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NEWS: 米国モバイル広告市場が40億ドルへ急伸、Facebookモバイル広告が牽引

米調査会社のeMarketerは12月18日、米国における2012年のモバイル端末向け広告(ディスプレイ・検索・テキスト広告含む)の収入は約40億ドルで、前年比180%増となる見通しだと発表した。9月に発表した予測値の26億1000万ドルから大幅な上方修正をした形だが、これを牽引しているのがQ3以降で急伸したFacebookのニュースフィード広告だ。

いい意味で多くの予測を裏切る形となった米モバイル広告市場の拡大だが、この急成長の要因となっているのが、Facebookのニュース
フィード広告やTwitterのプロモツィートのような、ユーザーに“自然な”形で表示される広告形式だとeMarketerは分析している。モバイルのように限られた画面上でPCのディスプレイ広告のような表現方法を行うには多くの課題がある。しかしながら、ユーザーのモバイルでの閲覧行動にシームレスに“自然な”形で表示できる広告形式であれば、ユーザーひとりあたりのモバイル利用時間が増えるほど、モバイル広告の収益も順調に伸びて行くというわけだ。

Googleもまた、Q3で予測を上回る売上げを伸ばし、2012年は約21.7億ドル、モバイル広告では56.6%のシェアに達する模様。続くFacebookの売上げは3.39億ドルと予測されている。

2012年の米広告費全体のシェアでみると2.4%と、デジタル広告全体の22.5%、テレビの38.9%と比較すると非常にパイは小さい。これが、2016年にはモバイル広告は11%までシェアを増やし、新聞(8.7%)を超えると同社は予測している。

 

eMarketer発表資料:

US Mobile Ad Spending Jumps to $4 Billion

Users move from desktop to mobile, ad dollars go the same way

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。