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高級ブランドの購買動機が多様化-日本の消費者は「価格以上の体験」に注目

Ogury調査:贅沢さ・伝統・体験が購買意欲を左右する新たな要因に

 

2025年10月2日、ペルソナ広告のリーディングカンパニーであるOguryは、日本、米国、イタリアの主要市場を対象に、高級ブランドに対する消費者意識の変化を明らかにする調査を実施した。本調査では、現代の「購買意欲」を生み出す新しい要因が浮き彫りとなった。

 

世界の高級ブランド市場は長らく堅調に成長を続けてきたが、2024年にはインフレや景気不透明感を背景に2%縮小し、約5,000万人の消費者が市場から離れた。こうした状況を受け、Oguryは7,561人(うち日本は最大規模の2,793人)を対象に調査を実施。その結果、日本の消費者が高級ブランドを購入する際の動機が多様化し、「価格に見合うかどうか」や「価格以上の体験」に強い関心を寄せていることが明らかになった。

 

 

世界的には43%の消費者が「高級ブランドに対する認識が変わった」と回答。日本では特に「価格に見合わない」と感じる人が17%、「支払う金額にふさわしい内容を求める」と答えた人が21%に上っている。また、日本の消費者は伝統や贅沢さ、自分へのご褒美を理由に追加支出する割合が依然として高く(それぞれ33%、19%)、さらに23%はプレミアムなサービスや体験に追加料金を払う意向を示した。

 

一方、米国では32%が「まったく新しい体験を提供するブランド」に惹かれると回答しており、市場ごとに高級ブランドの魅力のとらえ方に違いがあることが浮き彫りになった。

 

また、「ギフト」「自己表現」「独自性」も重要な要素である。世界的に見ると、半数以上の消費者が記念日や特別な機会に高級ブランド品を購入しており、日本では特に「自分へのご褒美(32%)」「誰かへのプレゼント(22%)」として購入する傾向が顕著。これは高級ブランドが“自己への報酬”であり“感謝の象徴”でもあることを示している。さらに、日本の消費者の22%は「独自の魅力」を、14%は「限定性や希少性」を購入理由として挙げている。

 

「日本の消費者は、高級ブランドに対して『価格以上の体験』や独自性を求めるようになっています」とOgury日本法人カントリーディレクターの松本亮氏は述べている。「今回の調査は、購買意欲の背景にある具体的な要因がどのように変化しているかを示すとともに、ブランドが日本市場でどう対応すべきかを明らかにしています。日本は世界有数の成熟した市場であり、2025年以降も存在感を維持するためには、現地消費者への深い理解が欠かせません」。

 

Ogury について

グローバルアドテク企業のOguryは、クッキーレス環境におけるペルソナ・ターゲティング広告を提供します。

ペルソナ・ターゲティング広告はユーザーのプライバシーを最優先に、独自データに基づき、個人ではなくペルソナをターゲティングします。

独自に実施する大規模なアンケート調査データ、そしてそれに紐づく配信面のコンテキストデータをAIの教師データとして機械学習を行うことで、広告配信面に含有されるペルソナの傾向情報を把握します。この技術により、適切な顧客への広告配信が制限されてしまうクッキーレス環境下においても、全体戦略で描かれたペルソナをデジタル上で再現して広告を届けることができます。

Oguryは2014年に欧州で設立され、現在では18カ国にオフィスを展開し、500人以上の社員を抱えるグローバルなテクノロジーカンパニーです。また、2022年に日本オフィスを開設し、既に多くの広告主、広告会社、媒体社とパートナーシップを結んでいます。

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