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先週のアドテクシーン: Fringe81、Spotwrightと提携し360度動画広告サービスを開始

先週のアドテクシーン

(ライター:Livit Tokyo 岡 徳之)

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

サイバーエージェント、インフィード広告に特化したクリエイティブ運用プラットフォーム「iXam Creative Lab.」を開発

サイバーエージェントのアドテクスタジオは、インフィード広告に特化したクリエイティブ運用プラットフォーム「iXam Creative Lab.」を開発した。インフィード広告はさまざまな状況に応じた多用なクリエイティブが必要になるが、それらのクリエイティブをPDCAを回し効率的に作成することを目的としている。また、各クリエイティブの効果を一覧で可視化し、指定したデザイナーのクリエイティブの効果など多様な切り口で効果を確認できる。

BuzzFeed、日本で正式にローンチ

米国最大の分散型メディアである「BuzzFeed」が、いよいよ日本でも正式ローンチされた。昨年8月にYahoo! Japanとの提携が発表され、10月には元朝日新聞記者で「withnews」の制作を担っていた古田大輔氏を編集長に任命するなどローンチ前から高い注目を集めていた。

ファンコミュニケーションズ「nex8」「nend」がトレジャーデータの「トレジャーデータサービス」と連携

ファンコミュニケーションズのターゲティングプラットフォーム「nex8」とアドネットワーク「nend」が、クラウドデータベースのトレジャーデータと連携した。これによりログをトレジャーデータに蓄積できるだけでなく、広告主がトレジャーデータを使用している場合は、そのデータを利用してターゲティングも可能になる。アプリのアクティブ率向上、起動しなくなった休眠ユーザーの掘り起こし、リテンションを狙った広告配信、ユーザーの除外リストを作成し、特定のユーザーには広告配信をしないなどが可能になる。

電通、テレビ番組・CMの字幕情報を利用しネット広告と連動させるサービスを開始

電通は、字幕情報などを認識しオンエアデータを即時に外部事業者に提供するソリューション「TV Live Meta Module(β版)」をリリースした。これによりリアルタイムでテレビ番組の放送内容と連動したネット広告の展開などが可能となる。開発の背景には、番組を視聴しながらスマホやタブレットのセカンドスクリーンを併用して楽しむ視聴者の増加がある。

ヤフー、ipocaと提携を発表

ヤフーは、リアルタイムに店頭情報が見られるアプリ「NEARLY」を提供するipocaと提携すると発表した。これにより「Yahoo!ロコ」からリアル店舗で販売するアパレル用品などの情報が得られるようになる。外食と同様に、近くの小売店舗の商品と消費者のニーズを街中でもマッチングさせることを目指す。

マイクロアド、TAGGYと資本・業務提携

マイクロアドは、レコメンドバナーサービスなどを提供するTAGGYへの増資と既存株主から株式を取得することで資本・業務提携を行った。業務提携の主な内容はデータフィード領域における既存広告サービスおよび、活用した新サービスの開発。マイクロアドはTAGGYの技術を応用し、この分野をさらに強化する。

デジタルインテリジェンスとFIVE、ティーンエイジャー向けにテレビCM補完型のターゲットリーチ最大化ソリューションの提供を開始

デジタルインテリジェンスのデジタル広告配信システム「CMARC(シーマーク)」とモバイル動画プラットフォームFIVEが連携を開始した。(PDFアイコンPDF) シーマークは、TVCMのアクチャル到達をリアルタイムで分析し、ターゲットリーチを補完ができるもので、昨年11月にリリースされた際には大きな反響を呼んだ。捕捉が難しいとされるターゲットセグメントである若年層へのリーチを「予約型」と「リアルタイム運用」の組み合わせで最大化するソリューションとなる。

フリークアウトDSP「FreakOut」、 ネイティブ広告プラットフォーム「logly lift Exchange」とRTB接続を開始

フリークアウトは、インフィード型広告を提供する「logly lift Exchange」と接続することでスマホ向けインフィード型広告在庫を拡充した。広告主はユーザーの広告視認性が高いインフィード枠に対し、フリークアウトが保有する性別・年齢・ 興味関心などのセグメントデータを活用したターゲティング配信や、サイト離脱者への再来訪を促すリマーケティング配信など、マーケティング施策に応じた広告配信を行うことが可能となる。

Fringe81、Spotwrightと提携し360度動画広告サービスを開始

Fringe81は、Spotwrightと提携し、360度動画広告の製作と、広告配信での計測検証まで一括で行える拡散型動画コンテンツサービスの提供を開始する。360度動画とVRはデジタル広告分野でも今年は注目を集める。

SSP「Fluct」、米国DSP「Rocket Fuel」と連携

VOYAGE GROUP傘下の「Fluct」は、米国のDSPである「Rocket Fuel」と接続連携したと発表した。これによりFluctと提携するメディアは、広告1インプレッションごとに、より最適化された広告配信が可能となるため、さらなる広告収益の拡大を図ることができる。Rocket Fuelは国内ではCCIが運用を得意とするDSPとして知られる。

サムライト、インフルエンサーを活用した制作・拡散・分析の一体型ソリューションを提供開始

ネイティブ広告、オウンドメディア向けのソリューションを提供するサムライトは、インフルエンサーを活用したコンテンツ制作とネイティブ広告での拡散に加え、効果分析までを行う「somewrite ad PREMIUM」の提供を開始した。コンテンツの設置場所は、広告主ドメインはもちろんのこと、提携メディアへの設置など柔軟な対応が可能となる。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。