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セプテーニが語る動画マーケティングの最前線 -第一回:「何気なく動画広告をまわしていませんか?動画広告の本質的な価値を見るために」|WireColumn

 

スマートフォンやソーシャルメディアの普及により、ユーザーのオンライン動画視聴が急速に拡大しており、ジャストシステムの「動画&動画広告 月次定点調査 (2017年9月度) 」によると、動画コンテンツを視聴するデバイスとして、スマートフォンがテレビを超えたと発表されております。

ユーザーのオンライン動画視聴が拡大していることを背景に、動画広告市場の成長も著しく、デジタルプロモーションにおいての重要な手法の1つとして位置づけられており、幅広い業種の広告主が活用しております。

一方で、オンライン動画広告に求められる目的や広告効果も多様化しており、動画広告の真価(本当の値打ち)を発揮させるためのコミュニケーション設計や、効果指標の開発も発展途上の段階であると言えます。

そこで本連載では、インタラクティブ・エージェンシーのセプテーニが、動画広告の真価を発揮させるための新しい取り組みや、広告主がオンライン動画広告を活用する際の課題解決に向けた挑戦などを、四回にわたり紹介いたします。

第一回目は、「何気なく動画広告まわしていませんか?動画広告の本質的な価値を見るために」と題し、動画広告の指標設計についてお話しします。なかなか確立されていない動画広告の指標設計や、最近の広告主の動画活用目的の変化、それらを踏まえたダイレクトレスポンスマーケティングにおける潜在層(アッパーファネル)へ切り込む動画広告展開についてご紹介します。

広告主が求めている動画広告の目的を見失わない

動画広告市場の拡大については、デジタル広告に携わる方々であれば普段からメディア等でよく目にされていると思います。私もインタラクティブ・エージェンシーの営業として、数々の広告主に提案をする中で、動画広告をプランニングに入れないことはない程、手法の一つとして欠かせないものとなってきております。
しかし、一概に動画広告といっても、フォーマットの種類も多様化しており、動画広告を展開しているメディアも多岐に渡ります。すなわち、ユーザーがオンライン動画を視聴しているシチュエーションや態度も、フォーマットやメディアによって異なるということです。
それ故、広告主が求めている目的に対する、動画広告の真価を発揮させるためのプランニングは、メディアプランニング、コミュニケーションプランニング共に、難易度が高いと感じています。一発で求められている以上のパフォーマンスが出せたら万々歳ですが、最適解は実施してみないとわかりません。最適解を見つけるためには、動画広告の指標プランニングが極めて重要となります。

動画広告の目的に沿った指標プランニングができていなかった場合、「動画広告は実施してもよくわからなかった」「動画広告のPDCAが回せなかった」などの評価となり、広告主の目的を達成するための動画広告の真価発揮は実現できません。

動画広告の真価を発揮させるために、広告主が求めている動画広告の目的は決して見失わず、目的に合わせた指標プラニングの重要性を常に認識しておかなければなりません。

増えてきている広告主の動画活用目的

広告主がマーケティング課題解決のために、動画を活用する目的は大きく以下に分類されます。

目的①認知施策・ブランディング施策としての活用
企業のブランド認知・サービス認知を深める目的のためにオンライン動画広告を活用するケース。
米Trusted Media Brands が実施した調査では、今後投資をしていく動画コンテンツ/動画広告の種類を尋ねた設問で、回答者の45%がこの先1年のうちにブランドコンテンツ(ブランディング動画やスポンサードコンテンツなど)を増やす考えがあると回答しています。(PDFアイコンPDF)

目的②潜在層向けのコミュニケーション施策としての活用
主に顕在層向けにダイレクトレスポンス広告を展開してきた広告主が、顧客獲得を目的に、新たに潜在層向けのアプローチをする際、深いコミュニケーションを図る手段として動画広告を活用するケース。

目的③ダイレクトレスポンス施策としての活用
コンバージョンを目的として明確な広告効果を求めるケース。インフィード型広告の場合、FacebookニュースフィードやTwitterのタイムライン、LINEタイムラインのように、動画広告が更新情報の一部のように差し込まれる形式のため、直接的なコンバージョンに結びつきやすくなります。

