「購買データ活用でCPC偏重から脱却」- 楽天アドロール株式会社がお披露目

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楽天とパフォーマンス広告テクノロジー企業のAdRoll Groupが共同で設立した新会社「楽天アドロール株式会社」は11月21日、都内にて、新会社の事業内容についての説明会を開催した。

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新会社の代表取締役会長を務める有馬誠氏は、CPC最適化を主とするオンライン広告形態の課題を整理。現状のままではコンテンツの充実よりもクリック率が高くなるようなサイト設計が優先されてしまい、各種の媒体に出稿したオンライン広告を通じて自社サイトへと誘導する方式では実際のユーザーによる購買活動への寄与度が計りにくいと指摘した。

そこで楽天アドロールでは、楽天市場内広告から同市場内の商品紹介ページへと遷移する広告商品の研鑽に注力。1億以上の会員IDに基づく購買データを活用した売上関連指標の最適化が可能である点を最大の強みとしているという。有馬氏によると、楽天市場内広告ではCPC最適化方式のオンライン広告と比較してクリック数は下がるものの、購買数は増加する傾向にあるという。

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今夏より楽天アドロール株式会社の取締役に就任した紺野俊介氏は、楽天が運営する広告プラットフォームであるRakuten Marketing Platform(RMP)について説明。現在では楽天が運営するポイントカードや決済アプリなどを通じて取得するオフラインの購買データも蓄積されてきているという。また今後様々なサービスの拡大によって、精緻な位置情報が活用できるようになるとの見込みを伝えた。

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前身のAdRoll株式会社より引き続き代表取締役社長を務める香村竜一郎氏は、楽天との連携により、主な活用データがCookie情報から顧客ID情報へと転換されると発言。異なる端末をまたいだ多重配信や既存顧客への配信が精緻に制限できるようになり、より効果的な広告配信が行なえるようになったと述べた。

広告主、広告会社、SSP、媒体社などの関係者を招いて行われた説明会には、約300人が参加。これまで主にECプラットフォームとして認知されてきた楽天の広告事業に対する関心の高さがうかがわれた。

楽天では、広告事業の売上高を現状の790億円から2021年までに2000億円へと成長させるとの目標を掲げている。

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長野 雅俊

ExchangeWireJAPAN 副編集長
ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。 ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 日本や東南アジアを中心としたデジタル広告市場の調査などを担当している。