アジア諸国におけるデジタルマーケティングの実情とは-AnyMind Groupがアジア概況を解説

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日本を含むアジア11カ国に展開するテクノロジー企業のAnyMind Groupは、1月31日、都内にて、マレーシアとミャンマーにおけるデジタルマーケティングの概況についての説明会を行った。

冒頭には、小堤音彦COOが登場した。各国で宗教、民族、文化が大きく異なる一方で、全体の人口の中に若年層が占める割合が大きく、経済成長が著しいなどの点では共通していると説明。比較的安価なAndroidのスマートフォンが普及しているなどの特徴を挙げた。

また本説明会では、マレーシアとシンガポールに設置した同社現地法人からのオンライン中継を実施した。マレーシア支社の伊藤広絵氏によると、2017年時点におけるマレーシア全体のデジタル広告費は2億4200万ドル(約262億円)で、2016年からの増加率は18%。またマレー系、中華系、インド系という異なる民族ごとの重要な行事や生活習慣などに対応した広告戦略の必要性などについて述べた。

シンガポール本社の関諒哉氏は、ミャンマーブルワリーの原田崇氏とともに、ミャンマーの事情を解説。軍事政権期の経済制裁などの影響を背景として、今でも世界標準のUnicodeとは異なるGoogle非対応の文字コードが広く用いられているという。この結果、GoogleやYahoo!といった検索エンジンが普及せず、一般的な情報検索に用いられるのはFacebook。各企業や店舗も公式サイトではなく、Facebookの公式ページの設置を優先する傾向があるため、旧首都ヤンゴンのFacebook使用率は202%にまで及ぶ。

いずれの国においてもデジタルマーケティングはテレビ広告や新聞広告などに対する補完的な役割に留まっており、ブランドリフト調査を含む本格的なブランディング施策は将来を見据えた実験的な取り組みと位置付けられている。また現時点では、デジタル広告に当てられる予算は日本市場の10分の1程度のことが多く、広告単価もまだ低いので、市場拡大の余地は大きく残されていると同社では見ている。マレーシア支社は既に日本企業よりも現地企業との取引の方が多く、シンガポール支社はミャンマーへの展開をまだ始めたばかりだという。

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長野 雅俊

ExchangeWireJAPAN 副編集長
ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。 ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 日本や東南アジアを中心としたデジタル広告市場の調査などを担当している。