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サイバーエージェント、「極予測AI」において大規模言語モデルを活用した広告コピー自動生成機能を実装[ニュース]

株式会社サイバーエージェントは、「極予測AI」において「広告コピー自動生成機能」を実装した。自社で開発した大規模言語モデル(LLM)および、ChatGPTのAPIを既存の生成システムに組み合わせることにより、画像の内容に加え、さまざまな配信ターゲットにあわせた広告コピーを生成することが可能となった。

 

デジタル広告では、ユーザーの特性にあわせて配信する広告コンテンツの切り替えが可能な「ターゲティング広告」と呼ばれる仕組みが広く活用されている。「極予測AI」は、AIを活用してユーザーの年齢や性別・興味関心などの配信ターゲットを考慮したクリエイティブ制作を実現するとともに、配信ターゲットごとに効果予測を行なうことで、広告効果の向上に貢献してきた。実際に、ターゲティングを考慮し効果予測を行い配信した広告は、通常よりも広告効果が1.5倍向上する事例も出ている。(※2022/11/1~2023/1/31 の3ヶ月間の中央値)

 

一方、性別や年齢だけでなく「朝が忙しい働く人」など、さまざまな観点で定義した多様なターゲットに対し、その特性を考慮してクリエイティブを作り分けることは、多数のクリエイターの高度な技術を要する。

このような背景のもと、「極予測AI」は、これまで提供を行ってきたテキスト自動生成機能をアップデートし、広告画像の内容を考慮しながら、従来よりも詳細なターゲットに合わせて広告コピーを作り分ける機能を追加した。この機能には自社で開発している大規模言語モデル(LLM)技術と汎用的な大規模言語モデルであるChatGPTのAPIを活用している。

 

本機能では、これまで行ってきた「20代女性」のような性別/年齢等のターゲティングに加え、「朝が忙しい働く人」といった特性や状態を指示として受け取ることで、よりターゲットを考慮したテキストを生成することが可能になった。さらに、商材やそれを使う人物など、バナーに使われる画像の内容を考慮した生成を行うことで、より多様なクリエイティブの素早い検証が可能になった。

 

「極予測AI」では、これまで活用してきた「効果予測AI」を本機能で制作した広告コピーに対しても応用することで、従来よりも多くのクリエイティブパターンを効果予測にかけながらクリエイティブ制作を行い、AIによる効果予測値が、既存1位のクリエイティブよりも上回る新クリエイティブを提案する。また、自社大規模言語モデル(LLM)の活用により高速かつ大量に効果予測を行うとともに、テキスト制作における時間・工数の短縮も実現する。

なお、本機能に用いられている大規模言語モデル(LLM)は、従来の自社開発の大規模言語モデル(LLM)に画像を考慮できる機能を加えたものであり、プロダクト開発チーム・研究開発組織「AI Lab」および、牛久祥孝氏との共同研究により開発されている。様々なターゲットに対し適切な表現を生成することで従来以上に高い広告効果が期待できる。

 

※自社開発の大規模言語モデル・ChatGPTが生成したコピーの内容については、配信前に広告表現の適法性・妥当性等のチェック/審査が行われる。
※OpenAI社の規約上、モデルの学習には用いられないと明記されているAPI連携のみを利用、かつ商品のデータはすでにWeb上で公開済みの情報のみを取り扱うなど、最新の動向とリスク対応策を踏まえた上で運用される。

ABOUT 柏 海

柏 海

ExchangeWireJAPAN 編集担当 日本大学芸術学部文芸学科卒業。 在学中からジャーナリズムを学び、大学卒業後は新聞社、法律・情報セキュリティ関係の出版社を経験し、2018年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告調査などを担当する。