「バナー広告枠へ動画広告を配信」する技術がもたらすものとは ―動画広告の常識を変えるSeenThisの挑戦[インタビュー]
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独自の「アダプティブストリーミング」技術を保有する、スウェーデンに本社を構える SeenThis。いわゆるバナー広告枠に動画広告の配信を可能にする同社の技術は、いかに活用されているのか。SeenThis Japanの営業責任者を務める飯嶋攝子氏に話を聞いた。
(Sponsored by SeenThis Japan)
独自のストリーミング技術を開発
―改めて自己紹介と貴社の事業紹介をお願いします。
「オープンウェブにおける動画広告パートナー」として事業展開するSeenThis Japanで営業部を統括する飯嶋攝子と申します。
当社は、各メディアが保有する静止画の広告枠を、動画広告を軸にしたリッチクリエイティブ広告配信面へと変える技術を提供しています。具体的には、通信環境に応じてデータの転送量や転送のタイミングを調整する「アダプティブストリーミング技術」を用いることで、動画広告配信の最適化を行っています。
なお、オープンウェブに加え、Amazon DSPを通じてAmazonが提供する広告枠のショッピング面(オンサイト)とオープンウェブ(オフサイト)にも広告を配信することができます。
―データを一気にダウンロードするのではなく、順次処理していくアダプティブストリーミングという手法は広く活用されてきたと理解しています。貴社技術の独自性は何ですか。
ストリーミング自体は、主要な動画配信及び音楽配信プラットフォームをはじめとして広く使われています。当社技術の独自性は、オープンウェブ上のプログラマティック広告で利用できるようにした点にあります。
従来の動画広告は、表示されるまでに一定時間を要するものと受け止められてきたと思います。このためパブリッシャーは、ページ全体の表示に支障が出ないように動画広告枠を記事中に置くといった対策を行ってきました。
当社技術を用いれば、このような表示の遅れを大幅に抑えることが可能です。「オープンウェブ上に豊富にある静止画枠上で動画を素早くかつ円滑に表示することができれば、ユーザー体験が一変するのではないか」との着想に基づき技術開発を進めて、2017年よりオープンウェブでリッチクリエイティブと呼ばれる動画広告のストリーミング配信を展開してきました。
―動画広告表示の遅れを解消することで広告効果にはどのような影響があるのでしょうか。
まず広告表示までの時間を短くすることで、ユーザーが動画広告の再生前に離れてしまう機会を減らすことができるので、ビューアビリティ、再生率、視聴完了率といった数値が改善されます。当社の配信実績では、ビューアビリティの数値が平均して10%以上向上しています。
また従来のアウトストリーム広告と比較してCPMは1/2から1/3程度に抑えられます。、時にはご活用いただく役割が異なる場合もありますが、同じ動画という意味ではCTV 広告と比較すると1/3~1/4程度にまで低く抑えられることが強みです。動画専用の広告枠に限らず、豊富にある静止画枠を買い付けられるため、活用できる在庫が広がるためです。再生される機会が増え、配信単価が下がれば、たとえ視聴完了率が同じであっても、視聴完了当たりのコストを抑えることができます。
―ただ 、静止画枠は動画枠よりも目立たない位置に設置される傾向があるのではないでしょうか。
必ずしもそうではありません。というのも、メディアのロゴのすぐ上や下など、目に入りやすい位置が静止画枠になっている場合がかなり多くあるからです。また先ほども触れたように、従来の方式では読み込みに時間がかかるため、ページ上部に動画広告枠を設置しにくいという事情もありました。
さらに静止画枠に動画広告を配信することで 、クリック率などが改善し、枠の価値が高まれば、パブリッシャーへの収益還元にもつながると考えています。
―貴社が提供するリッチクリエイティブはどのような用途で活用されていますか。
