アドフラウドはますます巧妙化-Appierが最新動向を解説

写真:Appier

AI(人工知能)テクノロジー企業のAppierは、10月17日、都内にてアドフラウド動向に関する説明会を行った。

最高技術責任者(CTO)兼共同創業者を務めるジョー・スー氏の台湾本社からの来日に合わせて開催された本説明会には、メディア関係者たちが出席。アドフラウドの手口が巧妙化し、従来の対策を適用するだけでは不十分であるとの現状を伝えた。

同氏によると、従来のアドフラウド対策では、ある一定の現象が見られた際に特定のソリューションを適用する「ルールベース」のモデルを採用。例えば、プログラムが操作したブラウザがインプレッションやクリックを生み出す手法に対しては「IP/IDFAフィルタリング」、またインストールプロセス中に不正なクリックレポートを送信する「クリックインジェクション」に対しては、クリックからインストールまでの時間(CTIT)が極端に短い場合にそのクリックを無効と見なす「CTIT制限」といった各対策を適用する。

しかし、近年ではアドフラウドの手口が巧妙化。初めは正しいサイトを装い、後から不正なインストールを発生させる「カメレオン」型や、予測不能なタイミングでアプリ内登録が非常に少ないインベントリーを大量に発生させる「インベントリーバースト」などの事例が出回り始めているという。また偽装のために、プログラムではなく人間が手動で作業する「クリックファーム」の存在も問題視されている。

前述のルールベースにおいては、一般的には「コンバージョンレート」といった指標や、「クリックタイム×アクションタイム」といった異なる指標の組み合わせを3次元まで分析可。しかし、アドフラウドが複雑性を増している現状においては、3次元では十分な分析を行なうことが難しくなってきている。そこでAppierでは、AI技術を活用することで80次元のデータを分析。膨大な数の指標を分析対象とすることができるという。

スー氏は、「アドフラウドの被害を軽減させるには、従来のルールベースの検出方法では限界がある」と主張。アドフラウドが複雑性を増せば増すほど、AIを活用した対策が必要になるとの見解を示した。

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長野 雅俊

ExchangeWireJAPAN 副編集長
ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。 ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 日本や東南アジアを中心としたデジタル広告市場の調査などを担当している。