「インハウス化にはマーケッター自身のSQL理解が必要」-AdjustとLiftoffがアプリマーケティングセミナーを開催

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モバイルアプリのアトリビューション計測を行うAdjustとアプリプロモーションプラットフォームのLiftoffは10月9日、都内でアプリマーケティングセミナーを開催した。

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本セミナーでは、両社が共同調査を実施した「日本市場のモバイルアプリエンゲージメントレポート」の概要を発表。Liftoffのカントリー・マネージャーを務める天野耕太氏によると、1億クリックと145万インストールに対する90億以上のデータを基に作成したという本調査では、女性ユーザーのインストール率が男性ユーザーの2倍という日本市場の特徴が明らかになった。

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また両社は、アプリ広告市場が成熟しつつある中、新規ユーザーだけではなく、非アクティブユーザーやアンインストールしたユーザーへの対応が課題になっていると指摘。Adjustの菊田元樹シニア・パートナーシップス・マネージャーは、インストール翌日の非アクティブユーザーの割合が80%に上り、一般的なユーザーが一度インストールしたアプリを削除するまでの時間が6日間弱であるといった傾向を踏まえた施策が必要と提議した。

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マッチングアプリの「Omiai」を運営する株式会社ネットマーケティングの有江佳子氏は、インストール獲得目的が一般的であるアプリ広告業界では珍しい認知獲得を目的としたアプリ専用アドネットワークやDSPの利用法を説明。マッチングアプリに対するマスメディアの広告出稿規制があり、また大手SNSアプリでは広告単価の高騰やユーザー層がごく一部に限定されるといった課題があることから、アドネットワーク及びDSPを通じて潜在層への幅広いリーチを得るよう努めているという。

セミナーの後半では、各業界からアプリ・マーケッターを招聘してのパネル・ディスカッションを実施。近年注目を集めているアプリ広告運用業務のインハウス化などについての議論を行った。

株式会社リクルートの横溝卓氏は、広告プラットフォームの管理画面に表示される数値と自社のKPIが必ずしも一致しないことから発生するデータ加工作業や、多種の広告クリエイティブ制作及び運用といった、これまで広告代理店が担ってきた業務をいかに効率化させるかが課題になると発言。JapanTaxi株式会社の中川祥一氏は、従来はエンジニアの領域とされてきたデータベース言語の一つであるSQLをマーケッター自身が理解することが今後はますます必要になるとの考えを示した。また株式会社メルカリの坂田博昭氏は、GoogleやFacebookといった大手広告プラットフォームが広告配信に関する各種の最適化機能を拡張してきているため、インハウス化に向けた環境は整備されつつあると述べた。

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長野 雅俊

ExchangeWireJAPAN 副編集長
ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。 ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 日本や東南アジアを中心としたデジタル広告市場の調査などを担当している。