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NEWS: 国内SSP事業会社、ジーニーが増資。海外への事業展開強化。

広告テクノロジー企業のジーニーは9月3日、グリーベンチャーズからの第三者割当増資により約1億円の資金を調達したと発表した。

ジーニーは、媒体社の利益を最大化するSSP(サプライサイドプラットフォーム)を提供。リクルート社で年商10億円以上のアドネットワーク事業の立ち上げを経験したメンバーが2010年4月に創業、今年に入ってから事業は急速に拡大し、社員も倍の50名に達した。

外資系を含め、多くのSSP事業者が日本市場に参入しているなか、ジーニーの事業が伸びている要因の一つが、Private Exchangeという配信方法をいち早く導入したことだ。Private Exchangeとは、特定の代理店や広告主向けに、各媒体の純広枠の空き在庫をプレミアム化し、限定的に販売する取り組みだ。これにより、高単価案件を導出することが可能で、媒体社の収益向上を促進している。

また、国内に配信サーバーを配置していることにより、配信スピードには定評があり、動画広告等、リッチメディア広告の配信も可能だという。

同社は2010年の創業以来、世界10カ国のメジャーなデマンドサイドプラットフォーム(DSP)、アドエクスチェンジ、アドネットワークと提携しているが、今年10月をめどに海外3カ所の営業拠点の設立準備を進めている。今回の増資により、今後優秀な人材の採用やインフラの増強を行い、北米やアジア太平洋地域の市場も視野に入れたクロスボーダー取引の拡大を積極的に推進していくという。

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。