ソーシャルゲームの広告枠開放を通じて日本のアプリ広告市場は拡大-Twitter が語るMoPub最新動向

写真:味澤将宏氏

Twitter Japan株式会社は6月26日、都内にて、同社のアドエクスチェンジ「MoPub」の事業動向などに関する記者会見を行った。

同社にとって日本は米国に次いで大きい市場。第1四半期における収益は前年同期比16%増となる1億3600万ドルであり、全体の17%を占める。上級執行役員兼広告事業本部長日本・東アジア事業開発本部長の味澤将宏氏によると、グローバル展開を行なう広告プラットフォームにおいて、日本市場の収益が全体の1割を超えることは極めて稀。日本の広告主や事業パートナーからの要望をプロダクト開発に反映しやすい環境が整っているという。

中でも、モバイルアプリ向け広告プラットフォームであるMoPubは「成長のエンジン」。日本のIPアドレスに対して配信された広告の売上は32%増、日本を拠点とするパブリッシャーの売上(国内外併せた広告閲覧を含む)は238%増であり、とりわけリワード広告の収益が367%の伸びを示している。

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出典:Twitter

MoPubは、アドエクスチェンジ機能に加えて、広告サーバーを通じた配信機能、広告ネットワークのメディエーション機能(事前に順番を設定したアドネットワークの配信)などを有した統合型の広告プラットフォーム。Twitterを始めとする180以上のデマンドパートナーと連携していることに加えて、エクスチェンジとアドネットワークが共にリアルタイムで入札できる「アドバンストビディングソリューション」や、課金モデルと広告モデルを並行して行う事業者向けに両データを統合した「インプレッションレベルの収益データ」などを提供している。

シニアマネージャーの伊藤荘一氏によると、競合グローバルプラットフォームがプラットフォーム自体の自動最適化機能を打ち出しているのとは対照的に、MoPubでは収益化のためのカスタマイズをパブリッシャー自身が柔軟に行えることが評価されているという。

また同社の水上万里子氏は、課金型が主流であった日本のソーシャルゲーム事業者が広告収益を通じてマネタイズを図る事例が近年増えてきており、日本市場の広告在庫は今後急激に拡大していく可能性があると指摘。リワード広告などのゲームアプリと相性の良いプロダクトが市場に浸透してきたことに加えて、課金型が一般的ではない海外市場に展開する際に広告枠の開放に踏み切る場合が多いという。

またカジュアルゲーム事業者は広告の出稿と広告在庫の提供を同時に行うことで、広告売上と広告費用の差額を収益とする事業モデルを構築。こうした事業者が増加すれば、デマンドとサプライの両面からアプリ広告市場が拡大していくことになる。

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長野 雅俊

ExchangeWireJAPAN 副編集長
ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。 ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 日本や東南アジアを中心としたデジタル広告市場の調査などを担当している。