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博報堂DYメディアパートナーズ、生活者のメディア環境の変化をとらえる「メディア定点調査2006~2023」を一般公開[ニュース]

株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所は、2006年から18年にわたり毎年実施してきた、生活者のメディア環境の変化をとらえる「メディア定点調査」を、一般公開した。

 

「メディア定点調査」とは、2006年から18年にわたって毎年実施しているメディア環境研究所のオリジナル定点観測調査。同じ地域(東京)、同じ対象者設定(15~69歳の男女)に向けて、同じ質問を継続して投げかけ、その回答の変化を時系列で観測している。メディア接触時間/メディアイメージ/デバイス所有/サービス利用/メディア意識・態度など多種多様な質問項目から、メディア生活全般の現状・変化・兆しをとらえることができる。

 

2023年の調査結果のポイントは下記の3点。

 

・メディア総接触時間は443.5分。「携帯電話/スマートフォン」のシェアは34.2%と初の1/3超でモバイルシフト継続

メディア総接触時間は443.5分(1日あたり/週平均)。昨年から2.0分減と2年連続減少したが、コロナ禍で急増した2021年からは高止まりで推移している。「携帯電話/スマートフォン」(151.6分 昨年から4.7分増)は、昨年初めて「テレビ」(135.4分 同8.2分減)を上回ったが、今年はその差(2022年:3.3分→2023年:16.2分)を広げた。「ラジオ」(28.0分 同4.7分増)は一昨年並みに回復し、「新聞」は微増(13.8分 同1.1分増)、それ以外のメディアは微減した。メディア総接触時間における「携帯電話/スマートフォン」 のシェア(34.2%)は初めて全体の1/3を超え、モバイルシフトは依然として継続している。

 

・テレビスクリーンのネット化は加速し、テレビのインターネット接続は54.9%、ストリーミングデバイス所有は33.7%

テレビのインターネット接続は54.9% (昨年から3.5ポイント増)、テレビスクリーンで動画視聴するストリーミングデバイスの所有は33.7%(同9.3ポイント増)と、テレビスクリーンのネット化は加速。一方でハードディスクレコーダーの所有は2016年から10.4ポイント減少して71.0%だった。コロナ禍で伸長した民放公式テレビポータルTVerの利用は更に伸びて4割(39.5% 同7.5ポイント増)に迫り、昨年伸びが鈍化した定額制動画配信サービスの利用は再び伸長して初めて過半数(54.6% 同7.1ポイント増)に達するなどインターネットを通じて配信されるテレビ番組・動画コンテンツ視聴サービスの利用は伸長。テレビスクリーンは、多種多様なコンテンツが視聴されるようになった。

 

・生活者が捉えるテレビ視聴のあり方は大きく変化。「見逃し視聴サービスによるテレビ番組視聴」は26.2%と急伸

「テレビを見る時間にしたもの」を聴取開始した2020年から伸長傾向にある「有料動画視聴」(24.1% 昨年から2.0ポイント増)・「無料動画視聴」(26.9% 同0.1ポイント減)に加えて、今年は「見逃し視聴サービスによるテレビ番組視聴」(26.2% 同8.5ポイント増)が急伸した。見逃し視聴サービスの存在感が増す一方で、「録画したテレビ番組視聴」(64.4% 同7.1ポイント減)は減少した。また、スマートフォンのスクリーンでのテレビ番組利用は2020年から9.1ポイント増加して28.0%と3割に近づいている。スマートフォンでの視聴といった見方も増え、生活者が捉えるテレビ視聴のあり方は多様化していることが伺える。

 

なお、今回の一般公開ではウェブサイトのリニューアルを実施しており、過去18年分の回答値を全体・性別・年代別に一覧できる数表(集計データ)と、時系列グラフを自動で簡単に作成できるプログラムを、新たに提供する。「メディア定点調査」の時系列データからは、生活者が各メディア(マス4媒体、PC、タブレット、携帯/スマホ)の接触時間とその合計(のべ時間)であるメディア総接触時間の時系列推移を直感的に把握することができる。また、生活者がメディア(マス4媒体やPC・携帯/スマホの6メディア)に対して抱く“価値”(イメージ)、生活者のメディアサービスや各種デバイスに対する認知/利用・所有/意向が時系列でわかる。

 

そのほかの詳細は、メディア環境研究所ホームページにて(URL)。

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柏 海

ExchangeWireJAPAN 編集担当 日本大学芸術学部文芸学科卒業。 在学中からジャーナリズムを学び、大学卒業後は新聞社、法律・情報セキュリティ関係の出版社を経験し、2018年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告調査などを担当する。