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先週のアドテクシーン:medibaがスマホ広告配信を開始、Criteoによるモバイルソリューションの全世界リリースなど

(ライター:岡 徳之

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。


 

 

 

 

スマホ広告配信プラットフォームを正式リリース

medibaは、先日買収したスケールアウトと共同開発したスマートフォン媒体社向け広告配信プラットフォーム「Ad Generation」の正式版の提供を開始した。Ad Generationは、SSPとDMPを融合し、同社がDMP で保有するデータを活用して広告在庫価値の向上や複数広告ネットワークの効率配信を行う。競合が多いスマートフォン専用のSSP市場だが、DMPとしっかり連携を取ったDSPやSSPはまだ少ないため、DMPデータによるマネタイズの先駆けになる可能性がある。

 

DSP「Logicad」に類似ユーザー機能を追加

ソネット・メディア・ネットワークスは、DSP「Logicad」に類似ユーザー機能を新たに追加した。広告主サイトを訪問、もしくは実際に商品購入や資料請求を行ったユーザーと近しい特徴や関心を持つユーザーを類似ユーザーとし、Logicadのユーザーデータベースから抽出、広告配信を行うもの。リターゲティングとオーディエンスターゲティングの中間ユーザーを対象とする、いわゆるlook alikeやオーディエンス拡張といわれるターゲティングが可能となる。リターゲティングユーザよりリーチを広げたい、でもパフォーマンスは落としたくないというようなニーズに応えるものになると思われる。

 

アイレップ、カナダのAcquisioと合弁会社を設立

SEM分野で業界最大手のアイレップと、カナダのデジタルマーケティング企業であるAcquisioが、日本における運用型広告強化を目的に合弁会社「アクイジオジャパン」(仮称)を設立した。今後、アイレップが所有するMarketiaを軸に事業を展開し、デジタルマーケティング全体の分析と予算の最適化を実現するプラットフォームを提供していく。

 

Criteo、モバイルWebディスプレイ広告ソリューションを全世界リリース

Criteoは、モバイルWeb向けのパフォーマンスディスプレイ広告ソリューションを全世界でリリースしたと発表した。2013年第1四半期から同ソリューションを本格展開しており、広告主、パブリッシャーおよびパートナーから好評を得ているという。Criteo 社の最高プロダクト責任者(CPO)を務めるジョナサン・ウルフ氏は、クライアントからの評価が高い同社のソリューションはモバイル戦略における第一フェーズに過ぎず、今後さらに急速な技術革新を進めていくとコメントしている。

(編集:三橋 ゆか里)

 

 

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長 米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。 2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。