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Google検索広告のクリック数、2015年末にモバイルがPCを上回ると予測 —マリンソフトウェア調べ

(ライター:岡 徳之

 マリンソフトウェアは、モバイル端末向け検索連動型広告市場に関する最新の動向をまとめた、「モバイル検索広告~ワールドレポート」(2014年版)を発表した。

 

 

 

これによると、2014年12月には米国におけるGoogle検索広告の全クリックにモバイル端末が占める割合が3分の1となり、2015年末には50%を超えると予測。スマートフォンとタブレットの普及が進み、広告主にとって、モバイル端末が消費者にリーチするための主要チャネルとなる。

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また、クリックスルー率が示すとおり、PCよりモバイル端末向けの広告のほうが消費者のエンゲージメントを促しやすいと分析。2013年の米国における平均PCと比較した場合のクリックスルー率(CTR)は、スマートフォンは64%、タブレットは18%と高かった。

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続いて2013年、米国においてはモバイル端末向けの検索広告のコンバージョン率が1年を通して上昇し続け、モバイルを使った買い物が消費者に広く浸透したことを示している。PCのコンバージョン率が対前年比で35.9%しか伸びなかったのに対し、スマートフォンとタブレットはそれぞれ57%と67%上昇。特にタブレット端末は2013年にコンバージョン率が5.5%となり、初めてPC(5.3%)を上回った。

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さらに、米国におけるスマートフォンとタブレットの検索広告のCPC(クリック当たりのコスト)は、デスクトップPCよりも低い額にとどまった。その一方で、2013年にスマートフォンとタブレットのCPCはそれぞれ21%、23%上昇しており、モバイル広告で競争が激化していることを示している。

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国・地域別の分析では、特にスマートフォンの普及が進む地域がモバイル広告も増えている。その中でも、モバイル端末からのクリック数の割合は、日本が一番高いことが判明。また、モバイル端末の内訳を見ると、日本はスマートフォンからのクリック数シェアの高さ(31%)が目立つ。その一方で、タブレットからのクリック数シェアが一桁(4%)と低く、特に欧米諸国と比較して、日本ではモバイル端末からのクリック数シェアでスマートフォンの比重が極端に大きいことがわかる。

今回の発表に際し、マリンソフトウェアのCMOであるMatt Ackley氏は、「現在、検索マーケティングにおいてモバイルが最も重要なチャネルになろうとしています。消費者はスマートフォンやタブレットを利用したネットショッピングに慣れてきており、これに伴って広告主側もモバイル向けの投資を増やし、最適化を進める段階に来ています」とコメントしている。

 

調査レポートは、次の URL からダウンロードできる。

http://www.marinsoftware.jp/resources/whitepapers/mobile-search-advertising-around-the-globe-2014-annual-report?utm_medium=press&utm_source=publicrelations&utm_campaign=coverage&trackid=70150000000KHQmAAO

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(編集:三橋 ゆか里)

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。