[Global動向]MetaがInstagramリールでスキップ可能広告をテストほか
by on 2025年10月24日 in ニュース
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MetaがInstagramリールでスキップ可能広告をテスト
Instagramは リール機能内で広告をスキップできる機能の実験を進めている。ユーザーがスクロール途中で広告コンテンツを経由せずに迂回できるようになる機能である。
アメリカ広告業界誌ADWEEK は、過去1カ月の間でこのスキップ機能の実例を3件確認しており、画面の右上にカウントダウンタイマーが表示された後、「スキップ」ボタン付きの広告が現れるというものである。
Metaは本テストの実施を認め、スキップ可能な広告がユーザーの視聴体験を妨げず、「ビジネスを発見」するのに役立つかどうかを把握する目的で行われていると述べた。ただし、YouTube のようにクリエイターに広告収益を分配する目的はないとのことである。
AIソーシャルメディアがWikipediaのトラフィックを撹乱
アメリカ非営利団体Wikimedia Foundation の Marshall Miller 氏によるブログ投稿によると、Wikipedia では人間によるページビュー数が前年同期比で 8 % 減少しているとのこと。プラットフォームのボット検出システムのアップデートを受けて明らかになり、5〜6月にかけてのトラフィック急増は、主に検出を回避するように設計されたボットにより引き起こされたものだという。
Miller 氏は、この減少は「人々が情報を探す方法が変化したこと」に起因するとし、生成 AI やソーシャルプラットフォームの影響力が増していると指摘する。検索エンジンが、ユーザーにAI 生成の回答を提供するようになるにつれ、Wikipedia のようなソースサイトにアクセスする人は減る一方である。さらに、若年層は情報を調べる際、従来のウェブベースを介さず、ショート動画プラットフォームを利用するようになっている。
Google は AI 要約がトラフィックを奪っているという考えに異議を唱えているが、この傾向はオープンソースのナレッジプラットフォームの可視性と持続可能性に対する懸念を感じさせる。
それでも Wikimedia Foundation は懸命に取り組みを続けている。Miller 氏は、たとえユーザーがサイトを訪問しなくても、Wikipedia のコンテンツは間接的にユーザーに届いていると強調する。しかしながら、トラフィック減少はボランティアによる寄稿や寄付に影響を及ぼす可能性があるとも警告している。
Meta、子ども向けAIチャットボットのコントロールを強化
Meta は未成年ユーザーと AI チャットボットとの不適切なやり取りが増加していることをうけて、親によるコントロール機能をプラットフォームに導入する。来年初頭から、親は子どもが Facebook・Instagram・ Meta AI アプリ内の AI キャラクターとやり取りすることをブロックできるようになる。これらの更新は「ティーンアカウント」(18 歳未満のユーザーのデフォルト設定)に適用される。特定のチャットボットを制限する、また会話トピックの監視が可能となり、AI 利用における有益な議論を活発化させる狙いがある。
Meta 幹部の Adam Mosseri 氏と Alexander Wang 氏は、この新ツールは未成年者のデジタル体験をより安全化することを目的としており、未成年者の親が新たな機能をうまく活用できるよう支援するための取り組みであることを強調した。
この一連の動きは、AI ボットが未成年と不適切な会話を交わしたという報道を受けての流れとなる。ロイター通信とウォール・ストリート・ジャーナルの調査では、俳優 John Cena の声を使ったチャットボットが、「14歳を名乗るユーザー」と恋愛めいた会話を模倣しているといった例が報告されるなど、問題のあるやり取りが明らかとなっている。
ABOUT 角田 知香
ExchangeWireJAPAN 編集担当。イギリス・キングストン大学院にて音楽学の分野で修士号を取得。学校・自治体文化講座等にてアート講座講師として活動後、2024年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。




