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先週のアドテクシーン: DACがデータマネジメント事業の新体制を発表、トランスコスモスがクリエイティブ最適化サービスの提供を開始

日本国内、アドテクシーン画像

(ライター:岡 徳之

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

 

 

 

フリークアウトと はてな共同開発のアドベリフィケーション機能 が導入広告主数50社を突破

フリークアウトとはてなが共同で開発したアドベリフィケーション機能「BrandSafe はてな for FreakOut」の導入広告主が、 2015年2月28日時点で 50 社を突破した。本機能は、はてなが提供するソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」で使用しているサイト判定アルゴリズムをもとに、ブランド保護の観点から不適切な広告掲載先ページを瞬時に自動判定し、広告配信を抑制するもの。

 

サイバーエージェントがテレビCMの効果と連携した動画広告の新サービスを提供開始

サイバーエージェントが、テレビCMの効果と連携した動画広告の新サービス「アジャイル型配信モデル」を開発し、提供を開始した。このサービスは、テレビCMの効果検証を素早く実現することで、ウェブ動画広告の配信先を最適化する広告配信手法。通常2~3週間かかるテレビCMの全国規模の効果検証を、最短5日間で行う。CM認知率、ブランド・商品認知率、好意度などの指標を、セグメントごとに計測することができ、調査結果を元に認知率の低いセグメント層に対して動画広告で補完するようなサービスを目指す。

 

スケールアウトSSP「Ad Generation」が配信実績100億impと導入社数1000社を突破

スケールアウトが提供する媒体社向け広告配信プラットフォームSSPの「Ad Generation」が、2015年2月の配信実績で100億インプレッション、導入社数1000社を突破した。Ad Generationは、スマホメディア向けの広告収益最大化サービス。2013年12月にサービスを開始してから1年と2ヶ月が経った。

 

ALBERTがGIS大手のマップソリューションと資本・業務提携

データ分析を行うALBERTが、地図情報とデータを掛け合わせて様々な分析を適用するマップソリューションとの間で資本・業務提携を行う。マップソリューションは、昼間人口などの人口統計データや、最小250mメッシュの推計消費支出データ、経済センサス基礎調査データなどの地理情報データを、地図上にプロットして分析できるASP型のサービス「MiSol」を提供している。ALBERTは同社が提供するプライベートDMP「smarticA!DMP」とマップソリューションが提供するエリアに紐づくマーケティングデータを組み合わせることで、企業のビッグデータ活用支援をさらに強化し、医療分野を中心に詳細な地図データと購買データ等をマッピングするサービスを提供する。ALBERTはマップソリューションの株式の6.7%を所有することになる。

 

DACが広告の露出機会を効率的に増大させる広告配信システムに関する特許を取得

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムが、広告配信システムを独自に開発し特許を取得した。具体的には、オンライン広告の表示状態を自動的に検出することにより、ウェブページ上でスクロールによって同一の広告枠が表示されるたびに、新たな広告を表示するもの。これまでのディスプレイ広告は、ウェブページが1回表示されるごとに課金されてきたが、このシステムを導入することで同一ページ内の広告枠でも表示されるごとにRTBによる入札、もしくは広告表示リクエストが行われ、表示1回につき課金が行われる。これによりInviewのもののみの課金も可能になると考えられる。

 

DACがデータマネジメント事業の新体制を発表

DACグループのモデューロが、2015年3月いっぱいで実質的に解散をする。モデューロがメインで行ってきたDMP事業は親会社であるDACに移され、データ解析業務は同グループのアイレップに移管、アドネットワーク業務はDACと同グループのプラットフォーム・ワンが引き継ぐ形。背景について、急拡大する市場に対して迅速に対応し事業成長を続けるために、DACグループのリソースを最大限活用することが最適であるとの判断に至ったとのこと。

 

トランスコスモスがクリエイティブ最適化サービスの提供を開始

トランスコスモスが、ディスプレイ広告のクリエイティブ最適化サービス「LogicArt」の提供を開始した。本サービスでは、クリエイティブ運用が多様化する中、バナー制作から配信前のモニターアンケートによるクリエイティブの選定と改善、統計学の手法である実験計画法と有意差検定を用いた検証と配信の効率化までをパッケージにして提供を行うことにより、コストと期間の削減が可能とのこと。

 

データフィード最適化サービス「DF PLUS」が「MicroAd BLADE」のダイナミックリターゲティング広告配信に対応

フィードフォースが提供する、企業が保有する自社の商品データを配信先に最適な形で変換・配信を行うサービス「DF PLUS」が、マイクロアドが提供するDSP「MicroAd BLADE」のレコメンド機能「ダイナミックリターゲティング」の配信に対応した。 レコメンド機能にはECサイトのフィード情報が必要であり、DF PLUSはそのフィード情報を最適化し管理するサービスとなる。

 

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。