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Datorama,TVメタデータとの連携を発表

Datorama Japanは10月25日、プレス会見を行い、同社が提供するマーケティング・インテリジェンスプラットフォームと、エム・データが提供するTVメタデータとの連携をプレス会見にて発表した。
今回の両社の提携により、Datoramaを使うマーケッターは、「TV Data Connect」によりTVメタデータをDatoramaのダッシュボード上で自由に使えるようになる。

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会見の冒頭、Datorama CEO Ran Sarig氏は「BI(ビジネスインテリジェンス)は、ある時点でのスナップショットでしかないが、マーケティング・インテリジェンスは、様々なサイクルを回し、データを分析してインサイトを引き出してくれるものである。」としDatoramaがマーケティングインテリジェンスプラットフォームであることを強調し、同社プロダクトの役割を紹介した。

設立から5年、Datoramaはグローバルでは2000社以上の広告主、300社以上の代理店、20以上の業界に導入。2015年に本格参入した日本ではネスレ日本、日本ケンタッキー・フライド・チキン、Yahoo! Japan、サイバーエージェントなどの大企業から、「C CHANNEL」のようなベンチャー企業でも導入が進んでいる。

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Ran Sarig氏から今回の提携パートナーとして紹介を受けたエム・データライフログ総合研究所所長 梅田仁氏が両社の連携について解説。
同社は、民放各局や大手広告代理店からの出資を受け、テレビの放送データをテキスト化しデータベースを作り提供している事業者だ。例えば、ある特定の企業の商品が、いつ、どの番組で、どのように紹介されたかをデータから知ることが出来る。すなわち、マーケッターは、Datoramaのダッシュボード上で、自社商品がTV番組やCMで放送された内容に連動して、検索やソーシャルメディアでのユーザーのリアクション、POSデータなど、様々なチャネルでどのような結果があったかを把握することができるようになる。

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梅田氏は「日本においてテレビというメディアは非常に大きな影響力を持っている。BIツールで、マーケティング投資に対する効果がどうであったのかを見ていく上で、テレビのデータがないということは、非常に部分的なところを見ることになりかねない。」とし、今回TVデータと、Datoramaとが接続することによりマーケッターはテレビとデジタルとの垣根を越え、企業全体としてマーケティングROI管理が可能になること。またDatoramaのAI分析を通して、どの施策が有効であるかということを新たな仮説として発見してくれる可能性もあることなど、今回の連携の意義を説いた。

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Datorama Japan代表取締役 布施一樹氏は、「マーケッターをシェフに例えると、データはIngredients(材料)であり、Datoramaはマーケッターにとっての包丁や鍋、まな板などのツールである。」と自社の立ち位置を述べ、「このスピードが求められる時代に、マーケッターが料理をする環境、(すなわち)ビジネスや投資における意思決定をする環境をいかに提供出来るか。」が同社のミッションであることを述べて締めくくった。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。