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NEWS: cciとDennoo、一定秒数以上の表示を販売対象とするディスプレイ動画広告をリリース

(ライター:岡 徳之

サイバー・コミュニケーションズとDennoo Inc.は、ディスプレイ広告領域において広告表示時間を計測し、一定秒数以上の表示を販売対象とするディスプレイ動画広告商品「Display Cost-per-View」(以下、Display CPV)をリリースした。

 

 

Display CPVは、動画広告がユーザーの画面上に視認性のある状態で表示されている時間を計測し、Viewable Timeが一定秒数を超えたときにこれを「広告視聴」(View)と数え、一回のViewに対して広告料金が発生する。

 

具体的には、広告枠の50%以上が表示され、一定秒数(15秒や30秒など)以上が表示された場合にのみ広告料金が発生するため、広告主は広告のメッセージがユーザーに十分に伝わることが期待される広告に予算を集中させることができる。

 

Display CPVイメージ

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また、Display CPVでは、「リーチ」「フリクエンシー」の定義もViewに基づくものになるため、「より多くのユーザーに動画広告を十分な秒数表示し、メッセージを伝達することによって認知向上や態度変容を誘発する」という「ブランディング」や「マス・マーケティング」に類する目標をディスプレイ広告において達成しやすくすることも目的としている。

 

一方で、媒体社にとっては、クリックやコンバージョンが広告価値の主たる根拠とされてきた昨今の「ダイレクト・レスポンス」の潮流とは異なる基準で媒体が評価される契機となる。より優良なコンテンツを制作し、ユーザーの長い滞在を誘発することでViewable Timeを延ばし、View数を増やすことで、「マス・マーケティング型」のキャンペーンを引きこみ、新たな収益源の開拓が望める。

 

今回の新商品の対象となるディスプレイ広告はcciの主力プレミアムアドネットワークである「ADJUST」での配信を予定している。また、単体媒体での商品開発も積極的に進めていくという。

 

今後、cciにおいてはインターネット動画広告の新たな価値指標の構築と市場拡大を目指すと共に、DennooにおいてはDisplay CPVに係る諸技術の特許をグローバルに申請しており、Display CPVに対応した在庫の拡充を図るほか、CPV入札による売買が可能なプラットフォームの展開を予定している。

 

■ 関連リンク

株式会社サイバー・コミュニケーションズ

http://www.cci.co.jp/news/release/2013_06_21/01.html

 

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。