×

セプテーニが語る、Criteoの真価と新しい協業のあり方とは?![インタビュー]

近年のクッキー規制に伴い、リターゲティングからフルファネルへの施策へ裾野を広げているCriteo。その過程でCriteoソリューションの拡販をサポートしているのがセプテーニである。さらに、日本に3人しかいない「Criteo Expert*」の称号を持つ運用担当者の1人がSepteni Japanに在籍し、8年にわたりCriteoソリューションと向き合っている。

*Criteoに関する優れた知識を有し、かつ最高水準の運用実績をもつ個人を認定するもの

 

Criteoソリューションの変遷とセプテーニの支援について、「Criteo Expert」でもある、Septeni Japan株式会社 マーケティング戦略本部 メディア戦略推進部 シニアチーフディレクター 余川 大介氏と、CRITEO株式会社 Head of Agency Sales & Partnerships 鶏田 薫氏、Manager, Agency Sales 三藪 慶之氏に話を伺った。

(聞き手:ExchangeWireJAPAN 野下 智之)

(ライター:同 渡辺 龍)

(Sponsored by Septeni Japan)

 

 

リターゲティングからミドル、アッパー領域へ裾野を広げているCriteoソリューション

―自己紹介をお願いします

鶏田氏:鶏田と申します。Criteoには2014年から2017年まで在籍していたのですが、退職を挟み、2019年の4月にまた復帰しました。去年までは代理店さん向き合いの部門を統括しており、現在はCriteoのマーケティングソリューション領域の部門もまとめています。

 

三藪氏:三藪と申します。私は2017年にCriteoに入社しました。最初は直商流の営業を担当しており、その後、商流関係なく販売をしていくポジションを経て、現在は代理店さんの営業担当をまとめているマネージャーを務めております。

 

余川氏:余川と申します。私はセプテーニに新卒で入社して17年目になります。メディア戦略推進部という部署に所属しており、メディア向き合いの中でも8年ほどCriteoさんを担当しています。また、おかげさまで「Criteo Expert」という栄えある称号もいただいており、私自身もCriteoのファンの1人として、Criteoソリューションの素晴らしさを日々啓発しています。

 

―近年リターゲティングが厳しくなっている中でのCriteoの変遷についてお聞かせください

鶏田氏:元々当社はリターゲティング1本でやっていたのですが、2018年頃からアッパーファネル向けの施策も始めました。そして2021、2022年頃から本格的にリターゲティング以外のソリューションを広げ、フルファネルでお客様のマーケティングを支援していく方向に大きくシフトしていきました。ミドルやアッパーファネル向け、そしてサードパーティクッキーに依存しないソリューションを増やしていく流れで、例えば2021年には「コンテクスチュアルターゲティング」をリリースしました。現在ではそのコンテクスチュアルが独自で存在しているわけではなく、他のオーディエンスにも統合された状態で、クッキーレスのユーザーにも配信できる形でプラットフォームとして成り立っています。そういったこともあり、2022年はリターゲティング以外の売上を順調に伸ばしています。

 

―具体的に現在はどのようなソリューションを軸にしているのでしょうか

三藪氏:現在はオーディエンス軸でのソリューションをメインに据えており、それらの種類が増えています。その1つとして、類似拡張配信の「コンバージョンルックアライク(CV LAL)」という新しい組み合わせを打ち出しており、特に効果をあげています。これは獲得を目的とした、ロウワーファネル向けのアプローチなのですが、それをセプテーニさんには日本で一番早く導入と推進をしていただいている状況です。これまでは獲得目的の新規配信メニューである Criteoカスタマーアクイジション (CCA)というソリューションがメインだったのですが、今ではCV LALもCCAと同程度、あるいはCCAより良いパフォーマンスが出ています。コンバージョンが取れるソリューションにおいては、これまではCCAが中心だったのですが、CV LALによって、CCAを超えるような成果も出せるようになり、大きく拡販が進んでいます。

 

鶏田氏:元々はリターゲティングがあって、CCAがあって、Considerationと呼んでいた Criteoトラフィックジェネレーション というミドルファネル向けのソリューションなどがあったのですが、オーディエンスと目的によって自由に組み合わせられるように設計をし直したのが今のソリューションになっています。

 

―認知施策としてはどのようなものがあるのでしょうか

三藪氏:先ほどの Criteoトラフィックジェネレーションというミドルファネルの流入を促すようなソリューションに加え、アッパーファネルに対してビデオで認知を取りに行くものも出しています。様々なオーディエンスの組み合わせとビデオという配信手法で、認知領域にもアプローチしています。最初にフルファネルを打ち出したのが4、5年前なのですが、オーディエンスが充実してきて、フルファネルで当社のソリューションを使っていただけるフェーズに入っています。

 

 

