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先週のアドテクシーン:ヤフー「Yahoo!データフィード」を提供開始、DACアドサーバー「FlexOne HARRIER」、ヘッダー入札対応開始

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(ライター:Livit Tokyo 岡 徳之)

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

DAC、Yummy Japan、ホットリンクの3社が業務提携

DAC、Yummy Japan、ホットリンクの3社は業務提携をし、中国における日本へのインバウンド向けビデオマーケティングソリューションを提供する。それぞれがもつ媒体や運用のノウハウを活かし、ワンストップで広告主の要望にこたえられるようにする。今後の展開としては、中国に限らず訪日外国人、海外在住の日本人をターゲットとする企業のグローバルマーケティングを支援することを目指す。

電通、完全子会社化も範疇にフィリピンのクリエイティブエージェンシー「ジェイミーサイフー・グループ」へ出資

電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」は、2005年にフィリピンで設立された同国で有力なクリエイティブエージェンシーへ70%の出資を行う。同社は「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」において2013年にグランプリを獲得している。今後段階的に株式のシェアを拡大させ完全子会社化することも合意を得ている。

DACの次世代アドサーバー「FlexOne HARRIER」、ヘッダー入札に対応開始

DACが提供しているアドサーバー「FlexOne HARRIER」が、欧米で注目が高まっているヘッダー入札に対応する。これによりプログラマティック取引と純広告案件をホリスティックに効率的に管理できる。今後は出資先企業であるIPONWEB Holdings Limited社が提供しているグローバルRTB接続サービス「BidSwitch」との連携により、ヘッダー入札で増加が想定される運用負荷の大幅軽減を目指す。

ヤフー、「Yahoo!データフィード」を提供開始

Yahoo! JAPANは、フィードフォースが提供するデータフィード最適化サービスの技術基盤を利用した「Yahoo!データフィード」を開始する。配信先第一弾はCriteoリターゲティング広告であり、配信の効率化が行える。

プラットフォーム・ワンの 「MarketOne Dynamic」 、アイレップの「Marketia Feed Manager」・ サイバーエージェントの「CA DataFeed Manager」との連携を開始

DACグループのプラットフォーム・ワンが提供するDSPである「MarketOne」のダイナミック広告ソリューション「MarketOne Dynamic」は、アイレップとサイバーエージェントが提供するデータフィードサービスとそれぞれ接続を完了させた。(PDFアイコンPDF) すでに「Marketia Feed Manager」「CA DataFeed Manager」を導入している企業は、既存のデータフィードを活用し、 MarketOne Dynamicへの広告配信が可能になる。

ジーニー、「Geniee DMP for App」をadjust社の効果測定ツールと接続開始

ジーニーが提供するDMPは、グローバルで展開するアプリの効果測定ツールの「adjust」と連携した。adjustを使用中のアプリ事業者は、「Geniee DMP for App」を通して、より効果的なリテンション広告配信が可能になり、休眠ユーザーの掘り起こしやLTVの最大化を実現できる。アプリのデータはSDKからDMPに戻し、その後の施策を打つことが基本的な戦略になってきている。

電通テック、タイにアジアにおけるプロモーション領域の地域統括会社「プロモテックIHQ」を設立

電通子会社の電通テックは、2011年からインドネシアを皮切りにアジア地域のプロモ分野を支援するための「プロモテック」を各国で設立している。タイにもすでに「プロモテック タイランド」はあったが、さらに強化・拡大をする目的で新会社を設立した。すべての拠点の統括・管理機能を集約することで経営コストの低減も図る。

SupershipのSSPの「Ad Generation」、 「FIVE VIDEO NETWORK」と接続しアプリ向け動画広告の配信を開始

KDDIの「Syn.」傘下のSupershipが提供するSSPは、動画アドネットワークの「Five」と連携を始める。(PDFアイコンPDF) これにより「Ad Generation」でもアプリ向けクリエイティブ表現の豊かな動画広告を配信できるようになった。「FIVE VIDEO NETWORK」はビデオネットワークとして国内最大級の動画再生回数を誇る。

KCCS、社長と会長がそれぞれ退任し新人事へ

「KANADE DSP」などのアドテクノロジー事業も行うKCCSは、トップ人事の変更を発表した。現任の社長・会長はそれぞれ退任することになり、会長には親会社である京セラの取締役である太田氏、社長には同社のエンジニアリング事業統括本部長で専務でもあった黒瀬氏が任命された。

フルスピード、共同ピーアールと提携しアドとPRを融合した新サービス「戦略的ブランドニュース」の共同提供を開始

フルスピードは、共同ピーアールと提携し企業の広報メッセージをコンテンツ化し、広告の手法でこれを広める戦略を行う。ネイティブアドが注目される中、広報と広告の融合も国内外でホットトピックとなっている。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。