気象データ×Twitter-消費者の“体感”を数値化しマーケティングへ活用

写真1:Twitter とは

Twitter Japan株式会社は11月6日、日本気象協会と合同で、都内にて「気象データ×Twitterデータを活用した商品需要予測に関する記者説明会」を開催した。冒頭写真を拡大

様々なカテゴリの消費について話されるプラットフォーム

会の冒頭、Twitter Japan岡野雅一マーケット・リサーチディレクターは「Twitterは世界中で起きている出来事とそれにまつわる会話がリアルタイムに繰り広げられる場である」と 説明。
日本での月間アクティブユーザー数(MAU)が約4,500万にのぼるなか、地震や台風による災害情報、交通機関の遅延情報、旬な話題やトピック・流行など、“今起きていることがわかる場所”として機能していることを取り上げた。

岡野氏のプロジェクトチームでは現在、「発売」「欲しい」「買った」など、年間で約2.3億ツイート(Twitterへの投稿)以上の購買に関わるツイートが、購買行動へどのように結びついているかの研究を進めている。
2.3億以上という数字について、同氏は「Twitterは人々が消費行動を起こす際、特に参考にされているプラットフォームである」としながら、「実際の消費サイクルの頻度と近い傾向があり、毎日買うもののツイートが比較的多い。食品、衣類、日用品、家電など、様々なカテゴリの消費についてツイートがなされている」とした。

グラフ画像:商材カテゴリ別 購買ツイート数

出典:Twitter Japan

“体感指数”で商品需要を予測

写真2:気象の3つの特徴

気象データ×ツイートデータを活用した商品需要予測の実例については、一般財団法人日本気象協会の吉開朋弘防災ソリューション事業部先進事業課シニアアナリストが説明。

吉開氏の所属する日本気象協会は民間気象会社として、従来は鉄道や交通などのインフラ分野へのデータ加工・提供を主に行ってきたが、近年はマーケティング分野にも注力し、気象情報の活用を促進している。

そこで、マーケティング分野にも利用可能な気象情報として提案しているのが、気象データとツイートデータを掛け合わせた”体感指数(体感温度指数)”である。

「例えば、5月に日差しが強くなり気温が30℃になった日と、8月に雨が降り気温が30℃になった日がそれぞれあるとする。数字上としては同じ30℃でも、それぞれの気温の感じ方には大きな違いがあるはずだ。この気温の数字だけでは表せない体感を、別の数字で表現したものが、体感指数である」(吉開氏)

写真3:「暑い」ツイートの時系列

体感指数を開発するにあたり、日本気象協会が利用したのが、ツイートのデータである。
4年分の位置情報付きツイート=約1,600万ツイートの中から、「暑い」「寒い」が含まれるツイートを抽出し、日毎に集計。
「暑い」ツイートを時系列で並べたところ、暑さの体感を表現するためのポイントには

状態の暑さ
⇒気温、日射量、湿度

変化による暑さ
⇒気温の平年差・前日との差

心理・慣れ
⇒過去からの気温の推移

があるとの分析ができた。そして、ツイートの集計に①~③などの要素を合わせることにより、体感の変化を柔軟に表現することに成功した。

日本気象協会では、この体感指数を活用したサービスとして、商品需要予測コンサルティング「eco×ロジ」を展開し、小売事業者向けには 需要予測指数「売リドキ!予報」を提供。その日の体感を-100~100までの指数で表現するほか、より活用しやすい指標として、「猛烈に寒い」~「猛烈に暑い」、の9段階で体感のランク化を行っている。

吉開氏は今後の展開について「位置情報付きツイートが関東圏に集中していることによる地域差への対応が課題としてある」としながら、「現在の活用事例としては、食品メーカーや飲食店の余剰在庫削減や小売店での販促など、商品需要の予測が主となっている。今後は更にどういった活用ができるか、幅広い企業と協力させてもらいたい」と展望を述べた。

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柏 海

ExchangeWireJAPAN 編集担当
日本大学芸術学部文芸学科卒業。 在学中からジャーナリズムを学び、大学卒業後は新聞社、法律・情報セキュリティ関係の出版社を経験し、2018年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告調査などを担当する。