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Report: 広告配信戦略にデータを活用するマーケターが増加傾向に ~eMarketer調査〜

「ビッグデータ」という単語は、デジタルマーケターにとって身近な単語になってきているが、これはリップサービスではなく、マーケターたちが予算を割くべきものだとして実際に行動に移されているのだろうか?

 

 

米国データマネジメントプロバイダー(DMP)のBlueKaiは先日、データドリブンマーケティングの2013年6月の市場規模は、半年前の調査と比較し227%も拡大したというレポートを発表した。この調査は、BlueKaiが世界中のマーケティングにおける重要人物やメディアバイヤーに対してアンケート調査を行ったもので、この調査において91%のマーケターが「セグメンテーションとターゲティングの戦略を立てる上でデータが重要な役割を占める」と回答している。

 

今回の調査により、多くのマーケターがデータや属性情報を活用してマーケティング予算配分の意思決定を行っているということも分かった。回答者の1/3 が、「デジタルマーケティングの予算配分の決定において 3/4以上がデータに基づいている」と回答し、もう1/3の回答者も「半分以上3/4未満がデータに基づいている」と回答している。

 

また、メールマーケティングが最もデータによる影響を受けやすいマーケティング手法であるとの結果が得られ、それに続いてリターゲティングやディスプレイターゲティング、レコメンド配信などといった手法が、配信戦略においてデータが重要な役割を占めるという結果となった。

 

 

Marketing Areas Influenced by Data and Audience Information According to Marketing Professionals Worldwide, June 2013

 

87%のマーケターは、マーケティングの意思決定を行う上で、ファーストパーティーのデータ(フォームや自社サイトのトラフィックといった、直接のユーザの動きを集めて得られたデータ)を活用すると回答している。最もよく活用されるデータは、「ウェブサイトのデータ(83%)」で、以下「CRMのデータ(79%)」「メールのデータ(72%)」「デジタルキャンペーンのデータ(67%)」「検索のデータ(45%)」「モバイルやアプリのデータ(28%)」と続く。

 

マーケターたちはサードパーティーのデータもマーケティングの意思決定に活用しているが、ファーストパーティーのデータに比べるとその重要性は下がり、マーケティング施策においてそういった外部のデータを活用すると回答したのは1/3に満たなかった。

 

 

参照元:

http://www.emarketer.com/Article/Data-Driven-Marketing-Efforts-Increase/1010108

 

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。