先週のアドテクシーン: ブライトコーブが動画ポータルソリューション「Gallery」の国内本格展開を発表、AppBankがオーディエンスデータを提供するサービス「AppBank Audience」β版の提供を開始

日本国内、アドテクシーン画像

(ライター:岡 徳之

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

 

 

サイバーエージェントが国内初となるネイティブ広告に特化したSSPの提供を開始

サイバーエージェントのアドテクスタジオが、国内初の取り組みとなるスマー トデバイス向けネイティブ広告に特化したSSP「CA ProFit-X(シーエープロフィットエックス)」の提供を開始する。ネイティブ広告ネットワーク「AMoAd ネイティブ広告」をはじめとする、4つのネイティブ広告ネットワークと連携しており、さらに多くのネットワーク各社との接続調整を進めている。パブリッ シャーはCA ProFit-Xのタグを設置することで、4つのネイティブ広告ネットワークが抱える多数のプロモーションの配信を受けることが可能になる。サービス開始の背景には、国内のネイティブ広告在庫の増加と、需要の拡大がある。

 

D2CとFringe81がスマートフォンアプリを中心としたアドネットワークを共同構築

D2CとFringe81が、スマートフォンアプリを中心とした新しいアドネットワークの運営・構築における包括的業務提携を結び、共同運営することに合意した。本アドネットワークには、多様なデータのリアルタイム処理技術や、配信最適化技術などの最新のテクノロジーと、誰もが簡単に運用可能な優れたUIを実装するとしており、その詳細は明らかになっていないがこれまでにないものを目指すと謳っている。Fringe81は今年2月に電通グループからの出資を受けており、その成果の1つと考えられる。

 

AppBankがオーディエンスデータを提供するサービス 「AppBank Audience」β版の提供を開始

AppBankが、同社が運営するアプリレビューサイト「AppBank.net」に訪れるオーディエンスデータを企業向けに提供するサービス「AppBank Audience」β版の提供を開始した。モデューロが提供するDMP「Audience One」へ集積した、スマートフォンへの興味関心が強いユーザーやスマートフォン関連アクセサリーへの興味関心が強いユーザーなどにセグメント化したデータを広告主企業は利用することができる。媒体社のデータエクスチェンジは国内でもまだ事例が少ないため先進的な取り組みといえる。

 

「CA DataFeed Manager」がGoogleが提供する「広告カスタマイザ」と連携

サイバーエージェントのアドテクスタジオが、データフィードマネジメントサービス「CA DataFeed Manager」において、Googleが提供する「広告カスタマイザ」と連携した。CA DataFeed Managerは、企業が保有する自社の商品データに基づき、各広告配信先の仕様にあわせ最適化したデータフィードを生成するツール。企業は本ツールを導入することで、サイト上の商品データを一元管理できるだけではなく、生成したデータフィードの追加・変更・削除などオペレーションに関する管理コストの削減も可能となるという。広告カスタマイザは、Googleが2014年10月22日より提供を開始した比較的新しい検索連動型広告。

 

ブライトコーブが動画ポータルソリューション「Gallery」の国内本格展開を発表

ブライトコーブが、米国ではすでに展開をしている動画ポータルエクスペリエンスをマーケターが簡単に作成できる動画ポータルソリューション「Brightcove Gallery」の日本における販売を本格的に開始した。本サービスは、動画ページや動画枠を実装・公開するためのあらゆるノウハウをワンストップで提供するもの。SEO、レスポンシブデザイン、ソーシャル共有、および物販や営業問い合わせ等のコンバージョンにおけるベストプラクティスを活用し、独自の動画チャンネルや商品ショーケース、イベント マイクロサイト、動画を使ったサポートサイト等をわずかな時間で実装、公開することが可能だという。

 

グリーグループのGlossomが「GREE Ads Reward」にてレコメンド広告配信機能を追加

グリーの子会社であるGlossomが、スマートフォン向けリワード広告ネットワーク「GREE Ads Reward」にて、ユーザーの行動履歴をもとに興味・関心の高い広告を表示する「レコメンド広告配信機能」を追加した。この機能は、GREE Ads Rewardシステム上から取得したユーザーの属性や行動履歴から、そのユーザーにとって興味・関心が高いと推測される広告を選定し、配信するもの。本機能により、配信する広告をユーザーごとに最適化できるため、コンバージョン数のさらなる向上が見込めるという。レコメンド機能はいまやプラットフォームのデフォルト機能のようになってきている。

 

「Yahoo! JAPAN」と「Tカード」がT会員の行動履歴やネット広告閲覧履歴などの相互提供を4月1日より開始

「Yahoo! Japan」を運営するヤフーと「Tカード」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブが、T会員の購入・ポイント利用履歴やネット広告閲覧履歴などの相互提供を4月1日より開始する。Yahoo! JAPANは、特定のクライアントによって出稿された広告に関する閲覧履歴情報を、特定の個人を識別することができないように加工した上でCCCに提供し、CCCは特定の商品に関する購入履歴情報を、特定の個人を識別することができないように加工した上でYahoo! JAPANに提供する。国内トップ同士の本格的なO2O戦略の開始となるが、以前Suicaの履歴の利用で大きな批判が出たこともあり、どのような反響が生まれるか注目したい。

 

JIAAがネイティブ広告に関するガイドラインを策定

国内のネット広告の業界団体のインターネット広告推進協議会が、いわゆる「ネイティブ広告」について、掲載に関わる事業者の指針となるガイドラインとして「インターネット広告掲載基準ガイドライン」を改定し、加えて「ネイティブ広告における推奨規定」を新たに策定した。今回策定したガイドラインは、当協議会の「ネイティブアド研究会」の中で立ち上げた「ネイティブ広告審査分科会」において、消費者保護の観点から、ネイティブ広告を掲載・配信する媒体社、プラットフォーマー、ネットワーク配信事業者が、自ら守るべきガイドラインとして作成したもので、内外に広く啓発することを目的としている。ネイティブ広告という名前はバズワードのように広がったが、これによって一定の定義づけが完了したことになる。定義が決まったことでさらなる発展が期待される。

 

 

 

 

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野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長

外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。 2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。