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先週のアドテクシーン: CyberZの「F.O.X」、国内の計測ツールにおいて初めて「Criteo」のアプリ内広告配信・計測が可能に

先週のアドテクシーン

(ライター:Livit Tokyo 岡 徳之)

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

電通、フィリピンのクリエーティブエージェンシー「アスパック社」の株式70%取得で合意

電通の海外本社である電通イージス・ネットワークは、フィリピンの老舗広告会社であるアスパックの株式の7割を取得し子会社化した。同社はマス媒体、デジタル、プロモーション領域のクリエーティブ制作、ブランド戦略の策定等サービス領域も幅広く、現地での評価は高い。東南アジアでの影響力を高めることが目的である。

プラットフォーム・ワンのDSP「MarketOne」、 リターゲティングの運用支援機能 「オプティマルセグメンテーション」の提供開始

DACグループのプラットフォーム・ワンのDSPは、新たなターゲティング機能を追加した。(PDFアイコンPDF) コンバージョンする確率を自動的に計算し、5段階のセグメント化をする。運用者はそのセグメントごとに広告配信をすることが可能となる。今後は閲覧ページでのユーザの分類に加え、広告主ウェブサイト内の滞在時間・最終訪問からの経過時間・訪問回数・ページビュー数・コンバージョン回数といった分類軸も追加する予定。

電通、シンガポール・香港のBtoB広告会社「バンド社」の株式100%取得

電通は2002年に設立され、シンガポール・香港を中心にBtoBのマーケティングを行っている広告会社を買収した。同社は広告戦略の策定と広告制作、デジタル領域のソリューションに加え、デマンドジェネレーション、チャネルマーケティング、セールスイネーブルメントまでを手掛けている。フィリピンのアスパックと同様に海外本社の電通イージス・ネットワークの子会社となる。東南アジアでの影響力を着々と拡大させている。

ベクトル、デジタルサイネージ事業に参入 マイクロアドデジタルサイネージ社との業務提携および転換社債の引受

総合PR会社のベクトルは、マイクロアド子会社のマイクロアドデジタルサイネージと提携しデジタルサイネージ分野に進出する。提携だけでなくマイクロアドデジタルサイネージの転換社債の引き受けも行った。今回の業務提携により、デジタルサイネージの需要獲得、インバウンドマーケティング施策を視野に入れたソリューションを両社で開発していく予定。

サイバーエージェント、LINE ビジネスコネクト向け配信ツール「CA Link」にユーザの行動情報に応じたメッセージを自動生成する機能「Link Dynamic」を追加

サイバーエージェントは、LINEビジネスコネクト向けの配信ツールに、新たに行動履歴によるターゲティングメッセージ配信機能を追加した。ECサイトのデータフィードやゲームアプリの状況に応じてメッセージを出し分けできる。企業の「LINE」を通じたマーケティングにおいて、ユーザとの深いマーケティング・コミュニケーションの実現を目指す。

クラウドコマースソリューション「えびすマート」、Criteoと連携を開始

インターファクトリーが提供するECサイト向けクラウドソリューションの「えびすマート」が、Criteoと提携をした。具体的には、インターファクトリーがCriteoの販売代理店になったことで、えびすマートユーザはオプションの1つとしてシームレスにCriteoを利用できるようになる。Criteoが提供する独自のタグをECサイト上へ設置するだけで利用可能となり、ECサイト運営者が余計な手間をかけずに、効率的にユーザに対して商品購入を促すことが可能となる。

プラットフォーム・ワン、 アドベリフィケーションで Momentum の「BlackSwan」との連携を開始

DACグループのプラットフォーム・ワンが提供するDSPの「MarketOne」は、Momentum社が提供するアドベリフィケーションツールと連携した。(PDFアイコンPDF) これにより、MarketOneユーザは配信先の確認・管理を細かくすることが可能になりブランドセーフな運用が行える。また、不適切な掲載面への広告配信が発生しなくなり、その分の広告費の削減も期待できる。

ディマージシェア、インターネット広告統合支援システム「ADMAGE」に動画広告配信SDKを追加

ディマージシェアが提供するインターネット広告支援システム「ADMAGE」は、アプリ向けに動画広告を配信するためのSDKの提供を開始した。読み込み待ちの時間を排除する動画先読み対応、再生する動画内に他の広告を配信する動画内オーバーレイ広告、動画広告が画面の表示範囲に入ったときに自動再生を行うインリード広告、動画視聴後に広告主サイトへと誘導するジャンプページが主な特徴だ。

ヒトクセ、カメレオンの「ネイティブ動画フォーマット」をリリース

ネイティブ広告ソリューションの「カメレオン」は、Webサイトのデザインに自動最適化した広告を配信する機能を活用した動画広告ソリューションの提供を開始した。それぞれの媒体のデザインに馴染むような動画広告が配信可能となる。カメレオンで出力したタグをヒトクセと提携するDSPやアドネットワークに入稿することで、それぞれのディスプレイ広告枠に対して配信可能となる。

電通ダイレクトフォース、インタラクティブ機能が実装できる動画プラットフォーム「EICHI」β版の提供を開始

電通ダイレクトフォースは、自前での動画プラットフォームの提供を開始する。まずはβ版の提供となる。技術はパレク・トリカル社から提供を受け開発を行っている。今後は、DSP、SNSやデジタルマーケティングスイートなどと連携し、電通ダイレクトフォースのノウハウを反映したインタラクティブ動画の広告配信機能の開発を予定。

CyberZの「F.O.X」、国内の計測ツールにおいて初めて「Criteo」のアプリ内広告配信・計測が可能に

CyberZの計測・配信ソリューションの「F.O.X」は、国内のアプリ計測ツールとしては初めてCriteoのアプリ内広告の計測・配信を可能にした。これにより一人ひとりに適した広告を表示させることで、通常の広告に比べより高い広告効果が期待できる。また同時にグループ会社のサイバーエージェントの「Dynalyst」とも連携した。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。