いち早くCCAの拡販を進めていたセプテーニ

―セプテーニの立場からすると、手法が増えた分、運用部分が難しくなることはないのでしょうか

余川氏:難しくなったというよりは自由度が増したという印象です。以前はリターゲティングであれば、リーセンシーの期間設定において、サイトを訪れてから60日や400日固定など、変更ができませんでした。最近ではその辺りも顧客のサービス特性に応じて変更できるようになっています。逆に言うと以前は代理店による運用の差別化がしづらい面もあったのですが、最近は差別化が図りやすくなったので、提案時に特色が出やすくなり、当社としてはポジティブに捉えています。Criteoはターゲティング、レコメンドロジック、アルゴリズムなどが非常に優れているので、それを使いこなすことができれば結果は自然とついてきます。そのために必要なのが、他ではあまり馴染みのないタグやフィードです。セプテーニでは、アドテクノロジー専門の部門があり、タグの実装やデータフィード最適化の豊富な知見と最新トレンドの迅速なキャッチアップを行っているので、新規導入の際も滞りなく進めていける仕組みが社内で構築できています。

 

―セプテーニでは、Criteoをどのように拡販していったのでしょうか

余川氏:クッキー規制については、3、4年前からITP(Intelligent Tracking Prevention)に続きChromeの方にも影響が出るという話はあがっていました。代理店としてもリターゲティングができなくなる可能性を考えると、Criteoさんを今後どのように拡販していくかは悩んでいた時期もありました。しかし、先ほどのお話の通り、Criteoさんから様々なソリューションが出てきたので、私たちも同じ方向に舵を切っていきました。リターゲティング以外の配信も推進していくため、売上目標も定めた上で、当時は、CCAを率先して広告主様にご提案し導入を進めていました。ほぼ全ての広告主様にアプローチをして、結果的に多くの広告主様からご理解いただき導入することができました。また、当社ではコンバージョンの予測モデルを作ることができるソリューション「Precog(プリコグ)」を開発しており、これまでリターゲティング配信に活用してきましたが、今後は、類似拡張配信とPrecogを連携させて、シードデータ作成に使うといった施策を今後やっていきたいと思っています。

 

 

他社の事例を待たずに新たな広告主を開拓

―Criteoから見てセプテーニにはどのような印象を抱いていますか

鶏田氏:他社の動きを待つのではなく、自分たち主導で好事例を作ろうというスタンスを持っている代理店さんです。他社が参入していない業種に率先して導入を進めているのがセプテーニさんの特徴で、一見Criteoには馴染みのないような業種の広告主様も開拓していき、その広告主様のビジネスを大きくしていく中で、他の広告主様にも展開していくというケースはよく見られました。また、Criteoの立場に立った観点も持っているので、どのようにすれば広告主様、セプテーニさん、Criteoの3社にとって理想的な形になるかを常に考えてくれています。

 

余川氏:社是が「ひねらんかい」ということもあり、新しい取り組みはとりあえずやってみることが先決で、事例を待ってから動くということは極力したくないと思っています。常に自分たちが第一人者となって、そこから広げていくことは念頭に置いています。また、当社はCriteoさんの取り扱いが少し後発だったというのも理由の1つでした。既に他の代理店がスタートを切っている中で、「どう拡販するか」を考えたときにメインのeコマースに絞らずとも上手くいくのではないかということで、色々と打ち手を考えていきました。

 

―セプテーニの立場から、「Criteoの未来」というのはどのように映っているのでしょうか

余川氏:私自身は非常に期待しています。今後リターゲティングが仮にできなくなったとしても、獲得向けの配信を必ずしていくので、その中でショッパーグラフなどのデータを大量に持っているCriteoさんは様々な手を打っていける媒体です。今後はデータ自体がさらに価値を帯びる時代に入っていきます。その活用次第では、今よりさらにシェアを広げていく可能性は十分あるのではないでしょうか。

 

―今後両社で一緒にお取り組みしていきたことをお聞かせください

鶏田氏:Criteoとして、リターゲティング以外のソリューションの売上比率をいかに高めるかは第一の取り組みになります。また、リテールメディアにおける広告主様の獲得にも力を入れており、その部分はやはり代理店さんの力が必要になるので、この2つをどれだけ一緒に広げていけるかというのが、今年の大きなミッションです。

 

三藪氏:まず今年でいうとPrecogとの連携をはじめとして、共同でソリューションを作っていきたいです。CV LALというのは1つのソリューションの組み合わせでしかないので、それ以外のアイディアを組み合わせ、セプテーニさんとだからこその独自の価値を発信していきたいです。

 

余川氏:リテールメディアは我々としても一緒に市場を作っていきたいと思います。また、これまでできなかったターゲティングの調整やプレースメントの開示、クリエイティブのセルフサーブ化など、色々なことができるようになってきています。その中で、「この業種にはこれが適している」といった、ピンポイントで最適な提案ができればCriteoさんとしても他社との差別化にもなるので、それを一緒に見つけて作り上げていきたいですね。

 

 

・セプテーニへのお問い合わせはこちら

https://ln.septeni.jp/XenG7B5

 

・セプテーニメルマガ登録フォーム

https://bit.ly/3JC32I0

ABOUT 渡辺 龍

渡辺 龍

ExchangeWireJAPAN 編集担当 立教大学社会学部現代文化学科卒業。大学卒業後は物流企業にて海外拠点と連携し、顧客の輸出入サポート業務全般に従事。 その後、2021年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告市場調査などを担当している。