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Criteoが「Eコマース年末商戦・初売りデータ分析」を公表-オンライン上での福袋購入が加速



Criteoは1月11日、東京本社にて「Eコマース年末商戦・初売りデータ分析」を公表した。

分析にあたっては、オンラインショッピングの経験がある日本人を対象(有効回答者数401人)に、「福袋をオンラインで購入することに関するアンケート調査」を2018年末に実施し、2019年元旦以降のEC取引実績のデータと照らし合わせて、オンラインショッピングのトレンドを分析した。

冒頭、小野良一国内セールス部門統括コマーシャルディレクターが、Criteoの2019年の事業方針について報告。「プロダクト」と「クライアント」、2つの事業領域の拡大を掲げ、「従来のCriteoがターゲットとしてきたリターゲティングから、潜在客への認知や顧客の育成など、フルファネルへ展開していく。また、ナショナル・ブランドなど、新たな分野・業種における広告主の獲得を強化していく」とした。

写真2

続いて、ジェイセン・グレスピーアナリティクス&インサイト部門統括責任者バイス・プレジデントが「Eコマース年末商品・初売りデータ分析」について、日本独自の商品文化である「福袋」と、欧米の年末商戦の象徴である「ブラックフライデー」を通じ、その購買動向を紹介した。

スマートフォンでの福袋購入に注目

福袋の購入トレンドとしては、福袋を購入する予定の消費者のうち、46%が購入方法としてオンラインを選択している(「オンラインと店頭の両方」=15%を含む)。

また、オンラインでの福袋の購入方法については、消費者の過半数がスマートフォンでの購入を好ましいと思っており、特にアプリを使っての購入に回答が集まった。

図1:46%はオンラインで福袋を購買/予約している
図2:オンラインで福袋を購入する消費者のうち75%がスマホ、とくにアプリでの購入を好んでいる

出典:Criteo公表資料

福袋に使う金額の推定平均購入額は、店頭での購入者が7,300円であるのに対し、オンライン購入者は13,000円となり、オンラインで購買する消費者は、高額の福袋を購入する傾向にあった。

図3

出典:Criteo公表資料

ブラックフライデーはアパレル業界が先行

また、グレスピー氏は欧米の年末商戦の一つであるショッピングイベント「ブラックフライデー」についても言及。

ブラックフライデーは、11月の第4木曜日の翌日(金曜日)に伝統行事として開催されてきたが、アメリカとイギリスだけでなく、近年ではフランスやドイツといったEU圏の国でもトレンドとして広がっており、各国で売り上げが倍増している。

図4:フランスやドイツといったEU圏の国では、まだブラックフライデーは比較的新しいトレンド

出典:Criteo公表資料

一方、日本でもショッピングイベントとして、ブラックフライデーが行われるようになってきており、アパレル業界に関してはサイト訪問数70%増・売上120%増など、プロモーションも活気づいてきている。

図5:日本のアパレル業界ではブラックフライデーがトレンドとして浸透しつつある

出典:Criteo公表資料

オンライン上では1月1日が初売りピーク

オンライン上における年末年始の購買行動については、12月初旬は消費者が閲覧するだけではなく、実際に購入行動へ至る確率が高いとしながら、1月1日(元旦)の初売りには売り上げのピークを迎えるとした。

図6:12月初旬は消費者が閲覧するだけではなく実際に購入する確率が高い

出典:Criteo公表資料

ABOUT 柏 海

柏 海

ExchangeWireJAPAN 編集担当 日本大学芸術学部文芸学科卒業。 在学中からジャーナリズムを学び、大学卒業後は新聞社、法律・情報セキュリティ関係の出版社を経験し、2018年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告調査などを担当する。