×

先週のアドテクシーン: PubMatic、業界初のパブリッシャー向け競合ベンチマーク解析を発表

(ライター:岡 徳之

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

 
Criteo、2015年第1四半期の決算を発表

Criteoは、2015年第1四半期の決算を発表した。2015年第1四半期の売上高は2億6,200万ユーロと、前年同期の1億5,300万ユーロから71%(為替変動の影響を除いた場合、59%)増加。過去最高の業績を達成し、通年の業績予想を上方修正も行う。マルチプラットフォームソリューションが幅広い広告主に受け入れられたことや、米国での堅調な伸びなどが後押しとなった。

 

PubMatic、業界初のパブリッシャー向け競合ベンチマーク解析を発表

グローバルSSPのPubMaticは、2014年10月に発表したパブリッシャー向けの分析プラットフォームの有償機能として、競合ベンチマーキングダッシュボードを追加したことを発表した。パブリッシャーは、競合他社の指標を元に自社の在庫の評価や分析を行えるようになる。また、機能は、パブリッシャーと同一カテゴリーに属する、最大14社のベンチマーク評価を実装する予定とのこと。

 

アタラ、運用型広告レポート作成支援システム「glu(グルー)」がnendに対応

アタラが提供する運用型広告レポート作成支援システム「glu」は、ファンコミュニケーションズが提供する「nend」に対応した。nendのキャンペーンデータをglu上でも確認することが可能となった。

 

スケールアウトの「Ad Generation」、IPONWEBの「BidSwitch」と接続を開始

スケールアウトのSSP「Ad Generation」 は、ロシアのIPONWEBが提供する「BidSwitch」と接続をした。BidSwitchは、DSPとSSPを一度に接続し、RTB取引を効率化させるサービス。全世界で100を超えるプラットフォームが参画し、日本でも2015年より本格的な取引が開始されている。これにより、BidSwitchと接続するすべてのDSPと容易に取引可能となるが、まずはMarketOneと取引を開始するとのこと。

 

Rubicon Project、中小クライアント向けのセルフサーブプラットフォームをリリース

Rubicon Projectは、中小クライアントが手軽に在庫を購入できるようなプラットフォームを媒体社へ提供する。(英語) 高額なプログラマティックダイレクト取引ではなく、シンプルなUIで低額であっても1対1で取引できるようなシステムを目指す。

 

DACの「AudienceOne」と米Acxiomの「LiveRamp Connect」が国内初のデータ連携

DACのDMP「AudienceOne」は、米Acxiomが提供するデータオンボーディングサービス「LiveRamp Connect」と国内で初めて連携した。これによりLiveRamp Connectに溜められたCRMデータなどとAudienceOneのセグメントをシームレスに連携することが可能となる。

 

The Trade Desk、デジタルメディア事業社のGoodway Groupと提携

DSPのThe Trade Deskは、デジタルメディア事業社のGoodway Groupと提携し、同社のAPIとつなぎ込みを行った。(英語) これによってGoodwayの広告主は、The Trade Deskを通じてプログラマティック取引を容易にできるようになる。

 

Verizon、AOLを5280億円で買収

今年最大級の買収ニュースとなる。米通信大手のVerizonは、メディアや広告プラットフォーム事業を行うAOLを買収した。Verizonとしては、AOLの事業を組み込むことで今後本格的にモバイル広告ビジネスに参入し、同分野においてGoogleやFacebookと対抗する。

 

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。