「今年の注目はInstagramとエフェメラル」オプト主催2017年ソーシャルメディア最前線セミナー

 

1月26日、都内にて、インターネット広告代理店オプト主催のソーシャルメディアのマーケティング活用に関するセミナーが開催された。

オプト社によると、定員100名の本セミナーへの申し込み者数は200名超。ソーシャルメディア活用に対する各企業の関心の高さが浮き彫りになった。

坂井 康文氏

坂井 康文氏

 

この日の基調講演を行ったのは、サントリーホールディングス株式会社広報部デジタルコミュニケーション開発部長の坂井 康文氏。

公益社団法人日本アドバタイザーズ協会のWeb広告研究会におけるソーシャルメディア委員会の委員長を兼任する同氏は、物心が付いたころからSNSを利用している高校生の利用動向に着目。同委員会が行った調査の結果概要を紹介した。

同調査を通じて、高校生の間ではInstagramや動画共有ソフトのMixChannelが頻繁に利用されており、Facebookは「大人が使うもの」と認識されていることが判明。またInstagramはとりわけ女子高生の間で人気があり、複数のカメラや画像加工アプリを駆使して完成度の高い写真をアップロードすることが日常化しているという。

「友達と遊んだついでに記念撮影」するのではなく、「良い写真を撮影するために友達と遊ぶ」という逆転現象のような傾向まで見られ、同委員会の調査対象の中には、海やプールに出掛けた際に撮影枚数が700枚に及ぶほど撮影に時間を割き、実際に泳ぐのは30分のみという体験をした女子高生もいた。

オプトのソーシャルメディア事業部チームマネージャーを務める三川 夏代氏は、このInstagramの最新動向について解説。24時間で投稿が消えてしまう「Stories」の機能や、コメントに応じながら会話を展開し、配信終了後は再生不可となる「ライブ配信」などの最新機能について説明した。情報の洪水時代ならではのSNS疲れなどを受けて、一定時間で投稿したものが消えてしまう「エフェメラルSNS」への注目が今後高まる可能性があるという。また同社の同じくソーシャルメディア事業部チームマネージャーの小川 由衣氏も、Instagramの国内企業アカウント登録社数が1万社を突破したと発表し、企業によるInstagramの利用拡大を指摘した。

photo3 三川 夏代氏 photo2 小川 由衣氏

続いて行われたパネルディスカッションには、花王株式会社デジタルマーケティングセンター コミュニケーション企画室長の板橋 万里子氏と無印良品で知られる株式会社良品計画WEB事業部長の川名 常海氏が登壇し、オプト執行役員の中野宜幸氏がモデレーターを務めた。

photo4

花王は、Twitter上のつぶやきを観察することで自社商品のターゲット層を特定するなど様々なマーケティング活動にSNSを利用。利用者登録は匿名か実名か、速報性が必要かどうかなどそれぞれの目的に合うようにSNSを使い分けているという。

一方、総計で約7500点の商品を抱える良品計画では、一つひとつの商品の背景にあるストーリーを従来の広告枠だけでは伝えきることができないため、SNSを使ってこうしたストーリーにまつわる情報を配信している。

顧客が無印良品について会話しているSNSであれば、その「ブランドがSNSに出向いて会話をする」というスタンスで各アカウントを開設。同社はそれぞれのSNSに合わせて「コミュニケーションの作法を変える」。また既に自社スタッフが店頭で主体的な顧客対応を行っている同社では、SNSを通じたコミュニケーションにおいても各店舗のスタッフへと権限委譲していくことを検討しており、自由闊達なコミュニケーションを促進する上でエフェメラルSNSに関心があるという。

最後には、オプトのソーシャルメディア事業部の野口 陽介部長とソーシャルAD戦略部の佐野 瑞生部長が企業のマーケティングに活用できるSNS関連の具体的な施策を紹介。Twitterのつぶやきデータを活用した新たなターゲティング広告の実施や、企業とSNSのインフルエンサーを結びつけるマッチング・サービス「SPIRIT」、ブランドの顧客が作成したコンテンツを自社サイトに活用し、ソーシャルハブを構築するプラットフォーム「Shuttlerock」といったソリューションを紹介した。

photo6 野口 陽介氏 photo5 佐野 瑞生氏

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長野 雅俊

ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。 ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 日本や東南アジアを中心としたデジタル広告市場の調査などを担当している。