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NEWS: クリテオ、Yahoo!Japanを含むファンドから30億円の資金調達

パフォーマンス型ディスプレイ広告を提供する仏クリテオ社は9月26日、Yahoo!Japan他、複数の出資社を含む米ソフトバンク・キャピタルから約30億円(3,000万ユーロ)の資金を調達したと発表した。

先日、第三者テクノロジーベンダーとして初めてYahoo!Japan との独占提携を発表したクリテオは、その勢いがとまらない。AllThingsD.comによるクリテオCEO、J.B. Rudelle氏へのインタビューによると、今回調達した資金は日本を含むアジアおよび米国など主要マーケットでのビジネスを加速度的に拡張させるために活用されるという。

現在、クリテオは北米を中心に世界32カ国3,000社以上の広告主へサービスを提供しているが、今回の増資によりグローバル化は加速しそうだ。今回の提携でクリテオは資金だけでなく、ソフトバンクとYahoo!Japanによるビジネス基盤とノウハウの後ろ盾を得る事になる。日本市場での成功を足がかりに、同社にとって戦略的地域と見なすアジア市場でのビジネス拡大を狙っている。

また同社は、ディスプレイ広告のテクノロジーを、パフォーマンスという視点で検索広告に引けを取らないレベルまで引き上げる事を目標として掲げているという。最近パリに約9000㎡ もの最先端のR&Dセンターを設立したばかりだが、今回の増資は急成長するビジネスを支えていくために、革新的な技術開発と優秀な人材確保へより多くの資金投入を可能にした。

ExchangeWire JapanはYahoo!Japanへのインタビューを試みたが、クリテオ社との提携を含む同社の広告ビジネスに関する戦略は、今現在は発表できないとの事だった。だが、年末にかけてその全貌が明らかにされていくようだ。

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。