動画広告を長く見ていただくことに加えて、「動画内容に加えて、追加の情報を伝えることができる」というのが特徴的です。キャンペーンのKPIに合わせて、CTAの設置はもちろん、複数の商品やカラーバリエーションを魅力的に表示したり、チャット要素やスクラッチ、またゲームの要素を加えて、興味関心を醸成すること ができます。このため、リーチ拡大や認知向上をKPIとするキャンペーンでのご利用が非常に多いです。
*上記動画をクリックすると、実際の動画を体感いただけます。
またSNS向けに制作した動画素材の活用を目的としてSeenThis をご活用いただく場合も 多くあります。 SNS上の 動画広告の多くは一定数のユーザーには届く一方で、 SNS以外の場で過ごしている時間には接点を持ちにくいという側面があります。当社はそれらの動画をオープンウェブにも届けることでユーザーとの接点を補完します。
さらにSeenThis は、比較検討の段階に相当するミドルファネルへの働きかけにも有効です。一般的に、認知目的にはテレビCMやインストリーム動画、獲得目的にはバナー広告や検索広告などが活用されていますが、その中間に位置する比較検討段階では動画で訴求できる選択肢がまだまだ限られています。このミドルファネルで訴求力のある動画広告を配信したいと考える広告主様には最適な選択肢だと思います。
加えて当社が2025年に第三者動画配信パートナーとしては初めてAmazon Ads Partner Networkに参画して以来、Amazon DSPを活用したAmazonのサイト内/外(オンサイト/オフサイト)への配信を目的としたご利用が増えています。
―インストリーム広告やSNSの動画広告とリッチクリエイティブはどのように棲み分けされているのですか。
インストリーム広告は音声を伴った映像表現という意味でテレビCMに近いです。またSNSではフィード上に表示されるコンテンツを短時間で次々と消費していく傾向が強いと思います。
対照的にオープンウェブの特徴は、ユーザーが自ら選んだ記事に向き合っている瞬間に接触できることです。その瞬間に自分の関心に合う広告が表示されれば、目を向けていただける可能性が高くなります。
電通デジタルとThe Trade Deskのご担当者様との対談でも言及がありましたが、テレビCM、インストリーム、SNS、オープンウェブなど、異なる環境やタイミングで接点をつくることが重要です。そのようなマルチチャネル施策の一部としてSeenThisを使っていただくことが有効な活用法だと思います。
―オープンウェブに加えてやや毛色が違うように思えるAmazonを配信対象としているのはなぜですか。
Amazonには現在、Prime VideoやFire TVといった認知目的と、ECサイト内のスポンサード広告など獲得向きのチャネルが用意されています。当社が担うのは、やはりその間に位置するミドルファネルです。当社の技術を使うことで、従来は静止画が表示されてきたAmazon ECサイト上*1に動画を届けることが可能になりました。 結果として、Prime Videoなどで認知を獲得し、SeenThisを通じて比較検討を促進し、その先の購買につなげる。こうした施策を組み合わせた活用法が、ご好評をいただいています。
*1: Amazon ショッピングサイト上の掲載可能箇所詳細については、お問い合わせください。
「環境に優しい技術」としても注目
―SeenThisと相性の良い商材や広告主のタイプはありますか。
動画素材をお持ちの広告主様であれば*2、幅広い業種でご活用いただけます。最近特に増えているのは、ブランドリフトにおいて認知だけでなく、好意度や利用意向を高めたいというご相談です。他の施策で商品認知を獲得していても、その先の指標がなかなか上がらない場合がありますが、当社のリッチクリエイティブでは認知以外の指標でもリフトが期待できます。
*2: 静止画のみでも配信は可能ですので、ご相談ください。
―SeenThisのリッチクリエイティブを配信するに当たり、広告主や広告代理店はどのような準備を行う必要がありますか。また具体的な活用フローを教えてください。
事前準備としては、キャンペーンの目的を明確にしていただき、動画などの素材とLPをご提供いただければOKです。
