広告+販促市場で広告売上収益5000億円を目指す―川邊社長が語るYahoo!JAPANの今後

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ヤフーは2月4日、「2018年度第3四半期 決算説明会」を開催した。

川邊健太郎代表取締役社長CEOと坂上亮介執行役員CFOが出席し、2018年度第3四半期連結業績をセグメント別に解説したほか、今後のビジネス分野についての展望を語った。

広告は7%増、スマホ動画は前年比約2.5倍

2018年度第3四半期累計の全社売上収益は7,075億円で前年同期比7.4%増(会計方針変更の影響を除いた場合の売上収益は7,224億円で同9.7%増)、営業利益は1,196億円で同19.0%減、四半期利益は700億円で同33.7%減となった。

収益の大きな柱である広告売上やアスクルグループの売上収益が寄与。一方、営業利益や四半期利益の減少については、販売促進費・人件費の増加や、‘新たな挑戦’における投資費用の影響だとしたうえで、「期初からの想定の通りで、持分法適用関連会社のPayPay株式会社の収益赤字を取り込んだ結果も含まれている」と坂上執行役員 CFOが述べた。

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ヤフーの収益の柱の一つである「広告関連売上収益」は、2,387億円で同7%増(コマース事業に計上される広告売上収益を含む)。

スマートフォン動画広告売上収益も34億円で、同150%増(約2.5倍)と高い水準の伸びとなった。

また、「ヤフオク!」や「Yahoo!ショッピング」等も存在感を発揮しており、「eコマース取扱高(物販)」は1兆4,535億円で同9%増となった。その結果、コマース事業全体での売上収益は4,824億円で同11.1%増。これは全売上収益における68.2%を占める数字であり、同社の売上を大きく牽引した。

PayPayがヤフー史上最速の反響

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次に、新事業領域となる「モバイルペイメント」=「PayPay」については、川邊代表取締役社長CEOが説明を行った。

PayPay社は2018年12月4日~2019年3月31日(予算消化により12月13日で終了)の期間、「100億円あげちゃうキャンペーン」を実施した。

本キャンペーンはモバイルペイメントにおいて後発であったPayPayの名称認知・およびサービスへの理解に大きく寄与し、サービス開始4ヵ月での累計登録者数が400万人を突破するなど、ヤフーが今まで提供したサービスのなかでも、史上最速の反響を見せた。

「統合マーケティングソリューション」などで5000億円を目指す

川邉氏は今後のマネタイズポイントは、「従来のメディア事業・コマース事業による「オンライン」と、新事業であるPayPayも活用した「オフライン」の組み合わせにある」と強調。この2つを組み合わせることで、ヤフーでは「統合マーケティングソリューション(インターネット広告含む)」「eコマース」「Fintech」「データソリューション」の4分野での増収を見込んでいる。

また「広告事業に対しての関心が最も高いと認識している」と前置きし、4分野のなかから「統合マーケティングソリューション」について説明。

「同分野では、Yahoo!JAPAN IDによる紐付け・計測を起点として、検索・来店・購入・再購入という、消費行動の入口から出口まで、オンライン・オフラインを問わずにつなぐことによりビジネス効果を可視化して最大化をしていく。」(川邉氏)と語った。

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このミッションに取り組んでいくことで、今後は約6兆円とされる広告市場に加えて、約15兆円の販促市場も新たに開拓し、企業や消費者からの評価を得ることで、収益に変えていく。

2023年度には、検索連動型広告・ディスプレイ広告で3000億円、統合マーケティングソリューション・ショッピング広告で2000億円、計5000億円規模の広告売上収益を目指すと、同分野での目標を掲げた。

川邊氏は「我々のサービスの最大の特徴はメディアとコマースの両方を持っていることだが、新たにPayPayが加わった。ヤフーでしか創れない、オンラインとオフラインを掛け合わせた、全く新しい未来を創造したい」と展望を語った。

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柏 海

ExchangeWireJAPAN 編集担当
日本大学芸術学部文芸学科卒業。 在学中からジャーナリズムを学び、大学卒業後は新聞社、法律・情報セキュリティ関係の出版社を経験し、2018年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告調査などを担当する。