2017年以降のプログラマティックTVの将来が有望な理由

(翻訳:Asia Plus 黒川賢吾)

テレビ業界にとって2016年はOTT、アドレス能力、プログラマティックTVからローカルブロードキャスト市場まで多くの話題に溢れた年となっている。
2016年も終わりが近づき、業界の進化、成功や問題点について振り返る時期となってきた。ExchangeWireの独占インタビューに対して、Videa社のプレジデントであるShereta Williams氏が、プログラマティックTVの将来について語ってくれた。

プログラマティックTVは、広告購入の方法を急速に変革させるテクノロジーであり、非常に興味を集めている分野です。プログラマティックTVの将来に関する話題は2017年のテクノロジーの中でも最もホットなもので、2017年はeMarketerがプログラマティックは飛躍的に伸びると予想しているように、非常に意味のある年となるでしょう。

eMarketerによると、プログラマティックに関する支出は127.8%成長し、7.1億ドルとなり、一方でテレビ広告におけるプログラマティック支出も倍増し2017年には21.6億ドルになると予想されています。また調査機関によると、2018年には市場は44億ドルまで成長し、プログラマティックテレビ広告支出は2018年において全体のテレビ広告支出の6%を占めると言われています。プログラマティックTVの採用が進み、投資会社からの資金が流入するにつれ、テレビの将来は明るく、プログラマティックTVは進化し続けることでしょう。

翌年以降テレビ業界で起こると予想されているのは、次のような事柄です。

Nielsen、comScore、その他の調査会社がより多くの支出、行動、ユーザ心理に関するデータを収集し始める

古くからあるNielsenやcomScoreなどの調査会社はユーザのプロフィールや視聴データに加えて、支出、行動、心理などに関するデータをより収集するようになるでしょう。2017年には、消費者を測定し評価するための新たな指標テクノロジーが産まれるでしょう。しかしながらNielsenのような会社がなくなるというわけではなく、彼らはより進化していくでしょう。

アドレス能力の進化

写真:Shereta Williams, Videa社

Shereta Williams, Videa社 President

アドレス能力は進化を続け、ブロードキャストよりもケーブルTV業界に恩恵を提供するでしょう。CoxやMVPD(マルチビデオチャネルサービス事業者)は、アドレス能力のあるTVに引き続き投資を続け、家庭レベルでのワントゥワンマーケティングの実施を目指しています。放送業社はATSC 3.0への投資を継続し、スマートTV事業者との提携を通じて、独自のアドレス機能をもったソリューションの提供を実施します。先月AT&T社がTime Warner社の買収を発表しましたが、これはアドレス能力をもったソリューションの可能性を示す非常に大きな一例といえるでしょう。業界は巨大企業により変化を遂げています。

OTT市場の進化

OTTも進化を続けるでしょう。その結果として、プライマリーの放送で視聴するだけではなく、OTTアプリやHuluのようなサービスを通じて広告を視聴する人々の数が増えるでしょう。言い換えると、今までにない形でのテレビの視聴が今後も増えていくでしょう。

多くのローカルビジネスがCPMベースで拡大

事業者の共通目的であるプログラマティック販売も、インベントリの拡大及び、マーケターとパブリッシャーの間での販売チャネルのガイドラインに関する同意が出来次第、拡大していくでしょう。これは、先買権、支払い、価格などに関する内容が含まれることになるでしょう。さらに、より多くのローカルビジネスがCPMベースで取引をされるようになり、ルールや配信方法についてより簡潔になっていきます。

デジタルDSPは、収益モデルに問題を抱えで苦戦

デジタルDSPは収益モデル、測定及び課金方法の透明性に問題を抱えるため苦戦するでしょう。私たちは既にデジタルキャンペーンにおける配信率の低さや、プレミアムコンテンツの価格の高さから、テレビに人々が再度お金をかけ始めているのを認知しています。

私たちは、このような業界の予想を持っており、これらはまたテレビ及びプログラマティックTVの2017年の主要なテーマとなっていくでしょう。TVの将来は来年も、将来的にも明るいものだと捉えています。

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ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長

外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。