広告配信に関しては、GoogleのGDNやDisplay & Video 360、Amazon DSP、The Trade Deskなどと連携しているので、普段お使いの配信環境をそのままご活用いただくことができます。加えて、国内のDSPや、日本市場に参入している海外のDSPでも利用可能です。それ以外のDSPやSSPも、第三者配信の広告タグを受け付ける仕組みがあれば対応できる場合があります。
活用フローについては、「セルフサーブ」と「マネージドサービス」があり、以下の通り異なります。
セルフサーブ:クリエイティブの制作・広告タグ発行までをSeenThis が行い、広告タグの入稿、運用、レポーティングは広告主/代理店様にて行っていただく
マネージドサービス:クリエイティブの制作・広告タグ発行・入稿・運用・アフターレポートまでをSeenThis が行う
配信や運用は基本的に既存のプラットフォームの管理画面上で行いますので、セルフサーブの場合もSeenThisの管理画面を新たに操作する必要はありません。広告代理店様を通じたご発注が多いですが、広告主様から直接ご依頼いただく場合も増えており、日に日にマネージドサービスのご要望が多くなっております。
―クリエイティブ制作はどのように行われるのでしょうか。
SeenThis Japanには、動画制作専任チームがおり、基本的には、広告主様及び広告代理店様が既にお持ちの動画素材などを元にクリエイティブを制作します。動画だけをそのまま配信することも可能ですし、例えば300×250ピクセルのバナー枠に16:9の横長動画を入れると余白が生まれるのでその部分にCTAやブランドのロゴ、キーメッセージを配置することなどが可能です。上述のギミックやゲーム的な要素を追加する場合も、商材、目的、動画素材、LPなどを総合的に加味して、当社の専任チームが制作します。
―SeenThisの技術は、本社を置くスウェーデンなどでは環境への配慮という観点でも注目されていると伺いました。
ダウンロード型の動画配信と比較して、データ転送量を低く抑えられるので、電力消費ひいてはCO2排出量を節減する技術としても注目いただいています。
日本市場でも、広告効果の向上とあわせて環境負荷の低減に関心を寄せる広告主様が少しづつ増えつつあります。今後、広告配信におけるCO2排出量の削減がより一層求められていく中で、この分野を牽引する存在であり続けられるよう、引き続き技術の研鑽に取り組んでいきます。
SeenThis Japan株式会社
オープンウェブ上には、まだ十分に活用されていない膨大な広告ポテンシャルが存在しています。多くの広告主が大手主要プラットフォームでのリーチを追い求める一方で、ユーザーはプレミアムパブリッシャーやその他様々なコンテンツ上で多くのオンライン時間を過ごしています。しかし、これまでオープンウェブ上での動画広告は、その力を十分に発揮できていませんでした。SeenThisは、こうした状況に変革を起こします。SeenThis はみなさまの動画広告パートナーとして、オープンウェブでも確かな成果が出ることを証明し、パブリッシャーの収益性を維持しながら、コスト効率の高い動画広告によって、より多くのアテンションと卓越した成果を実現します。2017年の創業以来、SeenThisは50カ国以上・5,000を超えるブランドに対し、数十億回規模のストリーミング配信を提供してきました。ブランドには、オーディエンスがいるすべての場所でリーチする権利があり、パブリッシャーには、持続可能な収益を得る権利があり、そしてインターネットは、オープンであり続けるべきである、と考えています。
・会社名:SeenThis Japan株式会社
・マネージングディレクター:今村 幸彦
・所在地:東京都港区麻布十番2-20-7
・URL:https://seenthis.co/ja/
・LinkedIn : https://jp.linkedin.com/company/seen-this-japan
・お問い合わせ:info@seenthis.jp
ABOUT 長野 雅俊
ExchangeWireJAPAN 共同編集長
ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。ExchangeWire主催の大型イベントであるATS Tokyoのモデレーターも務めている。















