EU、外国への依存を減らすための AI 戦略を展開

欧州委員会は、ヨーロッパのアメリカ・中国の AIプロバイダーへの依存を抑制するための、新たな “Apply AI” 戦略の発表に向けて準備を進めている。Financial Times が入手した草案によると、この戦略はヨーロッパ発の AI プラットフォームを推進し、医療・防衛・製造業といった主要セクターにおける技術的な自律と産業競争力を強化することを目的としている。さらに、草案ではヨーロッパが外部AIプロバイダーに依存することで、重要インフラやソフトウェアが敵対勢力に悪用されるリスクにさらされていると警告している。

OpenAI、Sora におけるコンテンツ所有者の統制強化

OpenAI は、AI動画生成プラットフォーム「Sora」において、コンテンツの権利保有者が自分の知的財産がどのように使われるかを制御できる新たなツールを導入する。OpenAIのCEO サム・アルトマン氏の発表によると、本ツールの導入により映画・テレビ制作側は特定の条件下であればキャラクターの使用をブロックまたは許可することができるようになる。オプトインしたクリエイターに収益を分配するための広範な取り組みの一環となる。

アルトマン氏はこの権利制御ツールがあれば「より詳細な制御」が可能になると述べ、ハリウッドが AI 駆動型コンテンツ制作に適応し、創造の自由と正当な報酬のバランスをとることを目的としている。しかし、このような厳格な保護措置があっても「通過すべきでないAI生成物がすり抜けてしまう稀なケース」が起こる可能性がある、とアルトマン氏は認めており、AI生成コンテンツへの継続的な監視の必要性を示唆した。

ロイター通信によると、ディズニーは「Sora」上で自社コンテンツを表示しないことを決めたとのこと。テクノロジープラットフォームと従来の制作スタジオ間での摩擦が生じている。

Instagram、iPad スタイルの新レイアウトのテストを開始

Instagram はインドで展開するオプトイン条件付きの実証実験の一環として、リール（短尺動画）をホームタブのデフォルトとする大規模なデザイン変更をテスト実施している。Instagram責任者アダム・モッセリ氏によると、このアップデートが行われればアプリのレイアウトが変わり、プラットフォームの成長を促進する短尺動画とダイレクトメッセージが優先されるようになる。

モッセリ氏提供のデモ映像では、画面上部にはこれまでどおり横並びの「ストーリーズ」が残るが、ユーザーがスクロールすると、シームレスに全画面表示のリール（短尺動画）へと移行し、動画がフィードを支配する現在のリール機能と同じ仕様となる。

Instagramを運営するMeta社はこの新レイアウトについて。「最近の人々がゆっくりくつろぎながら大画面でエンターテイメントを楽しんでいることを反映している」と述べている。

原典：ExchangeWire.com

ABOUT 角田 知香

ExchangeWireJAPAN 編集担当。イギリス・キングストン大学院にて音楽学の分野で修士号を取得。学校・自治体文化講座等にてアート講座講師として活動後、2024年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。