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ナイル大澤氏とUNICORN田井氏が登壇 交流×学び×成長! ExchangeWire Japan媒体説明会レポート

ExchangeWire Japanは5月16日(金)に東京カルチャーカルチャーにて媒体説明会を行った。2年連続で行われた媒体説明会には、25社以上40名近い方が参加した。

媒体説明会では特別講演として
・ひとりマーケターが成果を出す仕事術:特別編(株式会社ナイル 大澤心咲)
・2年連続でATS Tokyoへの参画を決めた理由(UNICORN株式会社 田井花佳)
が行われた。本記事では、上記2つの特別講演を中心に媒体説明会の様子をお届けする。

 

 

ひとりマーケターが成果を出す仕事術
大澤心咲氏が提言する組織を巻き込む戦略と施策

大澤心咲氏は、新卒でアクセンチュア株式会社に入社。その後、ホリゾンタルDX事業や自動車産業DX事業に強みを持つナイル株式会社に2018年に転職。同社ではSEOコンサルタントとして勤務し、その後、集客を中心としたひとりマーケターとして、マーケティング組織とインサイドセールス組織の立ち上げを行った実績を持つ。ExchangeWire Japan読者の多くが、ひとりマーケターとして日々業務にまい進していることを踏まえ、自身の経験を基に、ひとりマーケターが組織の中で成果を最大化するための5つの戦略と具体的な施策を伝授した。

 

1. 上司はあなたの代弁者!
大澤氏が何よりも大事と力説したのが、上司との関係性だ。
ひとりマーケターが陥りがちな課題として、社内での認知度不足がある。大澤氏は、この状況を打破するために、まず「ひとりマーケターが参加していない会議で、上司がマーケティングの取り組みについてあなたの代わりに話せる状態にすることが理想」だと語る。そのための法として、週に15分でもよいので、上司にマーケティング活動の状況をインプットする時間を設けてもらうことを提言した。

「マーケティングとしてどのような仕事をしているのかを、上司の口から会議等の場で話してもらえる」状態を作ることで、社内での認知度不足が解消し、物事を進めやすくなると大澤流のノウハウを紹介。そしてさらに「上司の予定をチェックして、関連会議に向けて話してほしいポイントを先に伝えておくのも有効です」と、すぐに使える実践的なテクニックも紹介した。

 

2. 営業との連携を「議事録作成」で強化!
営業部門との連携不足も、ひとりマーケターが陥りやすい課題だ。大澤氏は課題解決のために「議事録書きます!」と言い、営業の定例会議に参加することを推奨した。

議事録を作成することで、営業組織の人間関係や専門用語、背景を理解することができる。営業メンバーたちの実情を知ることで「相手の事情をイメージできるようになり、仕事のお願いや交渉事もしやすくなった」と、その効果を強調する。さらに、議事録のタスク管理を通じて、営業担当者とコミュニケーションを取ることができ、関係構築に役立ったそうだ。

 

3. 顧客の「生の声」を直接聞く
営業からの伝聞情報だけでなく、顧客の「生の声」を直接聞くことの重要性も強調する。大澤氏のチームでは、受注・失注した営業の商談録画をそれぞれ確認し、気になった発言のメモ取りを月に1回はやっているという。こうすることで営業担当者からの話にくわえ、具体的な顧客ニーズを拾い上げ、マーケティング戦略に反映できるようになると効果を述べた。

 

4. 「日報」で業務を可視化し、時間を生み出す
日報を作成し、自身の業務内容と工数を可視化することで「不要な業務がはっきり見えてくる」と大澤氏は語る。その上で上司に、不要な業務を削減した時間で何ができるか(例えば「この業務がなくなったら私は、ウェビナーが月に2回できリードを〇件獲得できます!」など)を具体的に提示したことで、現在は自分のやりたい業務に集中できる環境をつくることができたという。

 

5. 協力会社との「情報共有」で連携を深める
協力会社との連携においては、単にKPIを共有するだけでなく「同じチームの一員として情報提供することが多い」と大澤氏は語る。NDA(秘密保持契約)を締結した上で、細かい数字や自社状況を共有することで、協力会社からの深い理解と協力を得られ、より効果的な施策の実行につなげたと成果を述べた。

孤独で雑務を含めた業務量の多い、ひとりマーケター特有の悩みに寄り添った
実践的な講演に、多くの参加者は頷きながら拝聴していた

 

大澤氏の講演は、ひとりマーケターが組織の中で孤立せず、周囲と連携しながら成果を最大化するための具体的な方法論を提示するものだった。上司、営業、顧客、協力会社とのコミュニケーションを密にし、自身の業務を可視化することで、ひとりマーケターは組織の中でより大きな影響力を発揮できるだろう。大澤氏の言葉を参考に、組織を巻き込むマーケティング戦略を実践してみてはいかがだろうか。

 

講演を行った大澤氏の自著『ひとりマーケター 成果を出す仕事術』 (マイナビ出版)

 

