セプテーニが語るAmazonの魅力と本質-第一回:「Amazon広告は、単なる”運用型広告”ではない!」

昨今、日本でも、Amazonの動向が以前に増して注目されるようになりました。Amazonが次々に打ち出すサービスは、消費者の生活を日々大きく変えています。私自身も、気づけばAmazonのサービスに触れない日は無くなり、AmazonEcho、DashButtonのような革新的なプロダクトに、毎日魅了されています。

デジタル広告専門エージェンシーのセプテーニは、これまでさまざまな国内メーカーのクライアント(以降クライアント)との取り組みを進めるなかで、昨年頃より、Amazon内での売上最大化について相談をいただくことが増えてきました。そこで、Amazon内の売上に関わるマーケティング施策への取り組みを強化し、現在は多方面から、クライアントのAmazon内における販売・デジタルマーケティング支援を行っています。

本コラムでは、一エージェンシーの観点で、Amazonを取り巻く現在の状況について、三回に渡り解説いたします。

第一回目の今回は、そもそもなぜ今Amazonに注目すべきなのか、またどのようなスタンスでAmazonという巨大なプラットフォームに向き合うべきかについて、考えていきたいと思います。

拡大を続けるAmazonとその利用特性

日本でAmazonがサービスを開始した2000年以降、着々とそのユーザー数は増え続け、今日では月間数千万人の利用者を抱えるプラットフォームに成長しました。販売される商品は数億種類を超え、膨大な商品が日々閲覧・購入されています。

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※出典元:Septeni Japan株式会社

その中で、昨年の中頃まではAmazonが一「広告メディア」として注目を浴びることは、日本においてあまり多くなかったように思います。しかし、上記の月間利用者数から見ると、昨今のデジタルプロモーションにおける主要プラットフォーム・メディアと比べても、Amazonは広告メディアとして十分なメリットを感じさせる規模であると言えます。

また、Amazonは多くの消費者にとって「買い物の場所」であり、言うまでもなく、明確な「購買の意思」を持ったユーザーが訪れます。ただし、忘れてはいけないのは、Amazonに訪れたユーザーが購買行動に移るとき、それはAmazon上だけの購買とは限らないということです。

たとえば、「Amazonで商品を知り、店頭で購入する」「店頭で商品を手に取りつつ、同時に手元のスマホからAmazonで商品情報を調べ、そのまま店頭で買う」といった行動を、みなさんも取ったことがあるのではないでしょうか。

クライアントは、今後Amazon経由の売上を伸ばすかどうかに関わらず、Amazonはブランド全体の売上や価値を左右していることを、改めて認識しなければいけません。つまり、単なる一つの販売チャネルとして捉えるのではなく、購買行動に関わる「商品情報のプラットフォーム」という目線で、しっかりと対策を行うことが重要です。

図2

※出典元:Septeni Japan株式会社

対応が急がれるメーカーの実状

転じて、クライアントサイドの取り組み状況に目を向けてみます。クライアントにとり、これまでAmazonは、一つの「卸先」や「出店先」でした。そのためクライアントの社内では、オフラインの店舗と同様に、Amazonに対しても営業部門のみで担当していたり、その他のさまざまなECサイトと並列で扱っていることも少なくありませんでした。

そのような中、Amazonそのものが存在感を増すにつれ、抜本的な体制の見直しに動くケースも少しずつ出てきています。具体的には、マーケティング部門を巻き込んだ横断プロジェクトの立ち上げや、直接的なAmazonに対する体制の強化(営業担当+広告担当の2名体制)などが挙げられます。

図3

※出典元:Septeni Japan株式会社

しかし、Amazon内における販促活動は、セルフサービスとなる(=クライアント自身で対応を行う必要がある)メニューも多く、多忙な営業の現場では十分な時間と手間をかけられないという声も多く聞かれます。また、Amazonにおける広告メニューは、デジタル広告の運用知見が重要といえる反面、クライアント内部では、そのような知見をこれまで溜めてくる機会が無かった、ということも少なくありません。そのため多くのクライアントが、最適な施策の実行にあたり、頭を悩ませている状況が見受けられます。

Amazonの広告は、単なる「運用型広告」にあらず

このような市況感を踏まえつつ、Amazon内での売上を最大化するためのキーポイントについて触れたいと思います。商品リスティングやプライシングなど、ECとしての前提部分はもちろんですが、ことAmazonにおいて欠かせないことが2点あります。

① Amazonを「売り場」「広告メディア」「プラットフォーム」の3方向から深く理解、対策すること

Amazonは、ECサイトでありながら巨大な広告メディアであり、ユーザー同士が商品に関する情報を交換し合うプラットフォームでもあります。

そのため、この3つの目線を渾然一体と持ちながら、バランスよく施策を行っていくことが、売上最大化に大きなインパクトをもたらします。

逆に言えば、1つの目線に偏って施策を実施しても、効果を最大化することは難しいと言えます。

たとえば、Amazonでは、マーケットプレイスを含めると、一つの商品が多くの販売者から出品されていることがあります。これらは、公式な販売商品より、安価に販売されることも少なくありません。そのような状況の中で、「売り場」としての施策を行わないまま、どんなに「広告メディア」としての目線から広告運用を最適化しても、早晩限界が来てしまうでしょう。

また、カスタマーレビューに着目することも非常に大切です。カスタマーレビューには、消費者がどんな課題解決のために商品を購入したのか、また使った結果どんな感想を持ったのか、といった情報が集まります。これらは、売り場という目線で出品戦略を立てるときにも、広告メディアという目線で販促戦略を立てるときにも、非常に有益な情報になります。

② Amazonが提供する広告メニューを、正しく効果的に活用すること

Amazonが提供するさまざまな広告商品を、単なる一つの「運用型広告」として、他のリスティング広告やソーシャル広告と同等に扱ってはいけません。Amazonの広告商品には、ECサイトに端を発しているからこそのユニークな特徴や運用ポイントが数多く存在します。これらをどれだけ運用戦略にとり入れ、日々きめ細かく運用していけるかどうかで、その効果には雲泥の差が生じます。

次回は、具体的なAmazonの広告商品をピックアップし、それぞれに対する運用ポイントを解説したいと思います。

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ABOUT 玉石 和正

玉石 和正

Septeni Japan 株式会社
ブランド広告本部 コミュニケーション戦略部 マネージャー
2011年、セプテーニ入社。入社以来、オウンドメディア活用(SEO・アクセス解析)から広告クリエイティブの最適化、各種デジタル広告のアルゴリズム研究などに従事。2016年~2017年には、複数の業務インフラの開発・導入プロジェクトを管掌する。2017年10月、ブランド広告本部の立ち上げに参画し、デジタルにおける認知・販促キャンペーンの戦略設計を行う傍ら、Amazonにおけるマーケティング専門チームを発足し、広告運用ツールなどの商品開発・推進責任者を務める。