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先週のアドテクシーン:Teads、グローバルユーザーリーチが19億人に到達

 

 

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

 

【トップニュース】

 

Teads、グローバルユーザーリーチが19億人に到達

Teadsは、ハースト婦人画報社、BBC Global News、BuzzFeed、The Guardianなど、世界の大手プレミアムパブリッシャーとのパートナーシップを通じて、グローバルのデジタルユーザーリーチが19億人に到達したことを発表した

また、質の高いジャーナリズムをサポートし、誤った情報やフェイクニュースからブランドの安全を確保するための、継続的な取り組みの一環として、世界のニュースサイトの信頼性と透明性を評価およびレビューする組織であるNewsGuardと新しいパートナーシップを締結。同組織は、ニュースメディアの信頼性や透明性を人の手によって評価を行っているという。

また同時に、モバイルアプリ向けSDKをアップグレードし、ウェブと同じ収益化の機能をモバイルアプリにも適用させたことも公表した。

 

【新サービス・新機能】

 

ADKマーケティング・ソリューションズ、音声広告とディスプレイ広告を組み合わせた広告効果を検証

ADKマーケティング・ソリューションズは、第一三共ヘルスケアの協力により、音声広告(radiko、Spotify)とディスプレイ広告を組み合わせた広告効果の検証を行った

効果検証(ブランドリフト調査)において、音声広告のみの接触者は認知 6.4倍、興味 2.8倍、好感 2.5倍、購入意向 2.8倍、のリフトアップが確認された。

音声広告複数回接触者のディスプレイ広告のクリック率比は広告非接触者に比べて、1.55倍になることが確認され、音声広告がもつ記憶に残るという特性が、ディスプレイ広告の効果の引き上げに寄与したと考えられるとのこと。

 

 

電通テック、店舗の顧客獲得や求人を支援する広告配信プラットフォーム「spreAD for Stores」を提供開始

電通テックは、多店舗展開やフランチャイズ経営を行う小売企業に向けて、店舗ごとの課題や地域特性に即した新規顧客の獲得および求人を支援するデジタル広告配信プラットフォーム「spreAD(スプレッド) for Stores」の提供を開始した

タブレット1台で従業員自身が広告配信の設定を「D.I.Y.」(Do It Yourself)できるため、本部連携のもと、各店舗の裁量で来店促進や近隣エリアでの求人募集など店舗の状況に最適化したアプローチを実現すると同時に、店舗販促のDX化を支援する。

 

 

InMobi、 アジア太平洋の重点成長市場の日本に投資

InMobiは、日本向けビジネスを強化することを発表した。

広告主、アプリのパブリッシャー・開発者、パートナーのモバイル広告運用のさらなる向上を支援できるよう、プロダクト、人材、パートナーシップを拡充する。

プロダクトについては、主力プロダクトのモバイルアプリ向け SSP「 InMobi Exchange」の提供をさらに強化していく。

 

 

京王電鉄、東京都交通局と京王エージェンシー、京王新線新宿駅初の広告用デジタルサイネージを設置

京王電鉄と東京都交通局及び京王グループの京王エージェンシーは、京王新線新宿駅改札外に、23面のデジタルサイネージ「新宿KTビジョン」を設置し、4月5日(月)から広告放映を開始する

「新宿KTビジョン」は、京王新線を始め、都営新宿線、都営大江戸線などの鉄道利用者のほか、各線の改札前コンコースを通過する周辺施設利用者にもアプローチ可能な、これまでにない高い訴求力を持つデジタルサイネージ。

既存のデジタルサイネージ「新宿K-DGキングウォール」や「新宿K-DGピリエ」と組み合わせて広告展開を行うことで、新宿駅をデジタル媒体で網羅し、世界最大規模のターミナル駅で、より多くの人にインパクトのある情報発信を行うことができる。

【サービス連携・業務提携】

 

ヤマダデンキとサイバーエージェント、販促DXにおいて業務提携を締結し広告事業参入へ 

サイバーエージェントとヤマダデンキは、消費者の購買体験の向上を目的に、ヤマダデンキの販促DXにおいて業務提携を締結した

ヤマダデンキが保有するデータを統合した販促データ基盤を共同開発し、独自の購買データを活用した公式広告メニュー「ヤマダデジタルAds(ヤマダデジタルアズ)」の提供を、2021年4月より開始する。

 

 

UNICORN、国産デジタル屋外広告プラットフォーム「GENIEE DOOH」と連携

アドウェイズの100%子会社であるUNICORNは、ジーニーが開発・運営するデジタル屋外広告プラットフォーム「GENIEE DOOH」と連携を開始した

本連携により、広告配信の強化に加え、「UNICORN」からプログラマティックなDOOH広告枠の買い付けが可能になる。

 

 

ジェイアール東日本企画、SmartNews との共同商品をテスト販売開始

ジェイアール東日本企画は、スマートニュースが提供するスマートフォンアプリケーション「SmartNews」と連携し、交通広告を起点とした商品体験支援パッケージのテスト販売を開始した

交通広告でキャンペーンを告知し、スマートニュース上で抽選式のサンプリングキャンペーンに参加、当選者は市中にあるコンビニエンスストアで対象商品と引き換えが可能となるものという。

交通広告を起点とした本広告商品では、首都圏のJR東日本利用者に対する商品の「認知獲得」から「店頭でのサンプリング」までをシームレスに実現し、店舗送客および対象商品のトライアル機会創出を図る。テスト販売結果を踏まえ、本商品化を検討していくとのことだ。

 

【資本提携・買収】

 

ジールス、Zベンチャーキャピタル、電通グループ、博報堂DYグループなどから総額18億円の資金調達

Zealsは、Zホールディングス傘下のZ Venture Capital、電通グループ、HAKUHODO DY FUTURE DESIGN FUND、ジャフコ グループを引受先とする第三者割当増資及び金融機関からの融資、コミットメントライン契約締結とを合わせて総額18億円の資金調達を実行した

併せて、ジールスは株式上場の準備を開始した。

 

【調査】

 

フリークアウト、「消費者のコネクテッドテレビ利用状況と広告への態度変容傾向の調査」を実施

フリークアウトは、「消費者のコネクテッドテレビ利用状況と広告への態度変容傾向の調査」を実施した

調査結果によると、コネクテッドテレビデバイスを利用している消費者は57.8%と、半数以上を占めるということがわかったという。

また、コネクテッドテレビデバイスを利用している消費者のうち、テレビデバイスでテレビ番組を見ている時間が一日平均約122分に対して、テレビデバイスでインターネット動画サービスを見ている時間は一日平均約72分という結果を得たとのことだ。

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長   慶応義塾大学経済学部卒。 外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。 2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。