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有店舗事業者のデジタル化と来店プロモーション最前線 -第2回:位置情報技術の進歩 |WireColumn

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有店舗事業者のデジタル化と来店プロモーション最前線について執筆させていただいている株式会社オプトの本郷です。前回は「店舗集客プロモーションの過去と今」としてテレビCMや折込チラシの現状とスマートフォンの普及、それに伴い有店舗事業者の店舗集客プロモーションにおいて位置情報を活用した店舗集客の施策が注目を集めている事について書かせていただきました。今回はその「位置情報」について詳しく話していきたいと思います。

皆さまは「位置情報」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?昨今ではGoogleマップが普及し道案内として「位置情報」を使っている方も多いと思います。
さて、この「位置情報」を特定する手法はGPSや携帯の基地局利用など複数存在します。今回はプロモーションとして活用することが多い「GPS」「Wi-Fi」「ビーコン」の3つを取り上げたいと思います。

【GPS】

GPSは Global Positioning Systemといって米国で運用されている衛星測位システムです。

上空にある複数の衛星からの信号を受け取り位置情報を特定するもので、元来は軍事用として開発されていましたが、今はGoogleマップやカーナビなど私たちの生活にも広く使われています。

距離の誤差は現状でも数メートルから数十メールとあるといわれおり、Googleマップを使っていても自分がいるところは道の手前なのにマップ上は道路の向こう側だったといったことはあるのではないでしょうか?精度向上に向けては昨年日本から準天頂衛星「みちびき」4号機が打ち上げられ今年11月からその本格稼働が始まりました。このことで、これまで米国GPS衛星からの信号受信が遮られる高層ビル街や山間部でも安定して高い精度の位置情報が得られるようになり、誤差は6センチ程度になるといわれています。

しかしながら現状はまだ専用装置のサイズが大きく、スマートフォンへの搭載は出来ない為、小型化とコストダウンが待たれるところです。
またGPS計測の大きな特徴は縦の計測に弱いことです。例えば1階はスーパー、2階はスポーツショップ、3階は本屋のショッピングセンターを思い浮かべてください。

仮に私が2階のスポーツショップにいたとしても、GPS上では階数の特定までは出来ないのが現状です。衛星からの位置情報の把握がベースとなるのでどうしても縦の計測が難しくなってしまいます。

【Wi-Fi】

Wi-FiはWireless Fidelity(忠実な無線通信環境)の略語ですが、その意味は後付けされたといわれています。Wi-Fiはご存知の通りパソコンやスマホでインターネットを利用する際に無線(ワイヤレス)でLAN(Local Area Network)に接続する技術です。このWi-Fiのネットワークに接続する際にアクセスポイントと端末の通信を位置情報の測位に応用することで位置情報を把握しています。Wi-Fiで位置情報を計測するには特定のWi-Fiネットワークに繋がっている必要はなく、あくまでWi-Fiネットワークを検知していれば問題ありません。また、GPSパートで記載した縦の計測に関してWi-Fiは電波強度で位置情報を計測している為、やり方によってはショッピングセンター内でも階数別や店舗別の位置情報計測が可能となります。

【ビーコン】

最後にビーコンです。ビーコンは「狼煙(のろし)」の意味合いで使われており、昔から雪崩の際の遭難者救出に活用する雪崩ビーコンが有名です。Bluetoothの信号を使って位置情報を把握するビーコンはGPSやWi-Fiといった他の手法よりも信号の送信範囲が狭域(数センチ~数十センチ)になっています。最近ではLINEビーコンなどの登場によってビーコンを身近に感じている人も多いのではと思います。自動販売機やスーパー、アパレル店舗に近づいたり入ったりしたときにLINEビーコンが反応したという人も多いのではないでしょうか?

このように位置情報を計測する技術は様々存在し、進化を遂げています。GPS、Wi-Fi、ビーコンそれぞれに特徴(メリット・デメリット)が存在する為、特徴を把握したうえで活用をする必要があります。

【位置情報技術の特徴】

図:位置情報技術の特徴

①参考:シナラシステムズジャパン調べ
②参考:https://realid-inc.com/column/2015/11/16-051025.html
③図参照:シナラシステムズジャパン

 

昨今この位置情報技術を活用し、店舗来店促進プロモーションを展開する企業が非常に増えてきています。次回はこの店舗来店促進プロモーションについて解説していきます。

ABOUT 本郷 一也

本郷 一也

株式会社オプト オムニチャネルイノベーションセンターO2O戦略部 部長 兼 
株式会社コネクトム 取締役
大学卒業後、株式会社オプトへ入社。 2007年オプトグループのクロスフィニティへ出向後、営業・プロダクトマネージャーを経て2013年2月に執行役員に就任。子会社であるクロスフィニティ台湾の董事(取締役)を経験後、2018年1月株式会社オプトへ帰任。O2Oプロジェクトの立ち上げに従事し、グループ横断組織オムニチャネルイノベーションセンターを組成。同年4月株式会社コネクトムの取締役に就任。有店舗事業者の販促課題をデジタルの力で解決に導くことをビジョンとしている。