この中で、直近ニーズが増えていると感じるのは、【目的②】です。
特に、ダイレクトレスポンス広告を主に展開してきた広告主から、顕在層向けには十分手を打てている中で、更なる顧客獲得という課題に対し、「次なる一手として何をすべきか」という相談が増えています。

この課題を解決するために、新たに潜在層をターゲットに、動画広告を活用してより深く商品やサービスの情報を与えようとする場合、これまで潜在層向けの広告投資を行っていないため、コミュニケーションの方法も、展開メディアも、指標設計も確立されていないケースが多く、動画広告ならではのプランニング力が求められます。

動画広告の真価(本当の値打ち)を見える化。動画広告が与える影響要素を解明していく。

前述した【目的②】「潜在層向けのコミュニケーション施策」として動画広告を活用する広告主の場合、本質的な目的はコンバージョンを増やすことにあります。たとえ顕在層向けの広告効果より費用対効果が悪化する可能性や、コミュニケーションに時間がかかってしまう可能性があっても、本質的な目的は中長期的にコンバージョンを増やしていくことであり、投資に対してのリターンを得ることが、最大の目的であります。

そのため「動画広告が何回、いくらで視聴された」「動画広告を見たことにより、広告想起率が上がった」など、視聴回数や視聴単価、心理変容を動画広告の計測指標とすることに疑問を持つ広告主も多かったのではないでしょうか。

動画広告の計測指標については様々な考え方がありますが、実際に広告主からは「動画広告が何回見られたらコンバージョンに繋がるのか」、「広告想起がどのくらい上がるとコンバージョンに繋がるのか」など、コンバージョンの増加に重きを置いた計測指標を求められていました。

そこでセプテーニは、動画広告の計測指標の一つとして「動画広告の見える化スキーム」という広告効果計測指標を確立いたしました。動画広告の見える化スキームとは、①パフォーマンス(コンバージョン)主義であること(定性効果<コンバージョン)②動画広告が与える影響要素を定量化し、再現性・運用性を重視すること、この2点を大事なポイントとして動画広告の真価を解明していくものです。

動画広告を見たことによる影響要素を大きく行動変容(行動面の変化)と心理変容(心理面の変化)に分けて、それぞれをパーセンテージ(%)と単価で定量化していきます。そして、目的がコンバージョンの増加であるならば、行動変容がコンバージョンに与える影響要素でKPIを設定し、評価をしていくというものです。(図①)

図①
図1

行動変容はアトリビューションパスで見るべき要素を抽出し、パーセンテージ(%)と単価を見ていきます。心理変容は各メディアのブランドリフト調査でリフト率とリフト単価を副次効果として見ていきます。

行動変容を定量化する場合、全てのパスを追っていくと複雑化するため、例えば指名検索行動だけに絞り定量化していく場合もあります。(図②)

図②

図2

このスキームを確立することで、動画広告の影響要素を定量化することができ、目的に沿った指標設計で運用を行うことが可能となります。すなわち、投資に対して最大のリターンを得るための解を導き出せることになります。

動画広告の見える化スキームにより可能になること

①.

動画広告の目的に合わせた適切な評価が可能となる

②.

コンバージョンをベースとした動画広告のPDCAが回せるようになる

③.

投資に対するリターンの最大化を図れるようになる

動画広告の本質的な価値を見るために、指標設計は非常に重要なプランニングとなります。数値を明確化し、パフォーマンスの影響測定が可能となることで、動画広告は、広告主のマーケティング課題を解決するソリューションとして一層活用されるようになると思います。

これからも新たな動画メディアや動画広告フォーマットが数々誕生してくると思いますが、常に広告主が求めている目的を見失わず、動画広告の本質的な価値を見ていくことが動画広告市場の更なる発展にも繋がっていくと考えています。

ABOUT 若月 裕子

若月 裕子

Septeni Japan 株式会社
アカウント戦略本部 戦略企画部
チーフプロデューサー

2009年セプテーニ入社。入社後8年間は営業として従事し、業界問わず数々の顧客のプロジェクトマネージャーを担当。2017年からは、「顧客への総合提案力強化」を目的としてアカウント戦略本部 戦略企画部を立ち上げ、営業本部全体における提案時の戦略立案や、営業本部横断施策などを進めながら総合提案力強化を推進。常に顧客視点に立つことを信念に掲げ、現在も数多くの顧客とコミュニケーションをとり、課題解決に向けて戦略立案を重ねている。