UNICORNがATS Tokyoにプラチナスポンサーとして参画する理由
業界課題への提言と共感の輪を広げる戦略

UNICORN がATS Tokyoに参画する理由を語る田井花佳氏。
広報担当者として、これほどまでに業界のあるべき姿や自社のミッション、
価値を自分の言葉で、しかも臆することなく語れる人材は多くない。
田井氏の熱意と信念が伝わるプレゼンテーションは、
聴衆を惹きつけ「共感」を呼ぶ力があった

 

媒体説明会では、ATS Tokyo 2023、2024と2年連続でプラチナスポンサーとして参画したUNICORN株式会社(代表者:代表取締役 山田 翔 以下、「UNICORN」)のPR担当 田井花佳氏が『2年連続でATS Tokyoへの参画を決めた理由』という講演を行った。

UNICORNは、インターネット広告事業を手がける株式会社アドウェイズ(代表者:代表取締役 山田 翔)の100%子会社で、DSPとして広告配信プラットフォームを提供している。

田井氏は、UNICORNがATS Tokyoにプラチナスポンサーとして参画する理由を「単なるリード獲得の場としてではなく、業界のあるべき姿を提言し、共感を広げるための戦略的ツールとして活用している」と強調した。

UNICORNのATS Tokyo登壇レポートは
『インターネット広告の計測と評価の闇、そしてあるべき姿』(2023年)、
『オンライン広告の効果計測の原点回帰-本当に重要な指標とは』(2024年)
から確認できる

 

 

 

ATS Tokyoを「共感」を広げる場として活用

インターネット広告市場は成長を続けているものの、ユーザー体験を損なう広告が依然として多く存在する。田井氏は「インターネット広告、本当に好きですか?」と問いかけながら、66%の人が広告の内容をほとんど読まないというアンケート結果を引用し、約1兆円もの広告費が無駄になっている可能性を指摘する。

続けて「UNICORNは、ユーザーにとって価値のある広告配信を行うことで、メディア上でのユーザー体験を向上させ、広告効果を高めることを目指しています」と述べ、この考えに「共感」してくれる広告主、代理店、媒体社等との関係構築のために、ATS Tokyoを活用していると述べた。

「ATS Tokyoは、短期的な売上ではなく、業界のあるべき姿を発信し、広告配信の課題に気づいてもらうきっかけ作りの場にできるかどうかを重視しています」と語る田井氏だが、プラチナスポンサーとしてATS Tokyoに参画し、プレゼンテーションを行ったことで4つの効果があったと報告する。

 

  1. 価値観ベースの関係構築: UNICORNの考え方に共感する企業からの問い合わせが増加。
  2. 認知度向上: 広告のあるべき姿を提言する企業としての認知が広がり、好意的なコメントが多数寄せられた。
  3. 大手広告代理店との戦略的パートナーシップ: 某大手広告代理店がATS Tokyoでのプレゼンを聞き戦略を転換。これまで以上にUNICORNを活用していただけるようになった。
  4. インナーマーケティング効果: 登壇内容をオウンドメディアで記事化し、営業担当者が顧客にUNICORNの考え方を伝えやすくなった。

 

これらの効果について、田井氏は費用対効果を定量化することは難しいとしながらも「大きな成果を得ることができました!」と報告した。

「業界課題の共有+啓蒙+少しだけ宣伝」というATS Tokyoの活用法も伝授

 

 

 

多くの企業がイベント協賛を費用対効果で判断する中、UNICORNはATS Tokyoへの協賛において、短期的な売上に対する費用対効果をほとんど考慮していないという。その理由は、同社のソリューションが「広告配信の課題に気づいている人に対して特に強く響く」という特性にあり、また業界課題への提言を通じて共感を広げ、業界が健全化すればUNICORNの中長期的な成長につながると考えているからだ。

最後、田井氏はこう締めくくった。
「UNICORNだけでは業界は変えられません。同じ価値観持っている企業さまがいらっしゃれば一緒に業界を変えていきましょう💪 ぜひお声かけください!」

 

 

写真で見る媒体説明会の様子

媒体説明会では、上記の2講演のほか、人気記事ランキング、スポンサードコンテンツ紹介、ATS Tokyo 2025(11月21日 東京ドームホテル開催)の告知が行われた。
媒体説明会後は、軽食を楽しみながらのネットワーキングの時間も設けられ、参加者たちはリラックスした雰囲気の中で意見交換や情報共有を積極的に行っていた。

 

ExchangeWireJAPAN
編集長 野下智之

ExchangeWireJAPAN
編集長 長野雅俊

ExchangeWireJAPAN
副編集長 柏海

ExchangeWire Japanでは居酒屋対談でおなじみの
株式会社Leave it to me 代表取締役社長 池田寛氏
最近恵比寿でスナック「支えあい」をオープンしたらしい

乾杯の挨拶を務めた
Browsi アジア地域統括マネージャー 天野耕太氏
オシャレな眼鏡を首元にかけての挨拶も天野流

 

ABOUT 町田貢輝

町田貢輝

ExchangeWireJAPAN 編集担当 日本大学法学部法律学科卒業。編集プロダクション、出版社でエンタメ、健康、IT関連の雑誌と書籍の編集・進行管理に従事。2024年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。DX領域のメディア運営全般ならびに、調査研究を担当する。