があり、パブリッシャーには、持続可能な収益を得る権利があり、そしてインターネットは、オープンであり続けるべきである、と考えています。 会社名:SeenThis Japan株式会社 マネージングディレクター:今村 幸彦 所在地:東京都港区麻布十番2-20-7 URL:https://seenthis.co/ja/ LinkedIn : https://jp.linkedin.com/company/seen-this-japan 本件に関するお問い合わせ先:info@seenthis.jp
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